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商標異議申立

2022-900003

キシアオマイ、クシアオマイ、シャオマイ、シアオマイ

審判番号
2022-900003
法域
商標
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
商願2021-054174
登録番号
6461382
請求日
2022年01月06日
審決日
2023年02月27日
公報発行日
2023年04月28日
結論
維持
当事者
  • 【権利者】鄭州沐策貿易有限責任公司
  • 【権利者代理人】原田 貴史
  • 【異議申立人】小米科技有限責任公司
  • 【異議申立人代理人】杉村 憲司
  • 【異議申立人代理人】杉村 光嗣
  • 【異議申立人代理人】門田 尚也
  • 【異議申立人代理人】長嶺 晴佳
審判長/審判官
  • 審判長 矢澤 一幸
  • 審判官 杉本 克治
  • 審判官 小田 昌子
分類
T1651.261-Y (W25) / T1651.262-Y (W25) / T1651.263-Y (W25) / T1651.271-Y (W25) / T1651.222-Y (W25)
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第4条第1項第11号、商標法第4条第1項第19号、商標法第4条第1項第15号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

登録第6461382号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。

結論

結 論 登録第6461382号商標の商標登録を維持する。

理由

理 由 1 本件商標 本件登録第6461382号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおり「XIAOMAI」の殴文字を書してなり、令和3年4月30日に登録出願、第25類「メリヤス下着、メリヤス靴下,ソックス,ストッキング及びユニホーム用ストッキング,被服,新生児用被服,靴及び運動用特殊靴,帽子,手袋(被服),ショール,ズボンつり,仮装用衣服」を指定商品として、同年10月11日に登録査定、同月25日に設定登録されたものである。 2 登録異議申立人が引用する商標 (1)登録異議申立人(以下「申立人」という。)が登録異議の申立ての理由において、本件商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用する国際登録第1173390号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおり「XIAOmI」の欧文字を書してなり、2011(平成23)年12月6日にChinaにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張して、2012年5月31日に国際商標登録出願、第3類、第5類、第8類、第9類、第11類、第12類、第14類、第16類ないし第18類、第20類ないし第22類、第24類ないし第28類、第30類、第35類、第36類、第38類、第41類ないし第43類及び第45類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務(別掲3)を指定商品及び指定役務として、平成27年10月2日に設定登録され、その商標権は、現に有効に存続しているものである。 (2)申立人が登録異議の申立ての理由において、本件商標が商標法第4条第1項第15号及び同項第19号に該当するとして引用する商標は、申立人の販売に係る商品「スマートフォン」等(以下「申立人商品」という。)について使用され、需要者の間に広く認識されているとする「XIAOMI」(「xiaomi」、「Xiaomi」を含む。)及び「シャオミ」(これらをまとめて「申立人商標」という。)である。 3 登録異議の申立ての理由 申立人は、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同項第15号及び同項第19号に該当するものであるから、その登録は、同法第43条の2第1号により取り消されるべきであるとし、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第28号証(枝番号を含む。なお、表記にあたっては、「甲○」及び「甲〇の〇」(「○」部分は数字)のように省略して記載する。)を提出した。 (1)申立人について ア 申立人の歴史 申立人は、2010年4月に中国でスマートフォンメーカーとして創業した。2011年に、Androidベースのスマートフォン「MI-One(小米手機)」を発売、2012年には、「MI-2(小米手機2)」を発売、設立後わずか4年後の2014年には、サムスン(Samsung)・アップル(Apple)・ファーウェイ(Huawei)を抜き、中国のスマートフォン市場において、出荷台数シェアでトップとなる。申立人は、創業当初、マーケティング戦略として、あえて1機種のみ発売し、大量生産することでハイエンドながら価格を抑えるという方法を取った(甲4~甲6)。 中国で出荷台数シェアトップとなってからは、新興スマートフォンメーカーの台頭等もあり、中国国内でのシェアは下がったものの、その後、インドやヨーロッパ等新たな市場への進出が成功し、2021年7月に発表された大手調査会社による世界のスマートフォン出荷台数シェアでは、初のシェア第2位を記録している(甲7)。 さらに、スマートフォンのみならず、2016年頃からは、スマートフォンと連動したスマート家電の製造・販売に進出するなど事業の多角化に取り組んでおり、近年は総合家電メーカーとしても存在感を増している。特にウェアラブル端末は世界で高いシェアを占めており、ウェアラブルバンド市場全体では、Appleに次いで出荷台数世界第2位を誇っている(甲5、甲6)。 その他にも、ワイヤレスイヤホンやタブレット・ノートパソコン等の情報機器及びその周辺アクセサリーのほか、空気清浄機・加湿器・炊飯器・照明機器・クリーナー・体組成計等様々なスマート家電を製造・販売し、多角的に事業を展開している(甲8、甲9)。 2019年には、フォーチュン誌が毎年1回発表する、世界中の会社を対象とした総収益ランキングである「フォーチュン・グローバル500(Fortune Global 500)」に、初めてランキング入りを果たし、2021年は世界第338位にランキングされている(甲9、甲10)。 我が国においては、2018年に東京都中央区に「小米日本合同会社」が設立され、2019年には申立人の日本公式Twitterアカウントが開設された。現在では主力のスマートフォンの他、スマートバンドやスマートウォッチ、ワイヤレスイヤホンに加え、さまざまなスマート家電が購入可能となっている。 イ 申立人の略称について 申立人の漢字表記及び英語表記の略称は、それぞれ「小米」及び「Xiaomi」である。そして、これらに対応する片仮名表記は「シャオミ」である(甲11)。「小米」は中国語で粟などの雑穀を意味する語であるが、申立人のビジネスの中核をなす「Mobile(モバイル)」と「Internet(インターネット)」の頭文字からなる「MI」と中国語の「米」の発音が同じであるところから「小米」と名付けられた。そして、上記「MI」を表す「米」の文字は、申立人の名称に使用されているだけでなく、申立人の事業に係る様々な名称に使用されており、申立人にとって非常に大切な意味を持つ文字であるとともに、申立人の商品の愛好家を含め、一般需要者にとっても申立人を連想させる文字となっている(甲12、甲13)。 ウ 申立人及び申立人ブランドの周知著名性について (ア)申立人は、上記アのとおり、2021年には、世界のスマートフォン出荷台数シェアで、初のシェア第2位を記録し、ウェアラブルバンド市場でも出荷台数世界第2位に位置するなど、インターネット・通信関連分野においては、既に世界のトップ企業の一つとなっている(甲5~甲7)。また、「フォーチュン・グローバル500(Fortune Global 500)」には2019年に初めてランキング入りを果たして以来、毎年ランクインしており、2021年は世界第338位にランキングされている(甲9、甲10)。つまり、インターネット・通信関連分野に限らず、他業種の企業を合わせても今や世界有数の企業であるといえる。 (イ)屋外広告 申立人は、2021年、スマートフォン「11Tシリーズ」の発売を開始したが、その発売開始に合わせ、ブランドフレンドとして、モデル・俳優として活躍するK氏を起用し、大規模な宣伝広告活動を展開した(甲14)。その一環として、六本木を始めとする大都市エリアで、巨大な屋外広告を展開したが、いずれも国内で有数の商業エリア、駅等であり、非常に多くの一般需要者が申立人商標に接したことがうかがえる(甲15~甲21)。 (ウ)電車広告 申立人は、2021年のスマートフォン「11Tシリーズ」の発売に合わせて、山手線の電車の車内において大規模な宣伝広告を展開した。山手線の利用者数は我が国トップであり、非常に多くの一般需要者が申立人商標に接したことがうかがえる(甲22)。 (エ)インターネット広告 申立人は、インターネットポータルサイト「YAHOO!JAPAN」において、スマートフォン「11Tシリーズ」の広告を掲載したほか(甲23)、電化製品やガジェットの話題を扱うテクノロジーブログである「engadget(エンガジェット日本版)」において、PR広告を掲載した(甲24)。 (オ)小括 以上のとおり、申立人は、世界的に名の知れた、世界でも有数のトップ企業であり、また、広範な宣伝広告活動を積極的に行うなど、たゆまぬ営業努力を続けてきた。その結果、申立人の略称である「XIAOMI」又は「シャオミ」は、申立人あるいは申立人ブランドを示す商標として、我が国及び海外で広く知られている。 (2)商標法第4条第1項第11号について 本件商標と引用商標とは、語頭から5文字目までの「XIAOM」の欧文字を共通にし、当該「XIAOM」の欧文字は、外観上も称呼上も、商標として、我が国においては非常に特徴的であるといえる。そうすると、簡易迅速を尊ぶ取引の実際において、取引者、需要者は、欧文字からなる本件商標を、そのつづり字の一字一字を子細に観察することなく、特徴的な語頭部分「XIAOM」の欧文字をもって、直観的に、又は概観的印象によって、引用商標と見誤る可能性がある。しかも、両者とも語尾が「I」の欧文字で終わっている上に、本件商標の後半部分「MAI」(マイ)は、我が国において容易に「米」の漢字を想起させるものであり、そして、「米」の漢字は、申立人の漢字表記の略称「小米」と非常に繋がりの強い文字であることなどを総合して、両商標を全体的に観察すると、取引者、需要者が両者を見誤る可能性を否定できず、ひいては両者が類似する関係にあるものと認める余地が十分にある。 なお、本件商標に係る指定商品と引用商標に係る指定商品とは、同一・類似の関係にある。 以上のとおり、本件商標と引用商標とは、構成文字のほとんどを共通にするものであり、取引者、需要者は、両者を見誤る、又は同一視する可能性がある。 よって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。 (3)商標法第4条第1項第15号について ア 本件商標と申立人商標との類似性の程度について 本件商標と申立人商標とは、上記(2)のとおり、取引者、需要者が両者を見誤るおそれがある程度に近似する。 イ 申立人商標の周知度について 申立人商標は、上記(1)ウのとおり、申立人又は申立人ブランドを指称するものとして、我が国及び海外で広く知られている。 ウ 申立人商標の独創性等について 申立人の略称の漢字表記「小米」は、中国語で粟などの雑穀を意味する語であるが、その由来は、申立人の事業の中核をなす「Mobile(モバイル)」と「Internet(インターネット)」の頭文字からなる「MI」と中国語の「米」の発音が同じであるところからきているから、申立人商標は、申立人の提供に係る商品や役務との関係においては、強く印象に残るネーミングであり、ブランド名として非常に独創的である。 エ 申立人商標がハウスマークであるかについて 申立人商標は、申立人の略称の英語表記であり、申立人のハウスマークである。 オ 申立人における多角経営の可能性について 申立人は、創業時の主力製品であるスマートフォンだけでなく、2016年頃からは、スマートフォンと連動したスマート家電の製造・販売に進出するなど事業の多角化に積極的に取り組んでおり、近年は総合家電メーカーとして存在感を増している。よって、申立人においては、現に経営の多角化が相当程度進んでいるところである。なお、申立人は、下着やランニングシューズの製造・販売も開始しており(甲12、甲27)、本件商標の指定商品の分野であるアパレル分野にもすでに参入している。 カ 商品間の関連性及び商品の需要者の共通性について 申立人のコアとなる事業分野は、スマートフォンを始めとするインターネット・通信分野であるが、今やスマートフォンは、我が国にお いては誰もが所有しているといえるくらいにあまねく普及している。したがって、スマートフォンの需要者は、年齢、性別、職種等を問わず、あらゆる分野の広範な一般消費者であり、その中には、本件商標に係る取引者、需要者も当然に含まれている。 キ 小括 以上をまとめると、本件商標がその指定商品に使用された場合、商品の出所について混同を生じるおそれがある。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。 (4)商標法第4条第1項第19号について 世界のトップ企業である申立人及び申立人ブランドは、世界中で広く認識されており、本件商標の出願人は、本件商標の出願前より、申立人の周知著名商標である「XIAOMI」を知悉していたことは明らかである。すなわち、本件商標の商標権者(以下「本件商標権者」という。)は、申立人の周知著名商標の顧客吸引力を利用(フリーライド)することを意図して、本件商標を取得したことは明らかであって、不正の目的をもって使用をするものである。 このように、本件商標権者が、申立人の周知著名商標の顧客吸引力を利用し、申立人の周知著名な略称と酷似する商標を、自己の商品について使用する行為は、申立人が長年の営業努力によって築いた当該周知著名商標に化体した信用、名声、顧客吸引力等の毀損を招来させる。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当する。 4 当審の判断 (1)引用商標及び申立人商標の周知性について ア 申立人の主張及び同人の提出に係る甲各号証によれば、以下のとおりである。 (ア)申立人は、2010年に設立されたスマートフォンなどを製造、販売する家電メーカーであり(甲4)、「リカテック」のウェブサイト(2020年7月11日付け)において、「Xiaomi(シャオミ)は、・・・設立からわずか数年で、サムスン・Apple・Huaweiなどを抑えて中国国内でのスマホシェアトップの座に」(甲5)、「ITmediaMobile」のウェブサイト(2021年8月23日付け)において「2021年第2四半期の世界のスマートフォン出荷シェアでXiaomiが初の2位に躍り出た。また、中国でも3位に浮上している。」(甲7)の記載がある。 (イ)「Wikipedia」のウェブサイトにおいて、申立人の紹介として、「日本での展開」の見出しの下、「2017年4月3日、TJC株式会社が日本での正規代理店となったと発表。同年6月16日、TJCはモバイルバッテリーとステレオイヤホンのオンライン販売を開始した。」及び2020年6月2日に、SIMフリースマートフォンを発表した旨の記載がある(甲4)。 (ウ)申立人及びその他のウェブサイトにおいて、スマートフォンに「Xiaomi 11T Pro」や「Xiaomi Redmi」、並びに家電、下着及びスニーカーに「Xiaomi mijia」など、商品の紹介とともに申立人商標を冠した商品が表示されている(甲8、甲12、甲13、甲27)。 (エ)申立人商品は、屋外広告として,東京の六本木、原宿、大阪の道頓堀の商業施設や秋葉原駅、品川駅、福岡天神駅、札幌駅構内における広告(甲14~甲21)、山手線内における電車内広告(甲22)、「YAHOO!JAPAN」におけるインターネット広告(甲23)、ブログ(甲24)における広告宣伝が行われているとともにそれらの広告には申立人商標が表示されている。 イ 判断 上記アによれば、申立人は、スマートフォンなどを製造、販売する家電メーカーであり、2021年に市場シェアで世界第2位のスマートフォンメーカーとなったこと、申立人及び他のウェブサイトに「Xiaomi」を冠したスマートフォン、家電、下着及びスニーカーなどの商品が紹介されていること等を併せ考慮すれば、申立人及び申立人商標は申立人商品を取り扱う業界の取引者、需要者の間に一定程度認識されているものということができる。 そして、我が国においては、2020年6月2日に、SIMフリースマートフォンを発表したこと、商業施設における屋外広告、駅構内における広告、電車内広告及びインターネット広告等の広告宣伝が行われたことはうかがわれるが、申立人商品の我が国における市場シェアについては確認できず、また、我が国及び外国における申立人商標を使用したスマートフォンに限定した売上高等の販売実績及び広告宣伝費などについては、その事実を客観的に把握することができる証拠は提出されていない。 よって、申立人提出の証拠からは、申立人商標が、我が国及び外国の需要者の間にどの程度認識されているのか把握、評価することができない。 以上を踏まえると、申立人の提出に係る証拠によっては、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人商標は、申立人商品を表示するものとして、我が国及び外国の需要者の間で広く認識されていたものと認めることはできない。 (2)商標法第4条第1項第11号該当性について ア 本件商標 本件商標は、別掲1のとおり、「XIAOMAI」の欧文字を書してなるところ、当該文字は、一般的な辞書に載録がなく、本件商標の指定商品との関係において、特定の意味合いを表す語として一般に使用されているような特別な事情はないことから、特定の意味を有しない一種の造語とみるのが相当である。 そして、我が国においては、特定の意味合いを有しない欧文字からなる商標は、英語読み風又はローマ字読み風に称呼されるのが一般的といえるから、本件商標は、その構成文字に相応して「シャオマイ」の称呼が生じ、特定の観念を生じない。 イ 引用商標 引用商標は、別掲2のとおり、「XIAOmI」の欧文字を書してなるところ、当該文字は、一般的な辞書に載録がなく、本件商標の指定商品との関係において、特定の意味合いを表す語として一般に使用されているような特別な事情はないことから、特定の意味を有しない一種の造語とみるのが相当である。 そして、我が国においては、特定の意味合いを有しない欧文字からなる商標は、英語読み風又はローマ字読み風に称呼されるのが一般的といえるから、引用商標は、その構成文字に相応して「シャオミ」の称呼が生じ、特定の観念は生じない。 ウ 本件商標と引用商標との類否について 本件商標と引用商標の構成は、それぞれ、上記ア及びイのとおりであるところ、本件商標と引用商標とは、「XIAOM(m)」のつづりを共通にするものの、その構成文字数が7文字構成と6文字構成、大文字と小文字の混在の有無、後半部の「AI」と「I」の文字の差異を有するものであり、これらの外観における相違点から、本件商標と引用商標とは外観において明確に区別し得るものである。 また、本件商標から生じる「シャオマイ」の称呼と引用商標から生じる「シャオミ」の称呼とを対比すると、両者は拗音を含めて4音及び3音と短い音構成における「マイ」と「ミ」の音の差異により、全体の音感、音調が異なり明瞭に聴別することができる。 さらに、観念については、本件商標と引用商標とは、共に特定の観念が生じないものであるから、両者は、観念において相紛れるおそれはない。 そうすると、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても、相紛れるおそれがない非類似の商標というべきである。 エ まとめ したがって、本件商標と引用商標とは、非類似の商標であるから、た とえ、その指定商品が同一又は類似のものであったとしても、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。 (3)商標法第4条第1項第15号該当性について 上記(1)のとおり、申立人商標は、申立人商品を表示するものとして、 本件商標の登録出願時及び登録査定時において、我が国及び外国の需要者の間に広く認識されていたと認めることができないものである。 また、本件商標と申立人商標とは、上記(2)のとおり、非類似の商標であるから、類似性の程度は低いものである。 そうすると、本件商標は、本件商標権者がこれをその指定商品について使用しても、これに接する取引者、需要者が、申立人商標を連想、想起することはなく、その商品が他人(申立人)あるいは同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように認識することはないから、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないものというべきである。 その他、本件商標が出所の混同を生ずるおそれがあるというべき事情は見いだせない。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。 (4)商標法第4条第1項第19号該当性について 商標法第4条第1項第19号は、「他人の業務に係る商品又は役務を表示するものとして日本国内又は外国における需要者の間に広く認識されている商標と同一又は類似の商標であって、不正の目的(不正の利益を得る目的、他人に損害を加える目的その他の不正の目的をいう。以下同じ。)をもって使用をするもの(前各号に掲げるものを除く。)」と規定されているところ、上記(1)のとおり、申立人商標は、申立人商品を表すものとして、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、我が国及び外国の需要者の間に広く認識されていたと認められないものであり、かつ、上記(2)のとおり、本件商標と申立人商標とは、非類似の商標であるから、商標法第4条第1項第19号を適用するための要件を欠くものである。 また、申立人の提出した証拠からは、本件商標権者が我が国及び外国において不正の利益を得る目的、他人に損害を与える目的その他の不正の目的をもって使用をするものと認めるに足りる具体的事実を見いだすことはできない。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当しない。 (5)まとめ 以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同項第15号及び同項第19号のいずれにも該当するものではなく、他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。

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2022-900003

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