商標取消審判
2022-301068
アッシュ、エイエスエイチ、エイエスエッチ
- 審判番号
- 2022-301068
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 取消審判(商標取消の審決)
- 出願番号
- 商願2016-098443
- 登録番号
- 6068228
- 請求日
- 2022年12月09日
- 審決日
- 2024年08月22日
- 公報発行日
- 2025年03月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】アメリカン ソサイエティ オブ ヘマトロジー インコーポレイテッド
- 【請求人代理人】杉村 憲司
- 【請求人代理人】杉村 光嗣
- 【請求人代理人】門田 尚也
- 【請求人代理人】長嶺 晴佳
- 【被請求人】株式会社アルテジェネシス
- 【被請求人代理人】広瀬 文彦
- 【被請求人代理人】末岡 秀文
- 審判長/審判官
- 審判長 旦 克昌
- 審判官 小林 裕子
- 審判官 相崎 裕恒
- 分類
- T132 .1 -Y (W35)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第2条第3項第7号、商標法第50条第1項、商標法第2条第3項、商標法第50条
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
上記当事者間の登録第6068228号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。
理由
理 由
第1 本件商標
本件登録第6068228号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおり、「Ash」のローマ字を略正方形で囲んだ構成からなり、平成28年9月8日に登録出願され、「雑誌による広告の代理,加盟店の経営の診断及び指導」を含む第35類、第3類、第41類及び第44類に属する商標登録原簿に記載の商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同30年8月3日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
そして、本件審判の請求の登録日は、令和4年12月26日であり、その請求の登録前3年以内の同元年12月26日から同4年12月25日までの期間を以下「要証期間」という。
なお、令和6年7月19日に、一般承継による本権の移転を受け付けた。
第2 請求人の主張
請求人は、本件商標の指定商品及び指定役務中、第35類「雑誌による広告の代理,加盟店の経営の診断及び指導」(以下「請求に係る指定役務」という。)についての商標登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第2号証を提出している。
1 請求の理由
本件商標は、その指定商品及び指定役務中、請求に係る指定役務について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。
2 答弁に対する弁駁
(1)乙第1号証は、被請求人のメンバー宛に、掲示板に掲載された単なる告知(お知らせ)であり、投稿の実際の内容も、サマーシャンプーのPOP/クーポン・コラムに使用できる画像をGoogleドライブの所定のフォルダに格納してある旨、及び、サマーシャンプーの販促ポスターの納品日が4月22日(金)であることを告知しているにすぎない。さらに、被請求人が主張する乙第1号証に係る「経営支援」が独立した商取引の対象となる労務・便益の提供に該当し、有償性をもって提供されたことを示す客観的な資料も提出されていない。
乙第1号証に表示された3つの標章はいずれも、上記販促ポスター自体に付され、当該標章が付されたポスターの画像が掲示板に貼り付けられているだけであり、商品(サマーシャンプー)についての広告使用と評価し得るかもしれないが、役務に関する広告に標章を付したものでないし、そもそも上記掲示板の内容は、請求に係る指定役務に該当するサービスではない。
(2)乙第2号証に表示されたメンバーが実際に被請求人の加盟店であること、当該メンバーに乙第1号証に係る投稿が送信されたことの立証はされていない。同様に、乙第3号証のメンバーに乙第1号証に係る投稿が送信されたことの立証はされていない。
(3)乙第4号証の内容からは、「GMB口コミ100件マラソン」において「各店舗の経営戦略や、販売したい独自開発の商品の特性・効能等を説明する」といったことが行われた事実は窺い知ることはできないし、口コミ100件の獲得を店舗間で競い、単に順位をつける当該レースが「店舗の宣伝、商品の販促または経営状態の進展を公表」することに該当するとは通常考え難い。被請求人は、このような店舗間の口コミ獲得レースの企画・実施が、なぜ「経営の診断」や「経営の指導」に該当するのか、具体的かつ論理的な説明をしていないし、そのための証拠資料も提出していない。乙第4号証の「GMB口コミ100件マラソン」には、データや指標を駆使した各店舗についての細かな経営状況の分析の提供もないし、その分析に基づいた経営に関する助言の提供もない。また、このようなサービスが有償性をもって提供されたことを示す客観的な資料も提示されていない。
3 令和6年1月16日差出の上申書における主張
(1)被請求人が証明せんとしているのが、被請求人本人による本件商標の使用か本件商標の使用権者であると被請求人が主張する株式会社アッシュによる本件商標の使用であるのか、不明である。
(2)被請求人は、「株式会社アッシュによる商標の使用は、許諾による商標使用権者による使用である」として、本件商標の使用者は、株式会社アッシュであることを自ら認めており、そうだとすれば、被請求人が証明すべきは、株式会社アッシュが、本件商標を使用して、株式会社アッシュ社内の者ではなく、他者に対して、本件対象役務を提供したということである。被請求人は、提出した各証拠について、縷々説明しているが、これら証拠は全て、株式会社アッシュが、本件商標を社内告知や連絡、若しくは社内研修に使用したことを示しているに過ぎず、商標法第2条第3項各号に規定の「使用」に該当するものではない。
被請求人が新たに提出した乙第6号証は、被請求人自らが認めているとおり、被請求人ではなく、株式会社アッシュによってなされたものであり、被請求人が本件商標を第35類「加盟店の経営の診断及び指導」の役務について使用したことを証明するものではない。
(3)乙第6号証の講習資料の作成は、乙第6号証の記載から2023年であると考えられ、要証期間についての証拠とは認められない。
第3 被請求人の主張
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由(及び弁駁(審尋)に対する回答)を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第6号証を提出している。
1 答弁書における主張
(1)本件商標権者は、美容室を経営するとともに、独立して美容室を経営したいと希望する美容師(元従業員を含む)に対してその独立を支援するとともに、経営の指導をしている会社であり、関連する美容室は全国に130店舗以上存在し、フランチャイズ方式で、各店舗の経営及び診断等を行うことを業務としている。フランチャイザーとしてのフランチャイジーに対する経営の指導及び経営の診断は、独立して安定経営を目指すフランチャイジーからの要望でもある。
(2)指導や診断は、フランチャイジーをグループメンバーとするLINE WORKSの掲示板を用いて、オンラインで提供している。乙第1号証は、要証期間内である2022年4月21日にこの掲示板に掲載されたものをハードコピーしたものであり、掲示板に掲載されている写真に本件商標が使用されている。経営指導の内容は「サマーシャンプー」という概念を導入する事と、関連商品の紹介を指導するものである。この経営支援には「フランチャイザーが開発した夏用のシャンプー等の商品群の販促も含まれているが、商品を軸に夏のシャンプーの大切さと爽快感を顧客にアピールする経営戦略を指導・伝授することにより「サマシャン」キャンペーンを各店舗独自に起こすことを指導している。
(3)乙第2号証は、指導要領の掲示板の送り先の店舗の一覧のデータの一部であり、乙第3号証は、フランチャイジーである各店舗の構成員の一覧を示している。
(4)乙第4号証は、経営の診断として使用される口コミマラソンの概要説明書であって、Googleマイビジネス口コミ大会「100件マラソン」と名付けて、各店舗の経営戦略や、販売したい独自開発の商品の特性・効能等を説明するとともに、口コミを増やすことを目的として、応答が100件に達するのを競わせる企画である。どの店舗が早く100件に到達したかを発表して競争心を起こさせることを企画しており、店舗の宣伝、商品の販促または経営状態の進展を公表促進させることにより、各フランチャイジーの店舗の繁栄を期待するとともに、フランチャイジー側は、各店舗の格付けや、経営の診断に役立てる成果(競争結果)を入手するものであり、フランチャイザーからフランチャイジーへの経営の指導にも利用できる成績の公表となる。乙第4号証の日付である2021年1月27日は要証期間内である。
2 令和5年8月17日提出の回答書における主張
(1)本件商標権者と株式会社アッシュの基本契約(乙5)において、本件商標権者が所有する商標を株式会社アッシュが使用することを許諾し、商標使用の対価も定められている。株式会社アッシュによる商標の使用は、許諾による商標使用権者による使用である。
(2)株式会社アッシュが使用するサイトであるG.siteのトップページ以下を乙第6号証として提出する。このサイトは、会員(フランチャイジー)のみがアクセスできるサイトであり、経営の指導を座学方式で提供している。授業の内容は、美容室の経営ならびに集客の基本及び各種のノウハウが開示されており、株式会社アッシュ傘下の各美容室が適宜にアクセスして講座を受講できるようになっている。乙第6号証では、「Googleマイビジネス」を用いた集客について指導しており、これは、実践の美容の指導もさることながら、座学による経営の概念の指導も重要視して取り入れた結果である。
乙第6号証では、役務にも商標が使用されている事実を証明する証拠を補充している。
第4 当審の判断
1 被請求人が提出した証拠によれば、以下の事実が認められる。
(1)一般承継による本権の移転の前の本権商標権者である株式会社アルテ サロン ホールディングス(以下「本件商標権者」という。)は、美容室の経営や美容室を経営しようとする美容師の独立の支援等を行う株式会社であり、平成21年5月1日、株式会社アッシュ(以下「アッシュ社」という。)との間で、同日を始期として終期を定めずに、業務に関する基本契約(乙5)を締結している。
基本契約では、本件商標権者がアッシュ社の美容事業の運営にあたって本件商標権者所有の店舗や店舗設備の使用等を有償で許諾する旨やアッシュ社が店舗運営に関するコンサルティング等を本件商標権者に業務委託する旨の他、アッシュ社の美容事業運営にあたって、その直営店及びフランチャイズ店(以下「フランチャイジー」という。)における本件商標権者所有の商標の使用を本件商標権者が有償許諾する旨が規定されている。
(2)本件商標権者は、フランチャイジーのみがアクセスできるサイトであるG.site(以下「本件サイト」という。)において、フランチャイジー向けの動画を提供しており、具体的には「動画で学ぶ」との表記の元で、「座学・集客」を含む複数のカテゴリーが付された動画が紹介されている。また、本件サイトのトップページには、別掲2の使用商標1とともに、アッシュ社の英文名称と推認される「Ash Co.,Ltd.」を含む著作権の表示が示されている(乙6)。
(3)2021年4月13日に、Oは「Googleマイビジネスやるべき理由」と題する動画(以下「本件動画」という。)を本件サイトにおいて投稿し(乙6)、その日以降、本件動画は、本件サイトにおいて、上記(2)のカテゴリーのうち「座学・集客」のカテゴリーに属するものとして、フランチャイジー向けに提供されたことが明らかである。
(4)本件動画は、タイトル等とともに別掲3の使用商標2を表示するものであり、さらに、「Googleマイビジネス」ないし「GMB」について、「GMBからのアクセス流入」や「GMB経由の売上」を示すグラフ、他の媒体に対してGMBからの流入の割合やGMB年齢分布や代表店舗の年代別グラフ、Googleマイビジネス集客の利点等を表示するものである(乙6)。
2 上記1において認定した事実によれば、以下のとおり判断できる。
(1)使用商標について
本件商標は、「Ash」のローマ字を略正方形で囲んだ構成からなるものである。
他方、使用商標1は、青地に白抜きで「Ash」のローマ字を略正方形で囲んだ構成からなり、使用商標2は、黒地に青色をもって「Ash」のローマ字を略正方形で囲んだ構成からなるものである。
そうすると、本件商標と使用商標1及び使用商標2(以下、これらを合わせて「使用商標」という。)は、色彩のみが異なるものであって、外観において同視されるものであるから、使用商標は、本件商標と社会通念上同一の商標と認めて差し支えないものである。
よって、使用商標は、本件商標と社会通念上同一のものである。
(2)使用者について
ア 使用商標1について
上記1(2)のとおり、使用商標1は、本件サイトにおいてアッシュ社の英文名称とともに表示され、その使用者はアッシュ社であるところ、上記1(1)のとおり、本件商標権者は、アッシュ社に対して自身が所有する商標の使用許諾を行っている。
よって、使用商標1の使用者は、アッシュ社であり、通常使用権者である。
イ 使用商標2について
上記1(3)のとおり、使用商標2を表示する本件動画の投稿者はOであり、Oがアッシュ社とフランチャイジーのいずれに所属する者かは明らかでないものの、いずれであっても、以下の(ア)(イ)に示すように、使用商標2の使用者は、通常使用権者であるといえる。
(ア)Oがアッシュ社に所属する者であるとすると、上記1(2)及び1(3)によれば、本件動画は、これが投稿された時点から、フランチャイジーのみがアクセスできる本件サイトにおいて、「動画で学ぶ」との表記のもとで「座学・集客」のカテゴリーに属する動画として提供されたことが明らかである。そうすると、使用商標2は、上記アのとおりアッシュ社が使用者である使用商標1を表示する本件サイトにおいて、アッシュ社に所属する者が投稿する本件動画において表示されたことになり、このことから、使用商標2の使用者は、使用商標1と同様にアッシュ社であり、通常使用権者であるといえる。
(イ)a Oがフランチャイジーに所属する者であるとしても、上記アのとおりアッシュ社が使用者である使用商標1を表示する本件サイトにおいて提供された動画において使用されていることから、使用商標2の使用者は、使用商標1と同様にアッシュ社であり、通常使用権者であるといえる。
b さらに、アッシュ社が動画提供の場となる本件サイトを提供するにとどまり、Oが所属するフランチャイジーが本件動画を提供したと考えると、当該フランチャイジーは、フランチャイジーのみがアクセスできる本件サイトにおいて、使用商標2を表示する本件動画を他のフランチャイジーに提供したことになる。そして、上記1(1)によれば、本件商標権者は、アッシュ社との基本契約において、アッシュ社とそのフランチャイジーにおける本件商標権者所有の商標の使用をアッシュ社に対して許諾しており、このことに照らせば、アッシュ社は、そのフランチャイジーに対し、本件商標権者所有の商標の使用を再許諾しているものと推認される。よって、使用商標2の使用者は、本件動画を提供したOの所属するフランチャイジーであって、通常使用権者であるといえる。
このように、本件動画の投稿者であるOがアッシュ社とフランチャイジーのいずれに所属する者であり、使用商標2をアッシュ社とフランチャイジーのいずれが使用したとしても、使用商標2の使用者は、通常使用権者であるといえる。
(3)使用役務について
上記1(3)のとおり、本件動画は、「GMBからのアクセス流入」や「GMB経由の売上」を示すグラフ、他の媒体に対してGMBからの流入の割合やGMB年齢分布や代表店舗の年代別グラフ、Googleマイビジネス集客の利点等を表示するものであり、本件サイトにおける本件動画の提供やこれを含む本件サイトの提供は、インターネットを介して本件サイトや動画の映像面によって、本件サイト及び本件動画の視聴者に対して、統計的な分析を踏まえたフランチャイジーの経営方針についての助言を与えることにより、加盟店の経営の指導の役務を提供するものといえる。
さらに、本件動画は、フランチャイジーのみがアクセスできる本件サイトにおいて提供され、つまり、アッシュ社とフランチャイジーとの間のフランチャイズ契約に基づいて視聴が可能となるものであるところ、このフランチャイズ契約は、多くのフランチャイズ契約と同様に、有償契約であると推認される。この点、上記(2)イ(イ)bのとおり、使用商標2の使用者が本件動画の投稿者であるOが所属するフランチャイジーであるとしても、動画視聴者となるフランチャイジーは、有償契約と推認されるフランチャイズ契約によって初めて、動画提供の場となる本件サイトにおける他のフランチャイジーの提供に係る本件動画を視聴可能となったのであり、使用者がアッシュ社であるとした場合と同様、役務は有償提供されたものといわざるを得ない。
してみると、本件動画の提供や本件動画の提供を含む本件サイトの提供において表示される使用商標1及び本件動画に表示される使用商標2は、いずれも、有償の経営方針に対する助言を行うにあたって使用されているものといえる。
よって、使用商標1及び使用商標2は、いずれも、加盟店の経営の指導の役務(以下「使用役務」という。)の提供について用いられており、この使用役務は、請求に係る指定役務の範ちゅうのものである。
(4)使用時期及び使用場所について
上記1(3)のとおり、本件動画は、要証期間内である2021年(令和3年)4月13日に投稿され、その後、本件サイトにおいて提供されていることから、使用商標2の使用時期は要証期間内である。使用商標1についても、本件動画の投稿時点でフランチャイジーがアクセスできる状態となっていたものと推認でき、このことに照らせば、本件動画の提供を含む本件サイトの提供における使用商標1の使用時期も要証期間内であるといえる。
また、本件サイトの提供を受けて本件サイトや本件動画を視聴するフランチャイジー各店舗が日本国内に所在することは明らかであり、使用商標1及び使用商標2の使用時期は、いずれも日本国内である。
(5)使用行為について
ア 使用商標1について
上記(3)に照らせば、投稿された本件動画の提供を含む本件サイトの提供は、電磁的方法によって映像面を介した使用役務の提供に該当する。このことから、通常使用権者であるアッシュ社は、電磁的方法により行う映像面を介した使用役務の提供に当たり、その映像面である本件サイトに本件商標と社会通念上同一である使用商標1を表示して請求に係る指定役務の範ちゅうの使用役務を提供する行為を行ったものといえるから、商標法第2条第3項第7号の使用行為を行ったものといえる。
イ 使用商標2について
上記(3)に照らせば、本件サイトに本件動画を投稿してこれを提供することは、電磁的方法によって映像面を介した使用役務の提供に該当する。このことから、通常使用権者であるアッシュ社又はフランチャイジーは、電磁的方法により行う映像面を介した使用役務の提供に当たり、その映像面である本件動画に本件商標と社会通念上同一である使用商標2を表示して請求に係る指定役務の範ちゅうの使用役務を提供する行為を行ったものといえるから、商標法第2条第3項第7号の使用行為を行ったものといえる。
3 請求人の主張について
(1)請求人は、被請求人が本件商標権者による使用と通常使用権者であるアッシュ社による使用のいずれの使用を主張するか不明であると主張しているが、上記2(2)のとおり、使用商標の使用者は、アッシュ社又はフランチャイジーであり、通常使用権者である。
(2)請求人は、被請求人が提出した証拠は全てアッシュ社が本件商標を社内告知や連絡、若しくは社内研修に使用したことを示しているに過ぎないと主張しているが、上記2(3)のとおり、本件動画を提供するサイトにおいて表示される使用商標は、社内告知や社内研修ではなく、フランチャイジーに対して提供された有償の経営方針に対する助言について使用されており、請求に係る指定役務の範疇の使用役務について使用されたものである。
(3)請求人は、乙第6号証が要証期間内の使用を示す証拠でない旨を主張しているが、上記2(4)のとおり、本件動画を提供するサイトにおける本件商標の使用時期は、要証期間内である。
4 以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において通常使用権者が請求に係る指定役務の範疇の使用役務について本件商標(社会通念上同一の商標を含む。)を使用していたことを証明したということができる。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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