商標異議申立
2022-900191
ウルフアンドシェパード、ウルフシェパード、ウルフ、シェパード
- 審判番号
- 2022-900191
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 商願2020-159366
- 登録番号
- 6517870
- 請求日
- 2022年05月06日
- 審決日
- 2023年02月15日
- 公報発行日
- 2023年03月31日
- 結論
- 維持
- 当事者
- 【権利者】ウルフ アンド シェパード,インコーポレイテッド
- 【権利者代理人】高岡 亮一
- 【権利者代理人】會田 悠介
- 【権利者代理人】小田 直
- 【権利者代理人】三好 玲奈
- 【異議申立人】シェパード オブ スウェーデン エービー
- 【異議申立人代理人】福田 秀幸
- 審判長/審判官
- 審判長 旦 克昌
- 審判官 大森 友子
- 審判官 大橋 良成
- 分類
- T1651.4 -Y (W2535)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法8条1項商標法43条の2商標法43条の3第4項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号、商標法第8条第1項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
登録第6517870号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。
結論
結 論
登録第6517870号商標の商標登録を維持する。
理由
理 由
1 本件商標
本件登録第6517870号商標(以下「本件商標」という。)は、「WOLF & SHEPHERD」の欧文字を標準文字で表してなり、令和2年12月24日に登録出願、第25類及び第35類に属する商標登録原簿に記載の商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同4年2月8日に登録査定され、同年2月24日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する商標は次のとおりである(以下、それらをまとめて「引用商標」という。)。
(1)国際登録第1619545号商標(以下「引用商標1」という。)
商標の態様 別掲のとおり
指定商品及び指定役務 第18類、第20類、第24類、第25類、第27類及び第35類に属する日本国を指定する国際登録において指定された商品及び役務
国際商標登録出願日 2021年(令和3年)6月10日
優先権主張 EUIPO 2020年(令和2年)12月15日
(2)国際登録第1618705号商標(以下「引用商標2」という。)
商標の態様 SHEPHERD
指定商品及び指定役務 第18類、第20類、第24類、第25類、第27類及び第35類に属する日本国を指定する国際登録において指定された商品及び役務
国際商標登録出願日 2021年(令和3年)6月15日
優先権主張 EUIPO 2020年(令和2年)12月15日
3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当するので、その登録は取り消されるべきものであるとして、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第3号証を提出した。
(1)指定商品及び指定役務の類似について
ア 本件商標の第25類における指定商品中「履物,運勤用特殊靴」は、引用商標の第25類の指定商品と相互に抵触するものである。
イ 本件商標の第35類における指定役務は、引用商標の第35類の指定役務中にすべて含まれるものであり、それぞれの指定役務は相互に抵触する関係にある。
(2)本件商標と引用商標の類似について
本件商標は、「WOLF」と「SHEPHERD」が「AND」の略語としての「&」で結合されているとはいえ、「WOLF」と「SHEPHERD」を一体的に把握すべき関連性は認められない。また、「WOLF」と「SHEPHERD」を常に一体不可分のものとして看取すべき格別の理由が存在するわけでもない。
本件商標は、構成文字全体に相応して、「ウルフアンドシェパード」の称呼を生ずる他、左右に表わされた「WOLF」及び「SHEPHERD」に相応して、「ウルフ」の称呼と「シェパード」の称呼も生ずると考えるのが自然である。
「シェパード」の称呼は、引用商標の「SHEPHERD」とは称呼(発音)を同じくする類似商標である。
(3)まとめ
このような次第であるので、本件商標は、明らかに引用商標に類似した商標であり、両商標の指定商品及び指定役務は相抵触するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
4 当審の判断
申立人は、本件商標が商標法第4条第1項第11号に該当する旨主張しているが、上記2のとおり引用商標に係る商標登録出願は、本件商標の登録出願前に登録出願されたものとみなされるところ、いずれも日本国において設定登録されていないから、かかる主張は同法第8条第1項の規定に違反するとの主張と認め、以下検討する。
(1)本件商標
ア 本件商標は、上記1のとおり「WOLF & SHEPHERD」の欧文字を標準文字で表してなり、該文字に相応し「ウルフアンドシェパード」の称呼を生じるものである。
そして、観念ついては、本件商標の構成文字中「SHEPHERD」の文字は「羊飼い、(犬種の)シェパード」などの意味を有する英単語であるが、我が国で親しまれた語とはいえないから、本件商標全体として特定の観念を生じないものと判断するのが相当である。
イ なお、申立人は、本件商標「WOLF & SHEPHERD」は、「WOLF」と「SHEPHERD」を一体的に把握すべき関連性は認められない、常に一体不可分のものとして看取すべき格別の理由は存在しないとして、「ウルフアンドシェパード」の称呼を生ずる他、「WOLF」と「SHEPHERD」の各文字に相応して、「ウルフ」及び「シェパード」の称呼も生ずる旨主張している。
しかしながら、本件商標は上記1のとおり「WOLF & SHEPHERD」の欧文字を標準文字で表してなり、その構成文字は同書同大でまとまりよく一体的に表され、これから生じる「ウルフアンドシェパード」の称呼は無理なく一連に称呼し得るものである。
そうすると、本件商標は、かかる構成及び称呼からすれば、看者をして「WOLF & SHEPHERD」の構成文字全体が一体不可分のものとして認識、把握させるものであって、特定の観念を生じさせないものと判断するのが相当である。
さらに、本件商標は、その構成中「SHEPHERD」の文字部分を分離抽出し他の商標と比較検討することが許されるというべき事情は見いだせない。
したがって、申立人のかかる主張は採用できない。
(2)引用商標
引用商標1は、別掲のとおり上段に4つ足動物をシルエットで表し、下段に「SHEPHERD」の欧文字を表してなり、該文字に相応し「シェパード」の称呼を生じ、上記(1)アと同様の理由により、特定の観念を生じないものと判断するのが相当である。
引用商標2は、上記2(2)のとおり「SHEPHERD」の欧文字を横書きしてなり、該文字に相応し「シェパード」の称呼を生じ、上記(1)アと同様の理由により、特定の観念を生じないものと判断するのが相当である。
(3)本件商標と引用商標の類否
本件商標と引用商標の類否を検討すると、両者の上記のとおりの外観は、図形の有無や構成文字数の差異など構成態様が明らかに異なり、相紛れるおそれのないものである。
次に、本件商標から生じる「ウルフアンドシェパード」の称呼と引用商標から生じる「シェパード」の称呼を比較すると、両者はその構成音数、語調語感が明らかに異なり、相紛れるおそれのないものである。
さらに、観念においては、両商標はいずれも特定の観念を生じないものであるから比較することができない。
そうすると、本件商標と引用商標は、外観、称呼において相紛れるおそれがなく、観念において比較できないものであるから、両者の外観、観念、称呼等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両者は相紛れるおそれのない非類似の商標というべきものである。
その他、本件商標と引用商標が類似するというべき事情は見いだせない。
(4)むすび
以上のとおり、本件商標と引用商標は非類似の商標であるから、両商標の指定商品及び指定役務が同一又は類似するとしても、本件商標の登録は、商標法第8条第1項に違反してされたものとはいえず、他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
審決本文(J-PlatPat)
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