商標異議申立
2022-900052
シンクフォー
- 審判番号
- 2022-900052
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 商願2021-039565
- 登録番号
- 6479422
- 請求日
- 2022年02月17日
- 審決日
- 2022年11月29日
- 公報発行日
- 2022年12月28日
- 結論
- 維持
- 当事者
- 【権利者】株式会社DIAPRENDA
- 【権利者代理人】富樫 竜一
- 【異議申立人】シンク シューヴェルク ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
- 【異議申立人代理人】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
- 【異議申立人代理人】山崎 和香子
- 審判長/審判官
- 審判長 佐藤 淳
- 審判官 佐藤 松江
- 審判官 板谷 玲子
- 分類
- T1651.261-Y (W1825) / T1651.262-Y (W1825) / T1651.263-Y (W1825)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号商標法43条の2商標法43条の3第4項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号、商標法第43条の2第1号
- データ出所
- 審決公報(XML)
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登録第6479422号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。
結論
結 論
登録第6479422号商標の商標登録を維持する。
理由
理 由
第1 本件商標
本件登録第6479422号商標(以下「本件商標」という。)は、「Think for...」の文字を標準文字で表してなり、令和3年4月1日に登録出願、第18類「かばん類,袋物,財布,傘」及び第25類「ネクタイ,ベルト,Tシャツ,肌着,靴下,帽子,マフラー,ストール,被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,手袋,履物,仮装用衣服,運動用特殊靴,運動用特殊衣服,乗馬靴,ニット製被服,ポケットスクエア,ポケットカーチーフ」を指定商品として、同年11月24日に登録査定され、同年12月1日に設定登録されたものである。
第2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件商標に係る登録異議申立ての理由において、本件商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用する商標は、以下の2件の商標であり、いずれも現に有効に存続しているものである。
1 登録第4498674号商標(以下「引用商標1」という。)は、「Think」の文字を標準文字で表してなり、平成12年9月29日に登録出願、第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,マフラー,耳覆い,ずきん,すげがさ,ナイトキャップ,ヘルメット,帽子,ガーター,靴下止め,ズボン吊り,バンド,ベルト,靴類(「靴合わせくぎ・靴くぎ・靴の引き手・靴びょう・靴保護金具」を除く。),運動用特殊衣服,運動用特殊靴(「乗馬靴」を除く。)」を指定商品として、同13年8月10日に設定登録されたものである。
2 登録第5233289号商標(以下「引用商標2」という。)は、「Think」の欧文字を横書きした構成からなり、2007年(平成19年)1月26日にドイツ連邦共和国においてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、平成19年4月27日に登録出願、第35類「織物及び寝具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,被服の小売又は卸売りの業務において行われる顧客に対する便益の提供,履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,かばん類及び袋物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,広告,経営の診断又は経営に関する助言,市場調査,商品の販売に関する情報の提供,ホテルの事業の管理」を指定役務として、同21年5月22日に設定登録されたものである。
上記の引用商標1及び引用商標2をまとめていうときは、以下「引用商標」という。
第3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号により取り消されるべきである旨申立て、その理由を以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第3号証を提出した。
1 本件商標と引用商標の構成
(1)本件商標の構成
本件商標は「Think for...」の欧文字を横書きに書してなり、「シンクフォー」の称呼を生じる他、「for...」は「・・・のための」といった意味を生じ、識別力の弱い語であることから、「シンク」の称呼も生じる。
(2)引用商標の構成
引用商標1及び引用商標2はともに「Think」の欧文字を横書きに書してなり、その構成に呼応して「シンク」の称呼が生じる。
2 本件商標と引用商標との類否
(1)本件商標と引用商標の外観
本件商標と引用商標の外観を対比すると、「Think」の5文字を共通にしており、本件商標を構成する文字のうち、語頭の5文字が一致することから、本件商標と引用商標は外観上相紛らわしい類似の商標である。
(2)本件商標と引用商標から生じる称呼
本件商標からは、その文字に呼応して「シンクフォー」の称呼を生じる他、「for...」は「...のための」といった意味を生じ、識別力の弱い語であることから、「シンク」の称呼も生じ、引用商標からは「シンク」の称呼を生じる。
そうすると、本件商標と引用商標は「シンク」の称呼を共通にする、称呼上類似する商標である。
(3)本件商標と引用商標から生じる観念
本件商標「Think for...」は、「...のために考える」といった意味を想起させるものの、造語として理解、認識されるものであり、本件商標からは特段の観念は生じない。
引用商標「Think」は、「考える、思う」を意味する英単語であり、「考える、思う」の観念を生ずる。
よって、本件商標と引用商標は、一方が特定の観念を生じない造語として認識されるものであり、観念において対比することのできない商標である。
(4)本件商標の指定商品と引用商標の指定商品及び指定役務
本件商標の指定商品中、第18類の「かばん類,袋物,財布」は、全て引用商標2の第35類の指定役務中の「かばん類及び袋物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」と類似する。
また、本件商標の指定商品中、第25類の商品は、引用商標1の指定商品中、第25類の指定商品と類似する。
上記より、本件商標と引用商標は外観及び称呼において類似する商標であり、指定商品及び指定役務も類似するから、本件商標は引用商標との関係で商標法第4条第1項第11号に該当する。
(5)まとめ
本件商標は、該構成全体として特定の意味合いを生じる親しまれた成語よりなるものとは認められず、これを常に一体のものとして認識しなければならない特段の理由も見当たらない。
そして、「think」が、「考える、思う」等の意味を有する英語として広く知られていることよりすれば、「Think」の文字部分が、看者の注意を強く引き、それ自体独立して自他商品の識別標識としての機能を有するものということができる。
そうすると、本件商標は、該文字部分に相応して「シンク」の称呼、「考える、思う」の観念を生ずるというのが相当である。
他方、引用商標1及び引用商標2は、「Think」の文字部分より「シンク」の称呼、「考える、思う」の観念を生ずる。
してみれば、本件商標と引用商標1及び引用商標2は、「シンク」の称呼及び「考える、思う」の観念を共通にする類似の商標であり、それぞれの指定商品・役務も同一又は類似の商品である。
3 むすび
以上より、本件商標は、商標法第4条第1項第11号の規定に該当するにもかかわらず商標登録されたものであるから、その登録は、商標法第43条の2第1号の規定により取り消されるべきである。
第4 当審の判断
1 商標法第4条第1項第11号該当性について
(1)本件商標
本件商標は、前記第1のとおり、「Think for...」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成各文字は、同じ書体で表してなり、「Think」と「for...」の間に一文字程度の空白を有するとしても、外観上、まとまりよく一体的に表わされているものである。
そして、「Think for...」の文字は、構成中の「Think」及び「for」の語の意味から「...のために考える」程の意味合いを容易に理解させるものであり、かかる構成においては、「for...」の文字部分を省略し、「Think」の文字部分のみをもって取引に資されるとはいい難く、むしろ、構成全体をもって一体不可分のものとして認識し把握されるとみるのが自然である。
そうすると、本件商標は、その構成全体に相応して「シンクフォー」のみの称呼を生じ、「...のために考える」程の観念を生ずるものである。
(2)引用商標1及び引用商標2
引用商標1及び引用商標2は、前記第2のとおり、「Think」の欧文字からなるところ、該文字は、「考える」の意味を有する我が国でも親しまれた英語であるから、これよりは「シンク」の称呼を生じ、「考える」の観念を生ずるものである。
(3)本件商標と引用商標との類否
本件商標と引用商標を比較すると、まず、両商標の外観においては、「for...」の有無により、明確に区別し得るものであり、相紛れるおそれはない。
次に、称呼においては、本件商標より生じる「シンクフォー」の称呼と引用商標より生じる「シンク」の称呼とは、「フォー」の有無という差異を有しており、比較的短い称呼にあって、該差異が称呼全体に与える影響は、決して小さいものということはできず、十分に聴別し得るものである。
そして、観念においても、本件商標から生じる「...のために考える」の観念と、引用商標から生じる「考える」の観念は異なるものであるから、両商標の観念は、相違するものである。
そうすると、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても十分に区別することができる非類似の商標である。
したがって、本件商標は、引用商標とは同一又は類似の商標ではないから、その指定商品及び指定役務の類否について比較検討するまでもなく、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
2 まとめ
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものとはいえず、他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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