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商標異議申立

2022-900070

ナチュールエナジー、ナチュール

審判番号
2022-900070
法域
商標
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
商願2021-049980
登録番号
6491503
請求日
2022年03月09日
審決日
2022年12月15日
公報発行日
2023年01月27日
結論
維持
当事者
  • 【権利者】アークエルテクノロジーズ株式会社
  • 【異議申立人】ナチュールジー エナジー グループ,エス.エー.
  • 【異議申立人代理人】小林 浩
  • 【異議申立人代理人】岡田 貴子
  • 【異議申立人代理人】瀧澤 文
審判長/審判官
  • 審判長 岩崎 安子
  • 審判官 清川 恵子
  • 審判官 馬場 秀敏
分類
T1652.261-Y (W3940) / T1652.262-Y (W3940) / T1652.263-Y (W3940) / T1652.271-Y (W3940)
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第4条第1項第11号、商標法第4条第1項第15号
データ出所
審決公報(XML)

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登録第6491503号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。

結論

結 論 登録第6491503号商標の商標登録を維持する。

理由

理 由 1 本件商標 本件登録第6491503号商標(以下「本件商標」という。)は、「ナチュールエナジー」の片仮名を横書きしてなり、令和3年4月9日に登録出願、第39類「電気の供給,熱の供給,電気・ガス・水・熱の供給に関する情報の提供,顧客の事業所等における電力・ガスの使用状況などに基づく省エネルギーのための電気・ガスその他のエネルギーの供給に関する助言・指導・情報の提供」及び第40類「電力の生産,発電所における電力の生産」を指定役務として、同年11月11日に登録査定され、同年12月24日に設定登録されたものである。 2 引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する国際登録第1460879号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、2018年(平成30年)7月18日にSpainにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、同年12月10日に国際商標登録出願、第4類、第9類、第11類、第35類、第37類、第39類、第40類及び第42類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載の商品及び役務を指定商品及び指定役務として、令和3年2月26日に設定登録されたものであり、その商標権は現に有効に存続しているものである。 3 登録異議の申立ての理由 申立人は、本件商標はその指定役務中、第39類「電気の供給,電気・ガス・水・熱の供給に関する情報の提供,顧客の事業所等における電力・ガスの使用状況などに基づく省エネルギーのための電気・ガスその他のエネルギーの供給に関する助言・指導・情報の提供」及び第40類「全指定役務」(以下、「申立てに係る役務」という場合がある。)について、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号に該当するものであるから、その登録は同法第43条の2第1号により取り消されるべきものであるとして、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第4号証を提出した。 (1)商標法第4条第1項第11号について ア 本件商標について 本件商標(甲1)は、片仮名で「ナチュールエナジー」と横一連に書してなるものである。 本件商標は、広く親しまれた英単語である後半の「エナジー(Energy)」の語より、「ナチュール(Natur)」と「エナジー(Energy)」の二つの語を結合させたものであると、ごく自然に認識可能なものである。本件商標の前半の「ナチュール(Natur)」は、ウェールズ語、スウェーデン語等で「自然」を意味し(甲3)、英語の「ナチュラル(Natural)」の語も容易に想起させるものである。 よって、本件商標全体からは、「自然のエネルギー」といった観念が生じ得る。 イ 引用商標について 引用商標(甲2)は、紺色で書された英文字「Naturgy」と、その右上に描かれたオレンジ色の蝶のようなシルエットからなるものであり、その構成文字全体からは「ナチュールジー」との称呼が生じ得る。 引用商標の文字部分「Naturgy」の「Natur」は、ウェールズ語・スウェーデン語等で「自然」を意味し、英語の「Natural(ナチュラル)」の語も容易に想起させるものである。また語末の「gy」は、特にエネルギーの分野においては、広く親しまれた英単語である「Energy(エナジー)」を想起させる。 よって、引用商標全体からも、「自然のエネルギー」といった観念が生じ得る。 ウ 本件商標と引用商標の類似性について 本件商標からは、「ナチュールエナジー」との称呼が生じるのに対し、引用商標からは「ナチュールジー」との称呼が生じ得る。両称呼は、前半の「ナチュール」と語末の「ジー」の音が共通しており、真ん中の「エナ」の2音が異なるのみであるため、称呼が非常に似かよっている。 また、本件商標「ナチュールエナジー」は、引用商標の文字部分「Naturgy」を片仮名に変換した「ナチュールジー」と、前半の「ナチュール」と語末の「ジー」において共通し、真ん中の「エナ」の2文字が異なるのみであり、外観上も相紛らわしいものである。 さらに、本件商標と引用商標からは、共に「自然のエネルギー」との共通の観念が生じ得る。 以上より、本件商標と引用商標は、称呼、外観及び観念において、類似の商標であると思料する。 エ 本件商標と引用商標の指定役務の類似性について 本件商標と引用商標は、共に電気及びガスの供給、生産等に関する役務を指定するものである。 そして、本件商標の指定役務中、申立てに係る役務は、引用商標の指定役務中、第39類及び第40類に属する役務と類似する。 オ 小括 よって、本件商標は、引用商標と類似し、第39類及び第40類の指定役務も引用商標の指定役務と類似するものであるため、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。 (2)商標法第4条第1項第15号について 申立人は、引用商標の文字部分である「Naturgy」をハウスマークとし、世界20か国において、主として電気とガスの供給・生産等の事業を行っている会社である(甲4)。 本件商標「ナチュールエナジー」の内、「エナジー」の語は、申立てに係る役務との関係においては、役務の出所表示及び自他役務識別標識としての機能(識別力)が弱く、本件商標の要部は「ナチュール」の語にあると考える。かかる「ナチュ―ル」の語は、申立人のハウスマークである「Naturgy」の語頭の「Natur」の部分と称呼が一致するところ、本件商標が申立てに係る役務に使用された場合には、当該役務の需要者が、それを申立人又は申立人のグループ会社等、申立人と経済的もしくは組織的に何らかの関係がある者の業務に係る役務であると誤認し、役務の出所について混同するおそれがあると思料する。 よって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。 4 当審の判断 (1)商標法第4条第1項第11号について ア 本件商標 本件商標は、上記1のとおり「ナチュールエナジー」の片仮名を横書きしてなり、該文字に相応し「ナチュールエナジー」の称呼を生じ、特定の観念を生じない。 イ 引用商標 引用商標は、別掲のとおり、紺色で「Naturgy」の欧文字を表し、その右にオレンジ色の図形を描いてなり、該文字に相応し「ナチュルジー」「ナチュルギー」の称呼を生じ、特定の観念を生じない。 ウ 本件商標と引用商標の類否 本件商標と引用商標の類否を検討すると、両者の上記のとおりの外観は構成態様が明らかに異なり、相紛れるおそれのないものである。 次に、本件商標から生じる「ナチュールエナジー」の称呼と引用商標から生じる「ナチュルジー」の称呼を比較すると、両者は中間音「ー(「チュ」に続く長音)」と「エナ」の音の有無という差異を有し、この差異が両称呼全体の語調語感に及ぼす影響は少なくなく、両者をそれぞれ一連に称呼しても、かれこれ聞き誤るおそれのないものである。 また、本件商標から生じる「ナチュールエナジー」の称呼と引用商標から生じる「ナチュルギー」の称呼を比較すると、両者は上記差異に加え、語尾における「ジー」と「ギー」の音の差異を有するから、かれこれ聞き誤るおそれのないものである。 さらに、観念においては、両商標は共に特定の観念を生じないものであるから比較することができない。 そうすると、本件商標と引用商標は、外観、称呼において相紛れるおそれがなく、観念において比較できないものであるから、両者の外観、観念、称呼等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両者は相紛れるおそれのない非類似の商標である。 その他、本件商標と引用商標が類似するというべき事情は見いだせない。 エ 申立人の主張について 申立人は、本件商標の称呼「ナチュールエナジー」と引用商標の称呼「ナチュルジー」は真ん中の「エナ」の2音が異なるのみであり称呼が非常に似かよっており、また、本件商標は引用商標の文字部分「Naturgy」を片仮名に変換した「ナチュールジー」と外観上も相紛らわしい、本件商標と引用商標は「自然のエネルギー」との共通の観念が生じ得るとして、本件商標と引用商標が類似する旨主張している。 しかしながら、本件商標と引用商標は、上記のとおり、相紛れるおそれのない非類似の商標であるから、申立人のかかる主張は採用することができない。 オ 小括 以上のとおり、本件商標と引用商標は非類似の商標であるから、申立てに係る役務と引用商標の指定役務が同一又は類似であるとしても、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。 (2)商標法第4条第1項第15号について 申立人は、同人のハウスマーク「Naturgy」(以下「引用標章」という。)との関係において、本件商標が本号に該当する旨主張しているので、以下検討する。 ア 引用標章の周知性について 申立人提出の甲各号証、同人の主張によれば、申立人(グループ会社を含む。)は世界20か国において電気、ガスの供給、生産などの事業を行う企業であること及び当該事業に引用標章を用いていることは認め得る(甲4)。 しかしながら、申立人が、我が国において、同人の事業について引用標章を使用していることはもとより、何らかの事業活動を行っていることも確認できない。 そうすると、引用標章は、本件商標の登録出願の時及び登録査定時において、申立人の業務に係る役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されているものと認めることはできない。 イ 本件商標と引用標章の類似性の程度について 本件商標の外観、称呼及び観念は、上記(1)アのとおりである。 引用標章は、上記のとおり「Naturgy」の欧文字からなり、該文字に相応し「ナチュルジー」「ナチュルギー」の称呼を生じ、特定の観念を生じない。 そして、本件商標と引用標章の類否を検討すると、両者の上記のとおりの外観は構成文字、構成態様が明らかに異なり、相紛れるおそれのないものである。 次に、称呼についてみると、本件商標から生じる「ナチュールエナジー」の称呼と引用標章から生じる「ナチュルジー」「ナチュルギー」の称呼とは、上記(1)ウと同様の理由で、かれこれ聞き誤るおそれのないものである。 さらに、観念においては、両者は共に特定の観念を生じないものであるから比較することができない。 そうすると、本件商標と引用標章は、外観、称呼において相紛れるおそれがなく、観念において比較できないものであるから、両者の外観、観念、称呼等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両者は相紛れるおそれのない非類似のものであって、別異のものというべきものである。 ウ 混同のおそれ 上記アのとおり引用標章は、申立人の業務に係る役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されているものと認められないものであり、上記イのとおり本件商標と引用標章は非類似のものであって別異のものというべきものである。 そうすると、本件商標は、商標権者がこれを申立てに係る役務について使用しても、取引者、需要者をして引用標章を連想又は想起させることはなく、その役務が他人(申立人)あるいは同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その役務の出所について混同を生ずるおそれはないものというべきである。 その他、引用商標との関係を併せて検討しても、本件商標が出所の混同を生ずるおそれがあるというべき事情は見いだせない。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。 (3)むすび 以上のとおりであるから、本件商標の指定役務中、登録異議の申立てに係る指定役務についての登録は、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号のいずれにも違反してされたものとはいえず、他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきである。 よって、結論のとおり決定する。

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2022-900070

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