商標異議申立
2022-900087
ツルリン
- 審判番号
- 2022-900087
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 商願2021-083977
- 登録番号
- 6500467
- 請求日
- 2022年03月16日
- 審決日
- 2022年08月17日
- 公報発行日
- 2022年09月30日
- 結論
- 維持
- 当事者
- 【権利者】株式会社石澤研究所
- 【異議申立人】大田 泰之
- 審判長/審判官
- 審判長 佐藤 松江
- 審判官 豊瀬 京太郎
- 審判官 小俣 克巳
- 分類
- T1652.13 -Y (W03) / T1652.261-Y (W03) / T1652.262-Y (W03) / T1652.263-Y (W03)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法4条1項11号商標法43条の2商標法43条の3第4項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
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登録第6500467号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。
結論
結 論
登録第6500467号商標の商標登録を維持する。
理由
理 由
1 本件商標
本件登録第6500467号商標(以下「本件商標」という。)は、「つるりん」の文字を標準文字で表してなり、令和3年7月5日に登録出願、第3類「せっけん類,化粧品,歯磨き,口臭用消臭剤,香料,薫料,入浴用化粧品」を指定商品として、令和4年1月7日に登録査定され、同月17日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用する商標は以下のとおりであり、いずれの商標権も現に有効に存続しているものである。
(1)登録第4652237号商標(以下「引用商標1」という。)は、「さらしとつるりん サラシトツルリン」の文字を標準文字で表してなり、平成14年4月8日に登録出願、第3類「石鹸類,植物性天然香料,動物性天然香料,薫料,化粧品」を含む第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同15年3月14日に設定登録されたものである。
(2)登録第5228812号商標(以下「引用商標2」という。)は、「さらしとつるりん サラシトツルリン」の文字を標準文字で表してなり、平成19年7月2日に登録出願、第35類「化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,薬剤及び医療補助品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を含む第35類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同21年5月1日に設定登録されたものである。
(3)登録第5999581号商標(以下「引用商標3」という。)は、「お肌つるりん」の文字を標準文字で表してなり、平成29年4月13日に登録出願、第3類「スキンクリーム,化粧品,歯磨き,せっけん類,香料,薫料」を指定商品として、同年11月24日に設定登録されたものである。
(4)登録第6226540号商標(以下「引用商標4」という。)は、「つるりんハトムギ」の文字を標準文字で表してなり、平成30年10月10日に登録出願、第3類「ハトムギを原材料として使用したせっけん類,ハトムギを原材料として使用した歯磨き,ハトムギを原材料として使用した化粧品」、第5類「ハトムギを原材料として使用した薬剤,ハトムギを原材料として使用したサプリメント,ハトムギを原材料として使用した食事療法用食品,ハトムギを原材料として使用した食事療法用飲料」及び第32類「ハトムギを原材料として使用した清涼飲料,ハトムギを原材料として使用した果実飲料,ハトムギを原材料として使用した飲料用野菜ジュース,ハトムギを原材料として使用した乳清飲料」を指定商品として、令和2年2月17日に設定登録されたものである。
以下、引用商標1ないし引用商標4をまとめていうときは、「引用商標」という。
3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標は、その指定商品中の第3類「化粧品,入浴用化粧品」(以下「申立商品」という場合がある。)について、商標法第3条第1項第3号又は同法第4条第1項第11号に該当するものであるから、その登録は同法第43条の2第1号により取り消されるべきものであるとして、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第14号証を提出した。
(1)商標法第3条第1項第3号について
ア 甲第6号証
甲第6号証で示した商標(商願2012-034860。以下「甲6号商標」という。)は、「つるりん肌」の文字を標準文字で表してなり、本件商標の指定商品と同一又は類似する、第3類「化粧品,せっけん類,香料,薫料」を指定商品として平成24年5月1日に登録出願されたものであるが、同25年1月15日付で拒絶査定がなされ、その後拒絶が確定したものである。
甲6号商標は、「つるりん」と「肌」に容易に分離でき、「つるりん」の部分からは「つるつる」という観念を生じることから、商標全体として「つるつるの肌」という程度の意味合いを生じるにすぎず、商品の品質等を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標に該当する。
一方、引用商標3は、「お肌」と「つるりん」に容易に分離でき、「つるりん」の部分からは「つるつる」という観念を生じることから、商標全体として「お肌がつるつる」という程度の意味合いを生じるにすぎないにもかかわらず、商標法第3条第1項第3号に違反するという拒絶理由通知を受けることなく登録されている。
これらの事実によれば、「つるりん」の文字を含む商標であっても、その「つるりん」の文字に組み合わせられる他の文字、及び、それらの配置に応じて、「つるりん」の文字が他の文字と一体不可分の造語と判断され、同号に違反しないとされる場合もあれば、一体不可分の造語と判断されずに同号に違反するとされる場合もあるというべきである。
したがって、少なくとも「つるりん」の文字が識別力を有しないことは明らかである。
また、甲6号商標の拒絶査定時から、本件商標の登録査定時までの間に、「つるりん」の文字が識別力を有するに至った特別な事情があるとは到底考えられず、むしろ、「つるりん」の文字が「つるつる」の意味を表す文字として使用されている事実は増加しているというべきである。
イ 甲第7号証ないし甲第14号証
甲第7号証ないし甲第14号証は、化粧品について「つるりん」又は「ツルリン」の文字が使用されている事実を示している。
甲第7号証では、「つるりん」の文字が使用されるとともに、「角栓落してつるつるな肌に」や「メイクのりのいいつるつる肌に整える」とも記載されており、「つるりん」の文字が「つるつる」の意味を表す言葉として使用されていることは明らかである。
甲第8号証では、「つるりん」の文字が使用されるとともに、「ベタつきを取って、つるつる」とも記載されており、「つるりん」の文字が「つるつる」の意味を表す言葉として使用されていることは明らかである。
甲第9号証では、「つるりん」の文字が使用されるとともに、「かかと、ひざ、ひじをツルツルに仕上げます。」とも記載されており、「つるりん」の文字が「つるつる」の意味を表す言葉として使用されていることは明らかである。
甲第10号証では、「ツルリン」の文字が使用されるとともに、「有効成分バチルス発酵液、サリチル酸配合でツルツルの目もとを目指します。」とも記載されており、「ツルリン」の文字が「つるつる」の意味を表す言葉として使用されていることは明らかである。
甲第11号証では、「つるりん」の文字が使用されるとともに、「さらに、テカリや崩れ防止にもなるので今から暑くなる季節も、さらさらツルツルが持続します」とも記載されており、「つるりん」の文字が「つるつる」の意味を表す言葉として使用されていることは明らかである。
甲第12号証では、「つるりん」の文字が使用されるとともに、「つるつるたまご肌になれる」や「本当に洗い上がりつるつるになりました」とも記載されており、「つるりん」の文字が「つるつる」の意味を表す言葉として使用されていることは明らかである。
甲第13号証では、「ボロボロとれるとこんなにつるりん!」という記載の中で「つるりん」の文字が使用されており、「つるりん」の文字が「つるつる」の意味を表す言葉として使用されていることは明らかである。
甲第14号証では、「潤い密封ケアでお肌つるりん。」という記載の中で「つるりん」の文字が使用されており、「つるりん」の文字が「つるつる」の意味を表す言葉として使用されていることは明らかである。
このように、化粧品に関して、「つるりん」の文字は「つるつる」の意味を表す言葉として極めて一般的に使用されており、「つるりん」の文字を一権利者に独占的に使用させれば、商取引に混乱が生じることは明らかである。
特に、甲第7号証は、化粧品会社のK社が販売する著名なシリーズの化粧品であり、この使用事実に接する取引者、需要者も相当多いことから、化粧品に関して、「つるりん」の文字は「つるつる」の意味を表す言葉として一般的に使用されているというべきである。
ウ 小括
上記ア及びイの事実に鑑みれば、本件商標を申立商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、単に商品の品質を表示した商標と認識するに止まり、本件商標は自他商品識別機能としての機能を果たし得ないというべきであるから、本件商標は、商標法第3条第1項第3号に違反して登録されたものである。
(2)商標法第4条第1項第11号について
ア 本件商標と引用商標との対比
(ア)引用商標1
引用商標1の「さらしとつるりん」の部分は、「さらしと」と「つるりん」に容易に分離でき、「つるりん」の部分からは、本件商標「つるりん」と同様に、平仮名表記による「つるりん」という外観、「ツルリン」という称呼、及び、「つるつる」という観念が生じる。
したがって、外観、称呼及び観念を総合して全体的に考察すれば、本件商標は引用商標1と類似するものであり、その指定商品も同一又は類似のものである。
(イ)引用商標2
引用商標2の「さらしとつるりん」の部分は、「さらしと」と「つるりん」に容易に分離でき、「つるりん」の部分からは、本件商標「つるりん」と同様に、平仮名表記による「つるりん」という外観、「ツルリン」という称呼、及び、「つるつる」という観念が生じる。
したがって、外観、称呼及び観念を総合して全体的に考察すれば、本件商標は引用商標2と類似するものであり、その指定商品又は指定役務も同一又は類似のものである。
(ウ)引用商標3
引用商標3は、「お肌」と「つるりん」に容易に分離でき、「つるりん」の部分からは、本件商標「つるりん」と同様に、平仮名表記による「つるりん」という外観、「ツルリン」という称呼、及び、「つるつる」という観念が生じる。
したがって、外観、称呼及び観念を総合して全体的に考察すれば、本件商標は引用商標3と類似するものであり、その指定商品も同一又は類似のものである。
(エ)引用商標4
引用商標4は、「つるりん」と「ハトムギ」に容易に分離でき、「つるりん」の部分からは、本件商標「つるりん」と同様に、平仮名表記による「つるりん」という外観、「ツルリン」という称呼、及び、「つるつる」という観念が生じる。
したがって、外観、称呼及び観念を総合して全体的に考察すれば、本件商標は引用商標4と類似するものであり、その指定商品も同一又は類似のものである。
イ 小括
上記アのとおり、本件商標は、引用商標と同一又は類似するものであり、また、その指定商品又は指定役務も同一又は類似するものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
4 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号該当性について
本件商標は、上記1のとおり、「つるりん」の文字を標準文字で表してなるものである。
申立人の提出に係る証拠(甲7~甲14)をみると、それぞれ「つるりん美肌」(甲7)、「毛穴つるりん」(甲8)、「つるりんモイスチャー」(甲9)、「ツルリンパックH」(甲10)、「つるりん毛穴に。」(甲11)、「つるりん たまご肌」(甲12)、「ボロボロとれるとこんなにつるりん!、むき玉子つるりん」(甲13)及び「潤つるりん」(甲14)のように「つるりん」又は「ツルリン」の文字が他の文字と結合して、商品「化粧品」等について使用されていることは認められる。
しかしながら、これら証拠によって「つるりん」の文字が、申立人主張のような「つるつる」という特定の意味合いをもって具体的な商品の品質を表示するものとして使用されているとはいい難い。
また、仮に申立人主張の意味合いを暗示させる場合があるとしても、「つるりん」の文字のみが直ちに特定の商品の品質等を具体的かつ直接的に表したものと理解、認識させるとはいい難いものである。
さらに、当審において職権をもって調査するも、申立商品を取り扱う業界において、「つるりん」の文字が、商品の品質を表示するものとして、取引上普通に用いられていると認めるに足る事実も見いだせない。
そうすると、本件商標は、一種の造語として認識されるとみるのが自然であって、これに接する取引者、需要者が商品の品質を表示したものと理解するものではないというのが相当であり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものというべきである。
したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号に該当しない。
(2)商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 本件商標について
本件商標は、上記1のとおり、「つるりん」の文字からなるところ、その構成文字から「ツルリン」の称呼を生じるものであり、また、該「つるりん」の文字が、辞書等に載録されていない語であって、特定の意味合いを想起させることのない一種の造語として認識されることから、特定の観念を生じないものである。
イ 引用商標について
(ア)引用商標1及び引用商標2について
引用商標1及び引用商標2は、上記2(1)及び(2)のとおり、「さらしとつるりん サラシトツルリン」の文字を標準文字で表してなるところ、当該文字は、1文字分のスペースを挟んで左側に平仮名と右側に片仮名の異なる文字種からなる語により構成されていることから、外観上「さらしとつるりん」の文字及び「サラシトツルリン」の文字からなる商標と認識、把握されるものであるところ、その構成文字全体をもって、特定の意味合いを認識させるものとは認められず、これより生ずる「サラシトツルリンサラシトツルリン」の称呼も冗長であることから、必ずしも一体不可分のものとして把握されなければならない特段の事情も見いだせない。
そうすると、引用商標1及び引用商標2は、称呼において、構成文字全体から生じる「サラシトツルリンサラシトツルリン」の称呼に加え、平仮名及び片仮名の各文字部分から「サラシトツルリン」の称呼をも生じるものである。
また、「さらしとつるりん」及び「サラシトツルリン」の各文字は、それぞれ辞書等に載録されていない語であって、特定の意味合いを想起させることのない一種の造語として認識されるものであり、それらを結合した文字全体としても、特定の意味合いを有しない一種の造語として認識されるとみるのが相当であるから、引用商標1及び引用商標2は、特定の観念を生じないものである。
(イ)引用商標3について
引用商標3は、上記2(3)のとおり、「お肌つるりん」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字は、同じ書体、同じ大きさで、等間隔に表されており、外観上まとまりよく一体的に看取されるものである。
そして、引用商標3の構成中「お肌」の文字は「人のからだを覆う表皮」等の意味を有する「肌」の丁寧語であるとしても、上記(1)のとおり、一種の造語として認識される「つるりん」の文字とを結合した「お肌つるりん」の文字全体としては、特定の意味合いを有しない一種の造語として認識されるとみるのが相当であるから、引用商標3からは「オハダツルリン」の称呼のみを生じ、特定の観念を生じないものである。
(ウ)引用商標4について
引用商標4は、上記2(4)のとおり、「つるりんハトムギ」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字は、同じ書体、同じ大きさで、等間隔に表されており、外観上まとまりよく一体的に看取されるものである。
そして、引用商標4の構成中「ハトムギ」の語は、その指定商品との関係からは、商品の原材料を表すものとして認識されるとしても、上記(1)のとおり、一種の造語として理解される「つるりん」の文字とを結合した「つるりんハトムギ」の文字全体としては、特定の意味合いを有しない一種の造語として認識されるとみるのが相当であるから、引用商標4からは「ツルリンハトムギ」の称呼のみを生じ、特定の観念を生じないものである。
ウ 本件商標と引用商標の類否について
(ア)本件商標と引用商標1及び引用商標2との類否について
本件商標と引用商標1及び引用商標2(以下、引用商標1及び引用商標2をまとめていうときは「引用両商標」という。)との類否について検討すると、外観においては、「さらしと」及び「サラシトツルリン」の文字の有無の差異を有するから、両商標の外観全体の視覚的印象に与える影響は大きく、外観上、相紛れるおそれのないものである。
次に、称呼においては、本件商標からは、「ツルリン」の称呼を生じるものであるのに対し、引用両商標からは「サラシトツルリンサラシトツルリン」及び「サラシトツルリン」の称呼を生じるものであり、いずれの称呼との比較においても、「ツルリン」の音を共通にするとしても、称呼全体の音数及び音構成が明らかに異なるものであるから、本件商標と引用両商標は、いずれも明瞭に聴別し得るものである。
また、観念においては、本件商標と引用両商標は、いずれも特定の観念は生じないものであるから、比較することはできない。
そうすると、本件商標と引用両商標とは、観念において比較できないとしても、外観においては相紛れるおそれのないものであり、称呼においても明瞭に聴別し得るものであるから、これらが需要者に与える印象、記憶、連想等を総合してみれば、これらの商標は、いずれも相紛れるおそれのない非類似の商標というのが相当である。
その他、本件商標と引用両商標が類似するというべき事情は見いだせない。
(イ)本件商標と引用商標3との類否について
本件商標と引用商標3との類否について検討すると、外観においては、「お肌」の文字の有無の差異を有するから、両商標の外観全体の視覚的印象に与える影響は大きく、外観上、相紛れるおそれのないものである。
次に、称呼においては、本件商標からは、「ツルリン」の称呼を生じるものであるのに対し、引用商標3からは「オハダツルリン」の称呼を生じるものであり、両者は、「ツルリン」の音を共通にするとしても、語頭において「オハダ」の音の有無の差異を有し、この差異が称呼全体の音数及び音構成が明らかに異なるものであるから、本件商標と引用商標3は、明瞭に聴別し得るものである。
また、観念においては、本件商標と引用商標3は、いずれも特定の観念は生じないものであるから、比較することはできない。
そうすると、本件商標と引用商標3とは、観念において比較できないとしても、外観においては相紛れるおそれのないものであり、称呼においても明瞭に聴別し得るものであるから、これらが需要者に与える印象、記憶、連想等を総合してみれば、これらの商標は、いずれも相紛れるおそれのない非類似の商標というのが相当である。
その他、本件商標と引用商標3が類似するというべき事情は見いだせない。
(ウ)本件商標と引用商標4との類否について
本件商標と引用商標4との類否について検討すると、外観においては、「ハトムギ」の文字の有無の差異を有するから、両商標の外観全体の視覚的印象に与える影響は大きく、外観上、相紛れるおそれのないものである。
次に、称呼においては、本件商標からは、「ツルリン」の称呼を生じるものであるのに対し、引用商標4からは「ツルリンハトムギ」の称呼を生じるものであり、両者は「ツルリン」の音を共通にするとしても、語尾において「ハトムギ」の音の有無の差異を有し、称呼全体の音数及び音構成が明らかに異なるものであるから、本件商標と引用商標4は、いずれも明瞭に聴別し得るものである。
また、観念においては、本件商標と引用商標4は、いずれも特定の観念は生じないものであるから、比較することはできない。
そうすると、本件商標と引用商標4とは、観念において比較できないとしても、外観においては相紛れるおそれのないものであり、称呼においても明瞭に聴別し得るものであるから、これらが需要者に与える印象、記憶、連想等を総合してみれば、これらの商標は、いずれも相紛れるおそれのない非類似の商標というのが相当である。
その他、本件商標と引用商標4が類似するというべき事情は見いだせない。
(エ)まとめ
以上のとおり、本件商標と引用商標はいずれも非類似の商標であるから、両商標の指定商品及び指定役務が同一又は類似するとしても、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(3)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、その指定商品中第3類「化粧品,入浴用化粧品」について、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第11号のいずれにも違反してされたものとはいえず、他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
審決本文(J-PlatPat)
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2022-900087