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商標異議申立

2022-900193

コグナイト

審判番号
2022-900193
法域
商標
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
商願2020-121999
登録番号
6520384
請求日
2022年05月06日
審決日
2023年03月09日
公報発行日
2023年04月28日
結論
維持
当事者
  • 【権利者】コグニット テクノロジーズ イスラエル リミテッド
  • 【権利者代理人】高岡 亮一
  • 【権利者代理人】會田 悠介
  • 【権利者代理人】小田 直
  • 【異議申立人】コグナイト・アクティーゼルスカブ
  • 【異議申立人代理人】弁理士法人一色国際特許事務所
審判長/審判官
  • 審判長 旦 克昌
  • 審判官 馬場 秀敏
  • 審判官 山根 まり子
分類
T1651.261-Y (W42) / T1651.262-Y (W42) / T1651.263-Y (W42) / T1651.264-Y (W42)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法4条1項11号商標法43条の2商標法43条の3第4項
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第4条第1項第11号、商標法第4条、商標法第43条の2第1号
データ出所
審決公報(XML)

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登録第6520384号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。

結論

結 論 登録第6520384号商標の商標登録を維持する。

理由

理 由 第1 本件商標 本件登録第6520384号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、令和2年10月2日に登録出願、第42類「電子計算機その他その用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明」を指定役務として、同4年2月18日に登録査定され、同年3月1日に設定登録されたものである。 第2 引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件登録異議の申立ての理由において、商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用する商標は、次のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。 1 登録第6245291号商標(以下「引用商標1」という。) 商標の構成:「COGNITE」の文字を標準文字で表してなる商標 登録出願日:平成30年2月15日 優先権主張:2017年(平成29年)8月16日 ノルウェー王国 設定登録日:令和2年4月14日 指定商品及び指定役務:第9類、第38類及び第42類に属する別掲2のとおりの商品及び役務 2 登録第6245292号商標(以下「引用商標2」という。) 商標の構成:別掲3のとおりの構成からなる商標 登録出願日:平成30年2月15日 優先権主張:2017年(平成29年)8月16日 ノルウェー王国 設定登録日:令和2年4月14日 指定商品及び指定役務:第9類、第38類及び第42類に属する別掲2のとおりの商品及び役務 以下、引用商標1及び引用商標2をまとめて「引用商標」という場合がある。 第3 登録異議の申立ての理由 申立人は、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、商標法第43条の2第1号によって取り消されるべきものであるとして、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第4号証を提出した。 1 商標法第4条第1項第11号について (1)本件商標と引用商標について 本件商標と引用商標は、いずれも「コグナイト」の称呼をもって取引に供されるものであるから、互いに類似することは明らかである。 (2)本件商標の指定役務と引用商標の指定役務について 特許庁の審査において、本件商標の指定役務には、類似群コード「42P03」が振られているが、引用商標の指定役務にはこの類似群コードが振られていない。 しかしながら、本件商標の出願時における第42類の指定役務は、「政府事業体及び企業組織向けのサイバーセキュリティ・ネットワークインテリジェンス・ウェブ及びソーシャルインテリジェンス・シチュエーショナルインテリジェンス・ビデオセキュリティ・インテリジェンスデータの統合及び分析・コンピュータ及び電気通信及びデジタルネットワークの監視の分野で用いられるコンピュータ及びコンピュータソフトウェアに関する助言,政府・重要インフラ・企業組織向けのテロ・犯罪・サイバー脅威の無力化及び防止用のコンピュータ及びコンピュータソフトウェアに関する助言,不正アクセスに対するデータ及び情報の保護並びにコンピュータシステムに対するアクセス制限の性質を持ったサイバーセキュリティサービス,データセキュリティに関する助言,電子データセキュリティシステムの設計・開発,データ保護のためのコンピュータセキュリティ上の脅威の分析」(以下「本件商標の出願時の指定役務」という場合がある。)であり、引用商標の指定役務と本質的に同じである。 すなわち、ソフトウェアに関する助言やシステムの設計・開発は、引用商標でも指定されているし(例えば、「コンピュータソフトウェアの設計・作成・保守に関する助言」、「コンピュータソフトウェアの設計及び開発」)、コンピュータセキュリティ上の脅威の分析は、引用商標の指定役務「技術的なデータの分析」に包含される。 したがって、本件商標の出願時の指定役務は、引用商標のそれと同一又は類似するものである。 本件商標の審査における拒絶理由通知書では引用商標が引用されたところ、それに対し出願人は、指定役務を「電子計算機その他その用途に応じ的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明」に補正するとともに、補正後の役務は出願時の役務に包含されていたから要旨変更に当たらない旨を主張した。そして、審査官はこの主張を認め、登録査定を行っているため、このような審査経過に照らせば、本件商標の指定役務は、本件商標の出願時の指定役務に包含されていたことになり、本件商標の指定役務は、引用商標のそれと同一又は類似するものである。 したがって、指定役務においても本件商標と引用商標とは類似するものであるから、本件商標は商標法第4条1項11号に該当する。 2 むすび 以上の通り、本件商標は、引用商標に類似する商標であって、同一又は類似する役務に使用するものであるから、商標法第4条1項11号に該当する。 第4 当審の判断 1 商標法第4条第1項第11号該当性について (1)本件商標について 本件商標は、別掲1のとおり、「Cognyte」の欧文字をややデザイン化して、青色で表してなるところ、当該文字は、一般的な辞書等に載録されているような既成の語ではなく、また、特定の意味を有するものとして一般に親しまれているような語でもないことから、本件商標は、特定の観念は生じないものである。 そして、特定の意味を有しない欧文字は、一般に、我が国において親しまれた英語読み又はローマ字読みに倣って称呼されることから、本件商標は、その構成文字に相応して、「コグナイト」の称呼を生じ、特定の観念は生じないものである。 (2)引用商標1について 引用商標1は、「COGNITE」の文字を標準文字で表してなるところ、当該文字は、一般的な辞書等に載録されているような既成の語ではなく、また、特定の意味を有するものとして一般に親しまれているような語でもないことから、引用商標1は、特定の観念は生じないものである。 そして、特定の意味を有しない欧文字は、一般に、我が国において親しまれた英語読み又はローマ字読みに倣って称呼されることから、引用商標1は、その構成文字に相応して、「コグナイト」の称呼を生じ、特定の観念は生じないものである。 (3)引用商標2について 引用商標2は、別掲3のとおり、上段に縞模様や菱形をモチーフとした図形、下段に「Cognite」の欧文字を、それぞれ配してなるところ、当該図形部分と文字部分は、段を異にして、間隔を空けて配置されているから、視覚上分離して認識されるものであって、その文字部分は、相応に目立つ態様で表示されている。 そして、引用商標2の構成中、「Cognite」の文字部分は、一般的な辞書等に載録されているような既成の語や、特定の意味を有するものとして一般に親しまれているような語でもなく、また、その図形部分にしても具体的に何の図形を描いてなるか明らかではないから、両部分は観念上又は称呼上のつながりもない。 そうすると、引用商標2に接するときは、「Cognite」の文字部分を、図形部分とは独立して認識できるもので、それらを分離して観察することが取引上不自然であるほど不可分的に結合しているものではない。 したがって、引用商標2は、その要部である「Cognite」の文字部分に相応して「コグナイト」の称呼を生じ、特定の観念は生じないものである。 (4)本件商標と引用商標との類否について ア 本件商標と引用商標1とを比較すると、外観においては、同じ文字種(欧文字)であり、全7文字中6文字のつづりを共通にし、5文字目(「y」と「I」)の差異にしても、全体の表音に影響しない程度の違いにすぎないから、文字として記憶される印象において似通ったものとなり、相紛らわしい。 また、本件商標と引用商標2とを比較すると、外観において、全体としては図形の有無に相違があるものの、本件商標と引用商標2の文字部分とは、同じ文字種(欧文字)であり、全7文字中6文字のつづりを共通にし、5文字目(「y」と「i」)の差異にしても、全体の表音に影響しない程度の違いにすぎないから、文字として記憶される印象において似通ったものとなり、相紛らわしい。 イ 称呼においては、同一の称呼(コグナイト)が生じる。 ウ 観念においては、いずれも特定の観念が生じないから、比較できない。 エ そうすると、本件商標と引用商標は、観念において比較できないとしても、構成文字の外観において相紛らわしく、称呼を共通にするものであることからすれば、これらの観念、外観、称呼等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に勘案すれば、両商標は相紛れるおそれのある類似の商標というべきである。 (5)本件商標の指定役務と引用商標の指定役務の類否について ア 役務の類否判断について 商標法第4条第1項第11号における役務の類否の判断は、取引の実情、すなわち、a)提供の手段、目的又は場所が一致するかどうか、b)提供に関連する物品が一致するかどうか、c)需要者の範囲が一致するかどうか、d)業種が同じかどうか、e)当該役務に関する業務や事業者を規制する法律が同じかどうか、f)同一の事業者が提供するものであるかどうか等を総合的に考慮して判断をすべきものであり、その類否は、2つの役務に同一又は類似の商標が使用された場合、これに接する取引者、需要者が役務の出所につき誤認混同を生ずるおそれがあるかどうかにより判断すべきものである。 そこで、これらを踏まえて、本件商標の指定役務である第42類「電子計算機その他その用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明」(以下「本件指定役務」という場合がある。)と、引用商標の第42類の指定役務(以下「引用指定役務」という場合がある。)が類似する役務であるか否かについて、以下検討する。 イ 本件指定役務について 本件指定役務は、たとえば、電子計算機、各種の産業用機械(ワードプロセッサ、タイプライター等の事務用機器を含む。)又は自動車など、用途に応じた的確な操作をするためには、高度の専門的知識、技術又は経験を必要とするもの(以下「機械器具等」という場合がある。)について、その性能・操作方法等の紹介及び説明を行う者によって提供される役務である。 すなわち、それらの機械器具等の性能・操作方法等の紹介及び説明を行うという役務を提供することが目的であり、その役務の提供場所については、それらの機械器具等の説明会など、説明を受ける者を集めた会場等である。 そして、当該役務の提供は、コンピュータソフトウェアを備えた電子計算機等や自動車などの、紹介及び説明の対象となる各種の機械器具等を用いて、聞き手が理解しやすいようデモンストレーション(実演)などの手段によって行われることが一般的である。 また、当該役務は、それら機械器具等の性能・操作方法等に興味を持つ者を顧客とする企業等が需要者である。 ウ 引用指定役務について 引用指定役務は、「コンピュータソフトウェアの設計・作成・保守に関する助言,コンピュータソフトウェアの設計及び開発」等であるところ、それらは、電子計算機(コンピュータ)プログラム、コンピュータシステムやウェブサイトなどのコンピュータソフトウェア関連の設計、開発等に際し行う助言等を含むものであり、ソフトウェア開発業者によって提供される役務である。 すなわち、コンピュータソフトウェア関連の設計、開発等を行うという役務を提供することが目的であり、その役務の提供場所については、役務の提供者であるソフトウェア開発を行う企業内にて、また、依頼元の企業等のソフトウェア関連部署内に役務の提供者が赴く等であることが一般的である。 そして、当該役務の提供は、システムエンジニア(情報処理技術者)等の専門技術者が、電子計算機(コンピュータ)、サーバー、開発・テスト用のソフトウェア等のコンピュータハードウェア及びソフトウェア等を用いて、情報処理を行うための動作手順を、コンピュータが解読できるような特別の言語を指定するなどの手段によって行われるものである。 また、当該役務は、新たにコンピュータのシステムやウェブサイトの企画、運用を行うことを欲する企業等が需要者である。 エ 本件指定役務と引用指定役務との類否について 上記のとおり、本件指定役務と引用指定役務とは、その提供に関連する物品(電子計算機(コンピュータ))が一致する場合があるものの、両者の目的は、本件指定役務が、コンピュータソフトウェア関連の設計、開発等を行うことであるのに対し、引用指定役務は、設計、開発等が完了している機械器具等(コンピュータ等)の性能・操作方法等の紹介及び説明を行うことであるから、これらは本質的に異なる役務であるということができ、また、提供の手段、目的又は場所、需要者の範囲、業種、提供する事業者という観点からも両者は異にするものである。 したがって、両者に同一又は類似の商標が使用された場合、これに接する取引者、需要者は、役務の出所につき誤認混同を生ずるおそれのないものであり、本件指定役務と引用指定役務とは、互いに類似しない役務と判断するのが相当である。 また、本件指定役務と、引用商標の指定商品及び指定役務中、引用指定役務を除いた商品及び役務とは、非類似の商品及び役務であることが明らかである。 したがって、本件商標の指定役務と、引用商標の指定商品及び指定役務とは、同一又は類似するものではない。 (6)小括 以上によれば、本件商標は、引用商標と類似する商標であるとしても、本件商標の指定役務は、引用商標の指定商品及び指定役務と、同一又は類似するものではないから、商標法第4条第1項第11号に該当しない。 2 まとめ 以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではなく、その登録は、同条第1項の規定に違反してされたものとはいえず、他にその登録が同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。 よって、結論のとおり決定する。

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2022-900193

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