商標異議申立
2022-900162
ユニバーサルドローンスクール、ユニバーサルドローン
- 審判番号
- 2022-900162
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 商願2021-154880
- 登録番号
- 6517836
- 請求日
- 2022年04月21日
- 審決日
- 2023年06月29日
- 公報発行日
- 2023年09月29日
- 結論
- 請求成立(取消)
- 当事者
- 【権利者】ユニバーサル・スカイ株式会社
- 【異議申立人】竹中 夏実
- 審判長/審判官
- 審判長 旦 克昌
- 審判官 大森 友子
- 審判官 山田 啓之
- 分類
- T1651.261-ZC (W41) / T1651.262-ZC (W41) / T1651.263-ZC (W41)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項10号商標法4条1項11号商標法4条1項15号商標法43条の3第2項商標法43条の3第4項商標法43条の21号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第10号、商標法第4条第1項第11号、商標法第4条第1項第15号、商標法第43条の2第1号、商標法第43条の2、商標法第43条の3第4項
- データ出所
- 審決公報(XML)
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登録第6517836号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。
結論
結 論
登録第6517836号商標の指定役務中、第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授,セミナーの企画・運営又は開催」についての商標登録を取り消す。
本件登録異議の申立てに係るその余の指定役務についての商標登録を維持する。
理由
理 由
第1 本件商標
本件登録第6517836号商標(以下「本件商標」という。)は、「ユニバーサルドローンスクール」の文字を標準文字で表してなり、令和3年12月10日に登録出願、第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授,セミナーの企画・運営又は開催,映画・演芸・演劇・音楽又は教育研修のための施設の提供,図書の貸与,書籍の制作,オンラインで提供される電子書籍及び電子定期刊行物の制作」を指定役務として、同4年2月2日に登録査定、同月24日に設定登録されたものである。
第2 引用商標等
1 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が登録異議の申立ての理由において引用する登録第6364471号商標(以下「引用商標」という。)は、「ユニバーサル・ドローン協会」の文字を標準文字で表してなり、令和元年10月31日に登録出願、第41類「障害者の職業訓練及び能力開発に関する教育訓練,視覚的・知覚的又は身体障害者のための知識の教授,特別支援教育,技芸・スポーツ又は知識の教授,シンポジウム・セミナーの企画・運営又は開催,ドローンに関するセミナーの企画・運営又は開催,ドローンの知識の教授,ドローンを活用したビデオ又は写真の撮影,ビデオ又は写真の撮影」を指定役務として、同3年3月17日に設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである。
2 申立人の主張の全趣旨から、申立人の使用に係る標章と認められるものは、「ユニバーサルドローン」の文字からなる標章(以下「使用標章」という。)である。
3 引用商標と使用標章とを合わせて、以下「引用商標等」という。
第3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標は商標法第4条第1項第10号、同項第11号及び同項第15号に該当するものであるから、その登録は同法第43条の2第1号により取り消されるべきであると申立て、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証から甲第15号証(枝番号を含む。)を提出した。
1 商標法第4条第1項第10号について
ユニバーサル・ドローン協会の現在唯一の事業であり、ドローン人材養成スクールである、ユニバーサルドローン講習会及びユニバーサルドローンセミナーは、マスコミで全国的に報道されており、インターネット情報・ソーシャルネットワーク(SNS)でも広がっている。国土交通大臣・複数の国会議員・地方議員・知事・市長等の視察を受けていることも、新聞紙面や情報検索やインターネットで広く知られている。
商標権者は、マスコミ報道・インターネット情報等から、「ユニバーサルドローン」の称呼は、「他人の周知商標」であることを知る立場にあったと推定される。
また、ユニバーサル・ドローン協会の母体である社会福祉法人プロップ・ステーションは、30年前からITを活用した障がい者の職業的自立支援を開始し実績を上げていることから福祉業界では知名度が高い存在である。そこから派生したユニバーサル・ドローン協会も福祉業界では注目されている(甲4)。
称呼「ユニバーサルドローン」はユニバーサル・ドローン協会の造語であり、同協会が商標登録済みである。
2 商標法第4条第1項第11号について
商標審査基準には、「商標の構成中に、商号の一部分として通常使用される「株式会社」「商会」「CO.」「K.K.」「Ltd.」「組合」「協同組合」等の文字が含まれる場合には、これらの文字を除外した称呼、観念も生ずるものとする。」との規定があるが、同一の第41類に、「ユニバーサルドローン」の同一の呼称と、ドローンスクールという同一の業態の引用商標が存在するのにかかわらず、本件商標の登録が認められた。
協会とは「ある目的のため、会員が協力して維持する会。」(Oxford Languagesの定義)であるから、ユニバーサル・ドローン協会は、「ドローンをユニバーサル(=多様な)人々に普及させる目的のために、会員がボランタリーに協力して維持する会」であり、現状では法人格も持たない。非営利を強調する意味で「協会」と名乗ったにすぎない。
「ユニバーサルドローン」という、「全ての人のためのドローン」「みんなにやさしいドローン」という意味を込めた造語は、ユニバーサル・ドローン協会が造ったものである。
ユニバーサル・ドローン協会は、「ユニバーサルドローンセミナー、ユニバーサルドローン講習会」と使用しており、商標権者は、「ユニバーサルドローンスクール、ユニバーサルドローンスクール講習会」と使用している。商標権者が、同じ名称又は紛らわしい名称で営利事業を運営されると、需要者(受講者)・利用者に誤解を与える。
ユニバーサル・ドローン協会は、設立当初よりドローンスクールであり、国家的な政策として無人航空機(ドローン)を法制化していく国土交通省航空局主宰の有識者・企業・団体の会議に要請され参加している数少ないドローンスクールであって、国土交通省航空局主催の4部会全てに参加している唯一のドローンスクールである。
国土交通省が、ユニバーサル・ドローン協会をドローンスクールと認識している証拠として、ドローン試験準備委員会に参加している約4団体に配付されたアンケートの表題に「「障がい者の受け入れが可能なドローンスクール」に関するアンケート」(甲7)と記載されている。
3 商標法第4条第1項第15号について
「ユニバーサルドローンスクール」を、WEB上で検索すると、ユニバーサル・ドローン協会を指し示す項目が半分程度もヒットする(甲14)。
今は誰でもがインターネットから生活情報を得る時代であるから、需要者(受講者)は、本件商標と引用商標を区別できない(甲14、甲15)。
ユニバーサル・ドローン協会が、需要者(受講者) から見て「他人の業務に係る商品又は役務と混同を生ずるおそれがある商標」状態に有り、ユニバーサル・ドローン協会にとって、正式に認可された商標を用いて行う業務に著しい支障を生じる。
既に、需要者(受講者)に混乱と誤解を与えている。
第4 当審における取消理由
当審において、商標権者に対して、「本件商標は、その指定役務中「技芸・スポーツ又は知識の教授,セミナーの企画・運営又は開催」について、商標法第4条第1項第11号に該当し、その登録は、同項の規定に違反してされたものであるから、同法第43条の2第1号に該当する。」旨の取消理由を令和5年4月21日付けで通知した。
第5 商標権者の意見
前記第4の取消理由の通知に対し、商標権者は、何ら意見を述べていない。
第6 当審の判断
1 商標法第4条第1項第11号該当性について
(1)本件商標について
ア 本件商標は、前記第1のとおり、「ユニバーサルドローンスクール」の文字を標準文字で表してなるものであり、その構成文字及び意味合いから、「ユニバーサル」の文字(語)、「ドローン」の文字(語)及び「スクール」の文字(語)を結合させたものと容易に認識されるものであって、これらの語はいずれも一般に親しまれた平易な語である。
イ そして、本件商標は、その構成中「ドローンスクール」の文字部分は、「ドローンに関するスクール」といった意味合いを生じさせるものであり、本件商標の指定役務中「技芸・スポーツ又は知識の教授,セミナーの企画・運営又は開催」との関係では、役務の質を表したものと認識されるものであるから、この部分からは出所識別標識としての称呼、観念は生じないものといえ、これに対して、「ユニバーサル」の文字部分は、役務の質等を表すものとは認められないから、本件商標に接する取引者、需要者に対し役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものである。
そうすると、本件商標は、その構成中「ユニバーサル」の文字部分を要部として抽出し、この部分だけを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することが許されるというべきである。
したがって、本件商標は、その要部である「ユニバーサル」の文字部分から、「ユニバーサル」の称呼を生じ、「ユニバーサル(世界的、一般的等)」の観念を生じるものである。
ウ また、本件商標は、その構成中「スクール」の文字部分が前記指定役務との関係から役務の質を表したものと認識されるものであるから、この部分からは出所識別標識としての称呼、観念は生じないものといえ、その結果として、「ユニバーサルドローン」の文字部分が、本件商標に接する取引者、需要者に対し役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与える場合もあり得るといえる。
そうすると、本件商標は、その構成中「ユニバーサルドローン」の文字部分を要部として抽出し、この部分だけを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することも許されるというべきである。
したがって、本件商標は、その要部である「ユニバーサルドローン」の文字部分から、「ユニバーサルドローン」の称呼を生じ、また、当該文字部分から一義的には特定の観念を生じないものの、「ユニバーサル」と「ドローン」の文字からなるものと容易に認識されるものであるから、「ユニバーサル(世界的、一般的等)」と「ドローン」との意味合い(観念)を想起させるものといえる。
(2)引用商標について
ア 引用商標は、前記第2の1のとおり、「ユニバーサル・ドローン協会」の文字を標準文字で表してなるものであり、その構成文字及び意味合いから、「ユニバーサル」の文字(語)、「ドローン」の文字(語)及び「協会」の文字(語)を一部に「・」を介して結合させたものと容易に認識されるものであって、これらの語はいずれも一般に親しまれた平易な語である。
イ そして、引用商標は、その構成中「ドローン協会」の文字部分は、「ドローンに関する協会」といった意味合いを生じるものであり、役務の質と組織形態を表したものと認識されるにすぎず、出所識別標識としての機能が弱い部分といえるから、この部分からは出所識別標識としての称呼、観念は生じないものといえ、これに対して、「ユニバーサル」の文字部分は、役務の質等を表すものとは認められないから、引用商標に接する取引者、需要者に対し役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものである。
そうすると、引用商標は、その構成中「ユニバーサル」の文字部分を要部として抽出し、この部分だけを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することが許されるというべきである。
したがって、引用商標は、その要部である「ユニバーサル」の文字部分から、「ユニバーサル」の称呼を生じ、「ユニバーサル(世界的、一般的等)」の観念を生じるものである。
ウ また、引用商標は、その構成中「協会」の文字部分が単に組織形態を表し、出所識別標識としての機能が弱い部分といえるから、この部分からは出所識別標識としての称呼、観念は生じないものといえ、その結果として、「ユニバーサル・ドローン」の文字部分が、引用商標に接する取引者、需要者に対し役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与える場合もあり得るといえる。
そうすると、引用商標は、その構成中「ユニバーサル・ドローン」の文字部分を要部として抽出し、この部分だけを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することも許されるというべきである。
したがって、引用商標は、その要部である「ユニバーサル・ドローン」の文字部分から、「ユニバーサルドローン」の称呼を生じ、また、当該文字部分から一義的には特定の観念を生じないものの、「ユニバーサル」と「ドローン」の文字からなるものと容易に認識されるものであるから、「ユニバーサル(世界的、一般的等)」と「ドローン」との意味合い(観念)を想起させるものといえる。
(3)本件商標と引用商標との類否について
ア 本件商標の構成中の要部である「ユニバーサル」の文字部分と引用商標の構成中の要部である「ユニバーサル」の文字部分とを比較すると、両者はいずれも構成文字を「ユニバーサル」とし、「ユニバーサル」の称呼及び「ユニバーサル(世界的、一般的等)」の観念を生じるものであるから、外観、称呼及び観念を共通にするものである。
そうすると、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても相紛らわしい類似の商標と判断するのが相当である。
イ また、本件商標の構成中のもう一つの要部である「ユニバーサルドローン」の文字部分と引用商標の構成中のもう一つの要部である「ユニバーサル・ドローン」の文字部分とを比較すると、両者の構成文字は、「ユニバーサル」及び「ドローン」の構成文字を共通にし、異なるところは中間における「・」の有無のみであるから、両者は外観において近似した印象を与えるものである。
そして、両者は、いずれも「ユニバーサルドローン」の称呼を生じ、また、一義的には特定の観念を生じないものの、「ユニバーサル(世界的、一般的等)」と「ドローン」との意味合い(観念)を想起させるものであるから、称呼を共通にし、観念においては、特定の観念を生じない場合は比較できないものの、「ユニバーサル(世界的、一般的等)」と「ドローン」との意味合い(観念)を想起させる場合には共通するものである。
そうすると、本件商標と引用商標との外観、称呼及び観念等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、たとえ観念において比較できない場合があるとしても、外観において近似し、称呼を共通にし、観念において共通の意味合いを想起させる場合のある両商標は、役務の出所について誤認混同を生じさせるおそれのある類似の商標と判断するのが相当である。
(4)本件商標の指定役務と引用商標の指定役務との類否について
本件商標の指定役務中「技芸・スポーツ又は知識の教授,セミナーの企画・運営又は開催」は、引用商標の指定役務中「障害者の職業訓練及び能力開発に関する教育訓練,視覚的・知覚的又は身体障害者のための知識の教授,特別支援教育,技芸・スポーツ又は知識の教授,シンポジウム・セミナーの企画・運営又は開催,ドローンに関するセミナーの企画・運営又は開催,ドローンの知識の教授」と同一又は類似の役務である。
一方、本件商標の指定役務中「映画・演芸・演劇・音楽又は教育研修のための施設の提供,図書の貸与,書籍の制作,オンラインで提供される電子書籍及び電子定期刊行物の制作」については、引用商標の指定役務と類似するものとは認められない。
(5)小括
以上のとおり、本件商標は、引用商標と類似する商標であって、かつ、その指定役務中「技芸・スポーツ又は知識の教授,セミナーの企画・運営又は開催」は、引用商標の指定役務と同一又は類似する役務である。
したがって、本件商標は、その指定役務中「技芸・スポーツ又は知識の教授,セミナーの企画・運営又は開催」について、商標法第4条第1項第11号に該当する。
しかしながら、本件商標は、その指定役務中「映画・演芸・演劇・音楽又は教育研修のための施設の提供,図書の貸与,書籍の制作,オンラインで提供される電子書籍及び電子定期刊行物の制作」については、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
2 商標法第4条第1項第10号及び同項第15号該当性について
(1)引用商標等の周知性について
ア 申立人の提出に係る証拠によれば、次の事実が認められる。
(ア)障害者の就労を支援するユニバーサル・ドローン協会が主催する教室で、ドローンの操縦技術を学んでいる2名が神戸港の空撮に挑戦したとの記事が新聞2紙(2021年(令和3年)11月29日毎日新聞(夕刊)(甲4-1)、同年12月3日神戸新聞(夕刊)(甲4-2))に掲載された。また、ユニバーサル・ドローン協会が主催するドローン教室では、2020年(令和2年)6月から月1回、操縦方法のほかドローン規制法などの関連法について3人に教えているとの記事が新聞1紙(2020年(令和2年)8月1日毎日新聞(夕刊)(甲4-3))に掲載された。
(イ)「PR TIMES」のウェブサイトにおいて、2021年(令和3年)12月7日付けで、ユニバーサル・ドローン協会等の共催で、日本初の神戸港6K空撮を実施したとの記事が掲載された(甲4-4)。
(ウ)ユニバーサル・ドローン協会が主催する「ユニバーサルドローン講習会」(2021(令和3)年10月9日開催)を前国土交通大臣及び神戸市長が視察されたことの記事が新聞1紙(2021年(令和3年)10月10日公明新聞(甲5-1))及びFacebook等(甲4-5、甲5-1~甲5-3)に掲載された。
(エ)ユニバーサル・ドローン協会は、「誰もが空を飛ぶ夢を見る「ユニバーサル・ドローンセミナー」」という名称の行事(令和3年4月1日から令和4年3月31日まで)に関し、国土交通省後援名義の使用の許可(令和4年2月21日付け)を受けており、その名義使用の行事の完了を同年3月31日付けで報告した(甲11-1、甲11-2)。
イ 前記アで認定した事実によれば、ユニバーサル・ドローン協会は、令和2年6月から「ドローン教室」を開催しており、令和3年10月には「ユニバーサルドローン講習会」を開催、同年12月には日本初の神戸港6K空撮を実施、令和3年4月1日から令和4年3月31日まで「ユニバーサル・ドローンセミナー」を開催したことがそれぞれ認められる。
しかしながら、これらが紹介されたのは、僅かな数の新聞記事、インターネット記事及びフェイスブック等であり、決して多いとはいえない。
また、「ユニバーサル・ドローンセミナー」という名称の行事について、国土交通省後援名義の使用の許可を受けたことは認められるとしても、これは本件商標の登録査定時より後のものであることに加え、これが引用商標等の周知性にどのような影響を及ぼしているのかは不明である。
他に、引用商標等の周知性を客観的に確認できる証拠の提出はない。
そうすると、「ユニバーサル・ドローン協会」の文字からなる引用商標及び「ユニバーサルドローン」の文字からなる使用標章は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、他人(ユニバーサル・ドローン協会)の業務に係る役務を表示するものとして、需要者の間に広く認識されていたものと認めることはできない。
(2)商標法第4条第1項第10号及び同項第15号該当性について
前記(1)のとおり、引用商標等は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、他人(ユニバーサル・ドローン協会)の業務に係る役務を表示するものとして、需要者の間に広く認識されていたものとは認められない。
そうすると、たとえ、本件商標が引用商標等に類似する商標であって、ユニバーサル・ドローン協会の業務に係る役務又はこれに類似する役務に使用をするものであるとしても、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に該当しない。
また、たとえ、本件商標と引用商標等との類似性の程度が高く、本件商標の指定役務とユニバーサル・ドローン協会の業務に係る役務との関連性が高く、需要者が共通するとしても、引用商標等は、ユニバーサル・ドローン協会の業務に係る役務を表示するものとして、需要者の間に広く認識されていないことからすれば、本件商標は、商標権者がこれをその指定役務について使用しても、取引者、需要者が引用商標等を連想又は想起することはなく、その役務がユニバーサル・ドローン協会又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その役務の出所について混同を生ずるおそれはないものというべきである。
その他、本件商標が出所の混同を生ずるおそれがあるというべき事情も見いだせない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。
3 まとめ
以上により、本件商標は、その指定役務中「技芸・スポーツ又は知識の教授,セミナーの企画・運営又は開催」について、商標法第4条第1項第11号に該当するから、その登録は、同項の規定に違反してされたものである。
したがって、本件商標の「技芸・スポーツ又は知識の教授,セミナーの企画・運営又は開催」についての登録は、商標法第43条の2第1号に該当するものであるから、同法第43条の3第2項の規定により、取り消すべきものである。
しかしながら、本件商標は、その指定役務中、その余の指定役務については、商標法第4条第1項第10号、同項第11号及び同項第15号のいずれにも該当するとはいえず、その登録は同項の規定に違反してされたものとはいえない。
他に、本件商標のその余の指定役務についての登録が商標法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせない。
したがって、本件商標のその余の指定役務についての登録は、商標法第43条の3第4項の規定により、維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
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2022-900162