審決検索MVP
← 検索一覧に戻る
商標異議申立

2022-900065

ブイエスピイエヌイイスポーツ、ブイエスピイエヌ、イイスポーツ

審判番号
2022-900065
法域
商標
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
商願2021-064776
登録番号
6482527
請求日
2022年02月28日
審決日
2023年08月29日
公報発行日
2024年11月29日
結論
維持
当事者
  • 【権利者】ブイエスピーエヌ グループ リミテッド
  • 【異議申立人】イーエスピーエヌ・インク
  • 【異議申立人代理人】佐藤 明子
審判長/審判官
  • 審判長 旦 克昌
  • 審判官 小林 裕子
  • 審判官 清川 恵子
分類
T1651.261-Y (W41) / T1651.262-Y (W41) / T1651.263-Y (W41) / T1651.264-Y (W41) / T1651.271-Y (W41)
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第4条第1項第11号、商標法第4条第1項第15号、商標法第43条の2、商標法第43条の3第4項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

登録第6482527号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。

結論

結 論 登録第6482527号商標の商標登録を維持する。

理由

理 由 第1 本件商標 本件登録第6482527号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、令和3年5月27日に登録出願、第41類に属する別掲2のとおりの役務を指定役務として、同年11月1日に登録査定され、同年12月8日に設定登録されたものである。 第2 引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件商標に係る登録異議申立ての理由において引用する登録商標は、以下のとおりであり、現に有効に存続しているものである。 1 登録第4050882号商標(以下「引用商標1」という。) 商標の構成:「ESPN」の欧文字を横書きしたもの 登録出願日:平成7年6月27日 設定登録日:平成9年8月29日 指定役務:第41類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務 2 登録第6181961号商標(以下「引用商標2」という。) 商標の構成:別掲3のとおり 登録出願日:平成30年5月31日 設定登録日:令和元年9月20日 指定役務:第38類及び第41類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務 なお、引用商標1と引用商標2をまとめていう場合は、「引用商標」ということがある。 第3 登録異議の申立ての理由 申立人は、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号によって取り消されるべきものであるとして、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証~甲第11号証を提出した。 1 商標法第4条第1項第11号該当性について (1)本件商標の指定役務と引用商標の指定役務との対比 本件商標の指定役務中、第41類「運動競技会の企画・運営,教育又は娯楽に関する競技会の企画・運営,オンラインによる電子出版物の提供(ダウンロードできないものに限る。),オンラインによる映像の提供(ダウンロードできないものに限る。),テレビジョン放送用娯楽番組の制作・配給,ラジオ及びテレビジョンの番組の制作,オンラインによるゲームの提供,運動施設の提供」は、引用商標1の指定役務中、第41類「スポーツ・一般的に関心のある事項及びニュースの分野での放送番組の制作,その他の放送番組の制作,図書及び記録の供覧,映画の上映・制作又は配給,ゴルフの興行の企画・運営又は開催,相撲の興行の企画・運営又は開催,ボクシングの興行の企画・運営又は開催,野球の興行の企画・運営又は開催,運動施設の提供,娯楽施設の提供」及び、引用商標2の指定役務中、第41類「テレビ・人工衛星・オーディオ・デジタルビデオによる媒体を介して提供されるスポーツ興行の分野における娯楽の提供,その他の娯楽の提供,娯楽情報の提供,スポーツの興行の企画・運営又は開催,興行の企画・運営又は開催(映画・演芸・演劇・音楽の演奏の興行及びスポーツ・競馬・競輪・競艇・小型自動車競走の興行に関するものを除く。)」のいずれかと同一又は類似する役務である。 したがって、本件商標の指定役務は、引用商標1又は引用商標2と、同一又は類似する役務を含むものである。 (2)本件商標と引用商標との対比 ア 本件商標は、赤地に白抜きで表示された「VSPN」の文字部分と、青地に白抜きで表示された「eSports」の文字部分とで構成されているが、このうち「eSports」の文字は、エレクトロニック・スポーツ(electronic sports)の略称であって、運動競技のようにコンピュータゲーム(ビデオゲーム)を用いて一定のルールの下で対戦や競争を行う競技を指す言葉として、本件商標の指定役務の分野では普通に使用されている(甲4、甲5)。したがって、一般的な日本人が本件商標に接した場合、本件商標中「eSports」の部分は、本件商標を使用して提供される役務が関連する分野を示す語句として理解されるので、本件商標中、識別力を発揮するのは「VSPN」の文字部分である。 「VSPN」は特定の意味を表示する文字の組み合わせではないことから、通常の英語の知識を有する日本人であれば、「ヴイエスピーエヌ」が本件商標から最も自然に認識される称呼と考えられる。 イ これに対し、引用商標1は、英文字「ESPN」で構成され、特定の意味を表示する文字の組み合わせではないことから、「イーエスピーエヌ」が最も自然に認識される称呼と考えられる。また、引用商標2は、ロゴ化された文字で構成されているが、その外観から英文字「ESPN」であることは容易に理解されるので、同様に、「イーエスピーエヌ」が最も自然に認識される称呼と考えられる。 ウ 本件商標と、引用商標1及び2とは、外観上の印象は全く異なり混同されることはない。また、本件商標と、引用商標1及び2とは、共に何ら特定の観念を生じさせることがないので、観念上も混同されることはない。 一方、本件商標中「VSPN」の文字と、引用商標1及び2との構成文字「ESPN」とを比較すると、アルファベット4文字で構成され、先頭の文字は異なるが、それに続く「SPN」の文字列は共通しているので、その部分の称呼である「エスピーエヌ」も同一である。また、本件商標の先頭の文字「V」は「ヴイ」と発音される一方、引用商標1及び2の先頭の文字「E」は「イー」と発音され、母音は共通している。双方の称呼長は8音で構成され特にアクセントをつけずに平板に発音されることを考慮すると、比較的長い称呼中一音目がわずかに異なるだけである。 したがって、本件商標と、引用商標1及び2とは、見た目以上に称呼上紛らわしい印象を与えることは明らかである。 エ さらに、本願指定役務の分野において、末尾に「SPN」を含む4文字以上の登録商標は、本件商標と、申立人が所有する引用商標1及び2、同じく申立人が所有する商標登録第3347822号「ESPN2」(甲6)の4件のみである。したがって、本件指定役務の分野においては、本件商標及び申立人が所有する引用商標等は、極めてユニークな商標ということが出来る。したがって、本件商標が、引用商標1又は引用商標2の指定役務と同一又は類似の役務に使用されると、それまでは申立人しか使用していなかった商標である「ESPN」と非常に紛らわしい印象を与えることは明白である。 オ そうすると、本件商標と引用商標1及び2とは、双方の商標が同一又は類似する指定役務に使用された場合に、役務の提供者についての誤認混同を生じるおそれが大きい。したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号の規定に違反して登録されたものである。 2 商標法第4条第1項第15号について (1)ESPNについて ESPNは、アメリカ合衆国のテレビ局であり、スポーツを専門とした国内最大のケーブルテレビ・ネットワークで、1978年に開設され、1996年初めには加入世帯が6800万世帯をこえた。1983年からは、アメリカ国外への番組提供を開始し、14の言語で150以上の国に番組を提供している。日本でもESPNを視聴することは可能である。アメリカンフットボール、野球、サッカー、バスケットボール、モータースポーツ等の中継番組を提供(以下「申立人の業務に関する役務」という。)するほか、日本では、BMX、スケートボーディング、スノーボーディング、サーフィン等のエクストリームスポーツを集め開催されるエックスゲームズ(XGames)主催者としても知られている(甲7~甲9)。 (2)ESPN eSportsについて ESPNは、2016年に、eSportsを専門に紹介するチャンネル「ESPN eSports」を開始した(甲10)。甲第11号証は、インターネット上のオンライン動画共有プラットフォームであるYouTubeにおけるESPN Esportsのトップ画面一部をプリントアウトしたものである。 (3)混同を生ずるおそれについて 本件商標を構成する文字「VSPN eSports」は、本件商標の出願日である令和3年5月27日より前に著名なESPNによって開設され周知であったスポーツチャンネル「ESPN eSports」と外観及び称呼上、極めて紛らわしい印象を与えるものである。したがって、本件商標を第41類の指定役務に使用すると、ESPNが提供する役務と混同を生ずるおそれがあるから、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。 3 むすび 以上述べたように、本件商標は、商標法第4条第1項第11号又は商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものであるから、取り消されるべきである。 第4 当審の判断 1 引用商標の周知性について (1)申立人の提出に係る証拠及び同人の主張によれば、以下のとおりである。 ア ESPNは、アメリカ合衆国のテレビ局であり、スポーツを専門とした国内最大のケーブルテレビ・ネットワークで、1978年に開設され、1996年初めには加入世帯が6800万世帯をこえ、1983年からアメリカ国外への番組提供を開始し、14の言語で150以上の国に番組を提供している(甲7、甲8)。 イ 「日経XTECH」(株式会社日経BPが運営するニュースサイト)において、2021年9月30日付け「全米最強のスポーツメディアESPN、先端技術の取り込み加速」の見出しの下、「米スポーツメディア大手のESPNは、近年「コードカッティング」と呼ばれるケーブルテレビ(CATV)離れもあり、ケーブルチャンネルの契約者数の減少に見舞われている。・・・有料ストリーミングサービスのESPN+は、親会社ディズニーのDisney+やHuluとパッケージ展開したことも功を奏し、2021年7月3日には、契約者数が1490万人に達したと発表している。」との記載がある(甲9)。 ウ Negitaku.orgのウェブサイトにおいて、2016年1月15日付け「アメリカのスポーツ専門チャンネル「ESPN」が『ESPN eSports』を立ち上げ「eスポーツ」に本格参入」の見出しの下、「『ESPN』は、「eスポーツ」を専門に紹介する『ESPN eSports』のWebサイトと公式SNSを開設しました。・・・アメリカ大学対抗戦などをテレビ放送するなど、様々な形でeスポーツに関与しています。」の記載がある(甲10)。 エ YouTubeのESPN Esportsのトップページには、チャンネル登録者数6.27万人の記載があり、英語でタイトルが表記された動画コンテンツが表示されている(甲11)。 (2)ア 上記アによれば、申立人は、1978年にテレビ局を開設以降、引用商標をアメリカ合衆国のスポーツ専門のテレビ局名として使用しており、1996年初めには加入世帯が6800万世帯であることから、アメリカ合衆国においては一定程度知られていることがうかがえる。 しかしながら、我が国において引用商標を局名とするテレビ局からテレビ番組が提供されていることは不明であり、我が国において引用商標を使用した申立人の業務に係る役務の具体的な営業状況等を示す客観的な証拠はないから、本件商標の登録出願時及び登録査定時における引用商標の周知性の程度を推し量ることはできない。 イ 上記イ、ウ(甲9、甲10)によれば、ウェブサイトにおいて申立人の引用商標が掲載され、アメリカの大手スポーツ専門チャンネルであると紹介されている事例が認められるものの、わずか2件であり、いずれも、当該ウェブサイト等にアクセスした者しか見る機会のないものである。 ウ 上記エによれば、申立人のYouTubeにおける「ESPN Esports」の登録者数は相当数存在することはうかがえるものの、提供している動画タイトル等は全て英語で表示されていることから、我が国の需要者に向けた動画とはいえないし、その登録者数に我が国の需要者がどの程度含まれているのか、また、当該動画の我が国の視聴者数や視聴回数等の視聴実績も不明である。 その他、引用商標を使用した申立人の業務に係る役務の我が国における提供期間、市場シェアなどの営業実績や広告宣伝等を示す具体的な証拠はなく、他に本件商標の登録出願時及び登録査定時における引用商標の使用事実を示す客観的な証拠も見いだせない。 (3)以上からすると、申立人が提出した証拠においては、引用商標は、申立人の業務に係る役務を表示するものとして、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、我が国における需要者の間に広く認識されていたものと認めることはできない。 2 商標法第4条第1項第11号該当性について (1)本件商標 本件商標は、別掲1のとおり、輪郭線を鋸歯状に表した赤色の横長長方形(以下「赤色長方形」という。)内に白抜きで筆書風に書された「VSPN」の文字を配し、その右側に同様に輪郭線を鋸歯状に表した青色横長長方形(以下「青色長方形」という。)内に白抜きでやや小さく筆書風に書された「eSports」の文字を配した構成態様からなるものである。そして、赤色長方形及び青色長方形は、輪郭線の鋸歯状が細かいことから、ありふれた長方形と看取されるものであり、それぞれの長方形内の文字の背景図形として認識されるものであるから、自他役務の識別標識としての称呼及び観念を生じるものではない。また、その構成中の「eSports」の文字は、「《electronicsports》主に対戦型のコンピューターゲームで行われる競技のこと。」(株式会社小学館「デジタル大辞泉」、甲4、甲5)を意味する語であることから、本件商標の指定役務との関係では、役務の質(内容)を表すものであって、自他役務の識別標識としての機能を有しないか、又は極めて弱いものといえる。 さらに、本件商標を構成する「VSPN」は、一般的な辞書等に載録されている語ではなく、特定の意味を有する語として一般に親しまれているものでもないから、特定の観念を有しない一種の造語として認識、把握されるものである。 そうすると、本件商標は、その構成中「VSPN」の文字部分が独立して、自他役務を識別する機能を有する要部として認識されるとみるのが相当であるから、当該文字部分を要部として抽出し、この部分のみを他人の商標と比較して、商標の類否を判断することも許されるというべきである。 したがって、本件商標は、「VSPN」の文字に相応して「ブイエスピーエヌ」の称呼を生じ、特定の観念は生じない。 (2)引用商標 引用商標1は、「ESPN」の欧文字を横書きしてなり、引用商標2は、別掲3のとおり、4文字の欧文字を同じ書体、同じ大きさで表し、「E」の文字から「n」の文字まで白い横線でつなぎまとまりよく一体に表したものであるところ、「ESPn」の欧文字からなるものであることは容易に理解されるものである。 そして、「ESPN(ESPn)」の文字は、申立人のテレビ局の意味を有するものであるところ(甲7、甲8)、上記1のとおり、我が国においては、申立人のテレビ局を意味する語として需要者の間に広く認識されているものと認めることはできないから、特定の意味合いを認識させない造語を表したものと理解されるというのが相当である。 そうすると、引用商標1及び2は、当該構成文字から「イーエスピーエヌ」の称呼を生じ、特定の観念は生じない。 (3)本件商標と引用商標の類否 ア 外観について 本件商標の要部(「VSPN」)と引用商標1を比較すると、両者は、外観においては、「S」「P」「N」の文字を共通にするものの、語頭における「V」と「E」の文字の差異を有するものであって、この差異が共に4文字という短い文字構成からなる両者の外観全体の視覚的印象に与える影響は小さいものとはいえず、また、両者は、文字の書体やデザイン化による構成態様が異なるものであるから、外観上、相紛れるおそれはないものである。 次に、本件商標の要部と引用商標2を比較すると、両者は、外観においては、「S」「P」の文字を共通にするものの、語頭における「V」と「E」の文字の差異及び語尾の大文字「N」と小文字の「n」という差異を有するものであって、これらの差異が共に4文字という短い文字構成からなる両者の外観全体の視覚的印象に与える影響は小さいものとはいえず、また、両者は、文字の書体やデザイン化などによる構成態様が異なるものであるから、外観上、相紛れるおそれはないものである。 イ 称呼について 本件商標の要部から生ずる「ブイエスピーエヌ」と引用商標1及び2から生ずる「イーエスピーエヌ」の称呼を比較すると、両称呼は、語頭の「ブイ」と「イー」の音の差異を有し、他の音を共通にするものである。 しかして、該差異音は、称呼の識別上重要な要素となる語頭に位置し、両者は、ともにアルファベット4文字を羅列してなるものであって、このような場合、発音に際しては一文字一文字を区切って明確に発音される場合が一般的といえるから、上記音の差異及び発音上の係る事情を勘案すれば、この差異が称呼全体に与える影響は決して小さいものとはいえず、両者は、互いに聞き誤るおそれはないものというべきである。 ウ 観念について 本件商標の要部及び引用商標1及び2からは、特定の観念は生じないものであるから、両者は、観念において比較することができない。 エ 小括 以上からすると、本件商標と引用商標とは、観念において比較できないとしても、外観及び称呼において相紛れるおそれのないものであるから、両者の外観、観念、称呼等によって、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考慮すれば、両者は相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。 したがって、本件商標の指定役務と引用商標の指定役務が同一又は類似であるとしても、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。 その他、本件商標と引用商標が類似するというべき事情は見いだせない。 3 商標法第4条第1項第15号該当性について (1)引用商標の周知性について 上記1のとおり、引用商標は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人の業務に係る役務を表示するものとして、我が国の需要者の間に広く認識されていたものと認めることができない。 (2)本件商標と引用商標の類似性について 上記2のとおり、本件商標と引用商標は、相紛れるおそれのない非類似の商標であるから、類似性の程度は低いものである。 (3)出所の混同のおそれについて 上記(1)及び(2)のとおり、引用商標は、申立人の業務に係る役務を表示するものとして、我が国の需要者の間に広く認識されていたとは認めることはできず、本件商標と引用商標の類似性の程度は低いことからすれば、本件商標に接する取引者、需要者が、申立人の業務に係る引用商標を連想又は想起するものということはできない。 そうすると、本件商標は、商標権者がこれをその指定役務について使用しても、取引者、需要者をして引用商標を連想又は想起させることなく、その役務が他人(申立人)あるいは同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その役務の出所について混同を生ずるおそれはないものと判断するのが相当である。 その他、本件商標が出所の混同を生じさせるおそれがあるというべき事情は見いだせない。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。 4 申立人の主張について 申立人は、本件商標を構成する「VSPN eSports」は、本件商標の出願日より前に、著名な「ESPN」によって開設され周知であったスポーツチャンネル「ESPN eSports」と外観及び称呼上極めて紛らわしい印象を与えるから、ESPNが提供する役務と混同を生ずるおそれがある旨主張する。 しかしながら、上記1のとおり、提出された証拠からは、「ESPN」の周知性は認めることはできない。また、スポーツチャンネル「ESPN eSports」についても、甲第10号証のウェブサイト記事に、わずか1件掲載されているのみであり、YouTubeのチャンネルに同じ表示が使用されているが、その動画やタイトル等は英語で提供されており、我が国の視聴者数や視聴回数等の視聴実績も不明であるから、我が国における需要者の認識を推し量ることはできない。さらに、「eSports」の文字は、上記2(1)のとおり、第41類の役務との関係で役務の質(内容)を表す文字部分であり、自他役務の識別標識としての機能を有しないか、又は極めて弱いものであるから、「VSPN」及び「ESPN」の文字部分が要部となり得るものである。 そうすると、上記2(3)のとおり、「VSPN」と「ESPN」は、非類似のものというべきであるから、申立人の主張は採用できない。 5 むすび 以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号のいずれにも違反して登録されたものではなく、他に、本件商標の登録が商標法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、本件商標の登録は、商標法第43条の3第4項の規定により、維持すべきである。 よって、結論のとおり決定する。

審決本文(J-PlatPat)

J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。

J-PlatPat 審決検索を開く
2022-900065

メモ・タグ(非公開)

あなただけに表示されます。審決本文の公開範囲は変わりません。

メモとタグは Pro の機能です。ログイン/Proでメモを保存