商標無効審判
2022-890094
エイチゼットデイエムジェイ、エッチゼットデイエムジェイ
- 審判番号
- 2022-890094
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 無効審判(無効の審決)
- 出願番号
- 商願2021-154263
- 登録番号
- 6577626
- 請求日
- 2022年12月23日
- 審決日
- 2024年01月29日
- 公報発行日
- 2024年07月26日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】沈一鳴
- 【請求人代理人】金子 宏
- 【被請求人】向明紅
- 審判長/審判官
- 審判長 豊田 純一
- 審判官 馬場 秀敏
- 審判官 岩谷 禎枝
- 分類
- T111 .222-Y (W20)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項19号商標法46条1項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第19号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
上記当事者間の登録第6577626号商標の商標登録無効審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。
理由
理 由
第1 本件商標
本件登録第6577626号商標(以下「本件商標」という。)は、「HZDMJ」の文字を標準文字で表してなり、令和3年12月10日に登録出願、第20類「スツール,デッキチェア,ベッドフレーム(木製のもの),ベッド,ベッドベース,ベビーサークル,ワゴン(家具),衣服用ハンガー,家具用扉,犬小屋,乳児用寝台,猫用ひっかきポスト,物切り台(テーブル状のもの),幼児用ハイチェアー,幼児用歩行器,揺りかご,折り畳み式ベッド,オットマン」を指定商品として、同4年6月17日に登録査定され、同月24日に設定登録されたものである。
第2 引用商標
請求人が、本件商標の登録無効の理由として引用する登録商標は、以下の1及び2のとおりの2件の登録商標であり、いずれの商標権も現に有効に存続しているものである。
1 登録第6288137号商標(以下「引用商標1」という。)は、「HZDMJ」の文字を標準文字で表してなり、令和元年10月28日に登録出願、第28類「ボディビル用具,ローイングマシン(ボートこぎ機),運動用ステップマシン,運動用トレッドミル,運動用プーリー,運動用固定式自転車,運動用棒,フィットネス用腹筋ローラー,釣りざお,釣りざお用ホルダー」を指定商品として、同2年8月14日に登録査定され、同年9月3日に設定登録されたものである。
2 登録第6528732号商標(以下「引用商標2」という。)は、「HZDMJ」の文字を標準文字で表してなり、令和3年9月11日に登録出願、第35類「広告,コンピュータネットワークにおけるオンラインによる広告,販売を目的とした、各種通信媒体による商品の紹介,事業の管理に関する助言,事業の調査,商業又は広告のための展示会の企画・運営,消費者のための商品及び役務の選択における助言と情報の提供,ウェブサイト経由による事業に関する情報の提供,輸出入に関する事務の代理又は代行,マーケティング」を指定役務として、同4年2月16日に登録査定され、同年3月16日に設定登録されたものである。
以下、「引用商標1」及び「引用商標2」をまとめて「引用商標」という場合がある。
第3 請求人の主張
請求人は、本件商標の登録を無効とする、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証を提出した。
なお、以下、証拠の表示については、「甲第1号証」を「甲1」と、「甲第2号証」を「甲2」と簡略して表記する。
1 無効事由
本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当するものであるから、同法第46条第1項第1号により、無効にすべきものである。
2 無効原因
引用商標は、本件商標よりも先の登録出願に係るものであって、本件商標と引用商標は、いずれも「HZDMJ」の文字を標準文字で表したものであり、類似の商標である。
請求人は、Toby Mengの名称(甲1)により、HZDMJの商標を著名にした(甲2)。
被請求人は、HZDMJの商標において、第20類の登録がないことを奇貨として、これを登録出願、登録したものであるから、被請求人の行為は、著名商標の信用によって自己の利益を得ようとするものであり、不正に利益を得る行為である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当する。
第4 被請求人の答弁
被請求人は、請求人の主張に対して、何ら答弁していない。
第5 当審の判断
請求人が本件審判を請求することについて利害関係を有している旨主張しているのに対し、被請求人はこの点につき何ら答弁していないものであるから、請求人が利害関係を有することについて争いがないものと認め、以下本案に入って審理する。
1 引用商標の周知著名性について
(1)請求人提出の証拠及び請求人の主張によれば、以下の事実を認めることができる。
ア 請求人は、「Amazon.co.jp」のウェブサイトにおける、「HZDMJ-Toby Meng(メーカー直営店)」のアカウントの所有者である(甲1)。
イ 「Amazon.co.jp」の「HZDMJストア」において、ベビーベッドが販売されており、「Toby Meng(メーカー直営店)」の注文管理ページによれば、2020年11月から2021年9月の間に、複数回顧客からの注文があり、中国から我が国のAmazonフルフィルメントセンターに、各種ベビーベッドが納品され、「楽天」の「HZDMJ楽天市場店」のウェブサイトにおいて、ベビーベッドが販売されており、2020年11月及び同年12月にベビーベッドの注文があり、「Yahoo!ショッピング」の「HZDMJ」のウェブサイトにおいて、ベビーベッドが販売されており、2021年11月にベビーベッドの注文があった(甲2)。
(2)判断
上記(1)からすると、請求人は、「Amazon.co.jp」のウェブサイトにおける、「HZDMJ-Toby Meng(メーカー直営店)」のアカウントの所有者であることは確認できるものの、「楽天」の「HZDMJ楽天市場」及び「Yahoo!ショッピング」の「HZDMJ」のサイトの運営者あるいは商品の提供者が、請求人であることは確認できないため、「楽天」の「HZDMJ楽天市場」及び「Yahoo!ショッピング」の「HZDMJ」におけるベビーベッドの販売が請求人の業務に係る商品であるとは確認することができない。
また、「Amazon.co.jp」の「HZDMJストア」の注文管理ページによると、ベビーベッドの注文が複数回あったこと、中国から我が国のAmazonフルフィルメントセンターに各種ベビーベッドの納品があったことは確認できるものの、これらの取引が日常的に行われていたことについて確認することができない。
さらに、請求人が提出した全証拠を参照しても、請求人による引用商標を表示した商品について、本件商標の登録出願時及び登録査定時における我が国における売上高、市場占有率等を客観的に認識し得る証拠は提出されておらず、我が国及び外国における宣伝広告を行った事実や宣伝広告費及び宣伝地域、また、パンフレットやカタログ等の頒布期間、頒布地域及び頒布数等や、掲載記事の閲覧数等を証明する証拠は提出されていない。
その他、本件商標の登録出願時及び登録査定時における引用商標の周知性の度合いを客観的に判断するための証拠の提出はない。
そうすると、引用商標は、請求人が提出した証拠によっては、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、請求人の業務に係る商品を表示するものとして、我が国又は外国において需要者の間に広く知られていると認めることはできない。
2 商標法第4条第1項第19号該当性について
商標法第4条第1項第19号は、「他人の業務に係る商品又は役務を表示するものとして日本国内又は外国における需要者の間に広く認識されている商標と同一又は類似の商標であって、不正の目的(不正の利益を得る目的、他人に損害を加える目的その他の不正の目的をいう。以下同じ。)をもって使用するもの(前各号に掲げるものを除く。)」と規定されている。
そして、上記1のとおり、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、請求人の業務に係る商品を表示するものとして、我が国又は外国における需要者の間に広く認識されていたと認めることはできないものである。
また、請求人が提出した証拠よりは、本件商標の権利者が、本件商標をその指定商品について、不正の目的をもって使用をするものと認めるに足りる具体的事実は見いだせない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当しない。
3 まとめ
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に違反して登録されたものではないから、同法第46条第1項の規定により、その登録を無効とすることはできない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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