特許訂正審判
2022-390152
計数装置、及び計数方法
- 審判番号
- 2022-390152
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2021-154097
- 登録番号
- 7001869
- 請求日
- 2022年08月31日
- 審決日
- 2022年11月10日
- 公報発行日
- 2023年02月24日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【請求人】不二輸送機工業 株式会社
- 【請求人代理人】弁理士法人湘洋特許事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 岡田 吉美
- 審判官 濱野 隆
- 審判官 後藤 慎平
- 分類
- P141 .852-Y (G06M)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特許第7001869号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
特許第7001869号の明細書及び特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正明細書及び訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項14及び請求項15について訂正することを認める。
理由
理 由
第1 手続の経緯
特許第7001869号(以下「本件特許」という。)は、令和3年9月22日に出願された特許出願(特願2021-154097号)の請求項1~15に係る発明について、令和3年12月28日に特許権の設定の登録がされたものである。
その後、令和4年8月31日に本件の訂正審判が請求された。以下、本件訂正審判に係る審判請求書を「本件審判請求書」といい、本件訂正審判に係る訂正を「本件訂正」という。
第2 請求の趣旨
本件訂正審判の請求の趣旨は、本件特許の明細書及び特許請求の範囲を、本件審判請求書に添付された訂正明細書及び訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項14及び請求項15について訂正することを認める、との審決を求めるというものである。
第3 本件訂正について
1 本件訂正前の特許請求の範囲の記載
本件訂正前の特許請求の範囲は、請求項1~請求項15があるところ、このうちの、請求項13~15の記載は、次のとおりである。
「【請求項13】 直方体状に堆積した複数の平板状のワークをバッチ毎に搬入して計数する計数方法であって、 複数の前記ワークを計数のために上昇させる上昇工程と、 上昇する前記ワークを計数し、計数した前記ワークのうちの所定数の前記ワークを1群のワーク群として分割送出する分割送出工程と、を含み、 前記分割送出工程では、 前記ワークの送出方向の上流側に配置される造形体によって、上昇する前記ワークを堆積方向である上下方向に垂直な前後方向に水平にずらして隣接の前記ワーク同士に階段状の段差を生じさせる工程と、 前記ワークの送出方向の下流側に配置される角度規制体によって、前記ワークがずれる距離であるずれ幅を調整可能に規制する工程と、 前記ワークを計数する検出装置を有し水平移動及び垂直移動が可能な押出体によって、前記段差を検出及び計数する工程と、を含むことを特徴とする計数方法。
【請求項14】 請求項13に記載の計数方法であって、 前記上昇工程では、少なくとも第1昇降装置及び第2昇降装置の2つの昇降装置によって1バッチの直方体状に堆積した複数の前記ワークである本バッチワークを上昇させ、 前記第1昇降装置は、複数の前記ワークを積載して上昇搬送する上昇空間において、前記上昇空間の積載の最下端の面状領域である搬入領域から前記搬入領域よりも高い位置の面状領域である第1受渡領域まで前記本バッチワークを上昇させ、 前記第2昇降装置は、前記第1受渡領域において前記本バッチワークを前記第1昇降装置から受け取って上昇させ、 前記第1昇降装置は、前記本バッチワークを前記第1昇降装置に引き渡した後、前記搬入領域に戻って、次の1バッチの直方体状に堆積した複数の前記ワークである次バッチワークを搬入して積載することを特徴とする計数方法。
【請求項15】 請求項13に記載の計数方法であって、 前記上昇工程では、少なくとも第1昇降装置、第2昇降装置及び第3昇降装置の3つの昇降装置によって1バッチの直方体状に堆積した複数の前記ワークである本バッチワークを上昇させ、 前記第1昇降装置は、複数の前記ワークを積載して上昇搬送する上昇空間において、前記上昇空間の積載の最下端の面状領域である搬入領域から前記搬入領域よりも高い位置の面状領域である第1受渡領域まで前記本バッチワークを上昇させ、 前記第2昇降装置は、前記第1受渡領域において前記本バッチワークを前記第1昇降装置から受け取って上昇させ、 前記第3昇降装置は、前記第1受渡領域よりも高い位置の面状領域である第2受渡領域において前記本バッチワークの残りのワークを前記第2昇降装置から受け取って上昇させ、 前記第1昇降装置は、前記本バッチワークを前記第1昇降装置に引き渡した後、前記搬入領域に戻って、次の1バッチの直方体状に堆積した複数の前記ワークである次バッチワークを搬入して積載することを特徴とする計数方法。」
2 本件訂正後の特許請求の範囲の記載
本件訂正後の特許請求の範囲は、請求項1~請求項15があるところ、このうちの、請求項13~15の記載は、次のとおりである。なお、下線部は訂正箇所を示す。
「【請求項13】 直方体状に堆積した複数の平板状のワークをバッチ毎に搬入して計数する計数方法であって、 複数の前記ワークを計数のために上昇させる上昇工程と、 上昇する前記ワークを計数し、計数した前記ワークのうちの所定数の前記ワークを1群のワーク群として分割送出する分割送出工程と、を含み、 前記分割送出工程では、 前記ワークの送出方向の上流側に配置される造形体によって、上昇する前記ワークを堆積方向である上下方向に垂直な前後方向に水平にずらして隣接の前記ワーク同士に階段状の段差を生じさせる工程と、 前記ワークの送出方向の下流側に配置される角度規制体によって、前記ワークがずれる距離であるずれ幅を調整可能に規制する工程と、 前記ワークを計数する検出装置を有し水平移動及び垂直移動が可能な押出体によって、前記段差を検出及び計数する工程と、を含むことを特徴とする計数方法。
【請求項14】 請求項13に記載の計数方法であって、 前記上昇工程では、少なくとも第1昇降装置及び第2昇降装置の2つの昇降装置によって1バッチの直方体状に堆積した複数の前記ワークである本バッチワークを上昇させ、 前記第1昇降装置は、複数の前記ワークを積載して上昇搬送する上昇空間において、前記上昇空間の積載の最下端の面状領域である搬入領域から前記搬入領域よりも高い位置の面状領域である第1受渡領域まで前記本バッチワークを上昇させ、 前記第2昇降装置は、前記第1受渡領域において前記本バッチワークを前記第1昇降装置から受け取って上昇させ、 前記第1昇降装置は、前記本バッチワークを前記第2昇降装置に引き渡した後、前記搬入領域に戻って、次の1バッチの直方体状に堆積した複数の前記ワークである次バッチワークを搬入して積載することを特徴とする計数方法。
【請求項15】 請求項13に記載の計数方法であって、 前記上昇工程では、少なくとも第1昇降装置、第2昇降装置及び第3昇降装置の3つの昇降装置によって1バッチの直方体状に堆積した複数の前記ワークである本バッチワークを上昇させ、 前記第1昇降装置は、複数の前記ワークを積載して上昇搬送する上昇空間において、前記上昇空間の積載の最下端の面状領域である搬入領域から前記搬入領域よりも高い位置の面状領域である第1受渡領域まで前記本バッチワークを上昇させ、 前記第2昇降装置は、前記第1受渡領域において前記本バッチワークを前記第1昇降装置から受け取って上昇させ、 前記第3昇降装置は、前記第1受渡領域よりも高い位置の面状領域である第2受渡領域において前記本バッチワークの残りのワークを前記第2昇降装置から受け取って上昇させ、 前記第1昇降装置は、前記本バッチワークを前記第2昇降装置に引き渡した後、前記搬入領域に戻って、次の1バッチの直方体状に堆積した複数の前記ワークである次バッチワークを搬入して積載することを特徴とする計数方法。」
3 本件訂正の内容
本件訂正の内容は、次の(1)~(4)に示すとおり、訂正事項1~4からなる。なお、下線部は訂正箇所を示す。
(1) 訂正事項1
特許請求の範囲の請求項14に「前記第1昇降装置は、前記本バッチワークを前記第1昇降装置に引き渡した後」と記載されているのを、「前記第1昇降装置は、前記本バッチワークを前記第2昇降装置に引き渡した後」に訂正する。
(2) 訂正事項2
特許請求の範囲の請求項15に「前記第1昇降装置は、前記本バッチワークを前記第1昇降装置に引き渡した後」と記載されているのを、「前記第1昇降装置は、前記本バッチワークを前記第2昇降装置に引き渡した後」に訂正する。
(3) 訂正事項3
明細書の段落【0019】に「前記第1昇降装置は、前記本バッチワークを前記第1昇降装置に引き渡した後」と記載されているのを、「前記第1昇降装置は、前記本バッチワークを前記第2昇降装置に引き渡した後」に訂正する。
(4) 訂正事項4
明細書の段落【0020】に「前記第1昇降装置は、前記本バッチワークを前記第1昇降装置に引き渡した後」と記載されているのを、「前記第1昇降装置は、前記本バッチワークを前記第2昇降装置に引き渡した後」に訂正する。
第4 当審の判断
1 訂正の目的について
(1) 訂正事項1
本件訂正前の請求項14に記載された「前記第1昇降装置は、前記本バッチワークを前記第1昇降装置に引き渡した後」は、当該記載の前に「前記第2昇降装置は、前記第1受渡領域において前記本バッチワークを前記第1昇降装置から受け取って」と記載されていることから、「前記第1昇降装置は、前記本バッチワークを前記第2昇降装置に引き渡した後」の誤記であることは明らかである。
また、本件訂正前の明細書の段落【0132】~【0139】、【図24】等の記載からみても、第1昇降装置である昇降テーブル装置3と第2昇降装置である第1昇降レッジ装置4の間で本バッチワークの受渡しが行われることが具体的に読み取れる。
したがって、訂正事項1の訂正は、特許法126条1項ただし書2号に掲げる誤記の訂正を目的とするものに該当する。
(2) 訂正事項2
本件訂正前の請求項15に記載された「前記第1昇降装置は、前記本バッチワークを前記第1昇降装置に引き渡した後」は、当該記載の前に「前記第2昇降装置は、前記第1受渡領域において前記本バッチワークを前記第1昇降装置から受け取って」と記載されていることから、「前記第1昇降装置は、前記本バッチワークを前記第2昇降装置に引き渡した後」の誤記であることは明らかである。
また、本件訂正前の明細書の段落【0119】~【0131】、【図22】、【図23A】~【図23D】等の記載からみても、第1昇降装置である昇降テーブル装置3と第2昇降装置である第1昇降レッジ装置4の間で本バッチワークの受渡しが行われることが具体的に読み取れる。
したがって、訂正事項2の訂正は、特許法126条1項ただし書2号に掲げる誤記の訂正を目的とするものに該当する。
(3) 訂正事項3及び4
ア 訂正事項3の訂正は、訂正事項1の訂正と同様に、特許法126条1項ただし書2号に掲げる誤記の訂正を目的とするものに該当する。
イ 訂正事項4の訂正は、訂正事項2の訂正と同様に、特許法126条1項ただし書2号に掲げる誤記の訂正を目的とするものに該当する。
2 新規事項の追加の有無について
(1) 訂正事項1
本件特許の願書に最初に添付した明細書の段落【0132】~【0139】、【図24】等の記載からみて、第1昇降装置である昇降テーブル装置3と第2昇降装置である第1昇降レッジ装置4の間で本バッチワークの受渡しが行われることが具体的に読み取れるから、訂正事項1の訂正は、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものであり、特許法126条5項の規定に適合する。
(2) 訂正事項2
本件特許の願書に最初に添付した明細書の段落【0119】~【0131】、【図22】、【図23A】~【図23D】等の記載からみて、第1昇降装置である昇降テーブル装置3と第2昇降装置である第1昇降レッジ装置4の間で本バッチワークの受渡しが行われることが具体的に読み取れるから、訂正事項2の訂正は、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものであり、特許法126条5項の規定に適合する。
(3) 訂正事項3及び4
ア 訂正事項3の訂正は、訂正事項1の訂正と同様に、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものであり、特許法126条5項の規定に適合する。
イ 訂正事項4の訂正は、訂正事項2の訂正と同様に、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものであり、特許法126条5項の規定に適合する。
3 実質上の特許請求の範囲の拡張又は変更の有無について
(1) 訂正事項1
前記1(1)に示したとおり、訂正事項1の訂正は、単に請求項14中の誤記を訂正するものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法126条6項の規定に適合する。
(2) 訂正事項2
前記1(2)に示したとおり、訂正事項2の訂正は、単に請求項15中の誤記を訂正するものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法126条6項の規定に適合する。
(3) 訂正事項3及び4
ア 訂正事項3の訂正は、訂正事項1の訂正と同様に、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法126条6項の規定に適合する。
イ 訂正事項4の訂正は、訂正事項2の訂正と同様に、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法126条6項の規定に適合する。
4 独立特許要件について
(1) 本件訂正後の請求項14に係る発明について
前記1(1)に示したとおり、訂正事項1の訂正は、単に請求項14中の誤記を訂正するものであるから、本件訂正後の請求項14に係る発明に、特許出願の際独立して特許を受けることができない理由を新たに生じさせるものではない。
また、本件訂正後の請求項14に係る発明が特許出願の際独立して特許を受けることができない理由を発見しない。
よって、訂正事項1の訂正は、特許法126条7項の規定に適合する。また、同様に、訂正事項3の訂正は、同項の規定に適合する。
(2) 本件訂正後の請求項15に係る発明について
前記1(2)に示したとおり、訂正事項2の訂正は、単に請求項15中の誤記を訂正するものであるから、本件訂正後の請求項15に係る発明に、特許出願の際独立して特許を受けることができない理由を新たに生じさせるものではない。
また、本件訂正後の請求項15に係る発明が特許出願の際独立して特許を受けることができない理由を発見しない。
よって、訂正事項2の訂正は、特許法126条7項の規定に適合する。また、同様に、訂正事項4の訂正は、同項の規定に適合する。
第5 むすび
以上のとおり、本件訂正は、特許法126条1項ただし書2号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条5項から7項までの規定に適合するものである。 よって、前記結論のとおり審決する。
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