商標取消審判
2022-300662
スタリオン
- 審判番号
- 2022-300662
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 取消審判(商標取消の審決)
- 出願番号
- 商願2014-087101
- 登録番号
- 5742598
- 請求日
- 2022年07月15日
- 審決日
- 2024年03月19日
- 公報発行日
- 2024年06月28日
- 結論
- 請求成立(取消)
- 当事者
- 【請求人】ザ スプリング リーグ エルエルシー
- 【請求人代理人】弁理士法人浅村特許事務所
- 【被請求人】株式会社 LUCKY
- 審判長/審判官
- 審判長 豊田 純一
- 審判官 馬場 秀敏
- 審判官 富澤 哲生
- 分類
- T131 .1 -Z (W25)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第50条第2項、商標法第2条第3項、商標法第50条、商標法第2条第3号、商標法第50条第1項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
上記当事者間の登録第5742598号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
登録第5742598号商標の商標登録を取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。
理由
理 由
第1 本件商標
本件登録第5742598号商標(以下「本件商標」という。)は、「stallion」の文字を標準文字で表してなり、平成26年10月16日に登録出願、第25類「被服,洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,ボクサーショーツ,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,キャミソール,ティーシャツ,和服,アイマスク,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,ナイトキャップ,帽子,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、同27年2月20日に設定登録されたものである。
そして、本件審判の請求の登録は、令和4年8月1日になされたものであるから、商標法第50条第2項に規定する「審判の請求の登録前3年以内」とは、令和元年8月1日から令和4年7月31日までの期間(以下「要証期間」という。)である。
第2 請求人の主張
請求人は、結論同旨の審決を求め、審判請求書及び令和4年11月25日付け(同月24日差出)の審判事件答弁書(以下「答弁書」という。)に対する同年12月20日付け審判事件弁駁書にて、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証を提出した。
1 請求の理由
本件商標は、その指定商品(以下「本件審判請求に係る指定商品」という。)について、継続して3年以上日本国内において本件商標の権利者(以下「商標権者」という。)、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用された事実が存しないから、その登録は商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。
2 答弁に対する弁駁
被請求人は乙第1号証及び乙第2号証を提出したが、商標法第50条第2項に規定する商標の使用を証明する要件を満たさない。
第3 被請求人の主張
被請求人は、本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とするとの審決を求め、答弁書において、本件商標は、商標権者による使用事実があり、現在も使用中であると述べ、証拠方法として乙第1号証及び乙第2号証を提出した。
なお、審判長は、被請求人に対し、令和5年7月28日付けで、合議体の暫定的見解を示した審尋を送付し、相当の期間を指定して、当該審尋に対する回答を求めたが、被請求人は、何ら応答していない。
第4 当審の判断
1 被請求人の立証責任
商標法第50条による商標登録の取消審判の請求があったときは、同条第2項の規定により、被請求人において、その請求に係る指定商品又は指定役務のいずれかについての登録商標の使用をしていることを証明し、又は使用をしていないことについて正当な理由があることを明らかにしない限り、その登録の取消しを免れない。
すなわち、本件商標の使用をしていることを証明するには、商標法第50条第2項に規定されているとおり、被請求人は、ア 要証期間に、イ 日本国内において、ウ 商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが、エ 本件審判請求に係る指定商品のいずれかについての、オ 本件商標又は本件商標と社会通念上同一の商標の使用(商標法第2条第3項各号のいずれかに該当する使用行為)をしていることをすべて証明する必要がある。
2 事実認定
被請求人の提出した乙各号証によれば、以下のとおりである。
(1)乙第1号証は、別掲に示すとおりの、折り畳んだ状態の何らかの衣類と思われる商品(以下「使用商品1」という。)を撮影した写真であり、使用商品1には、木馬を模した図形、その下に「STALLION」の欧文字(以下「使用標章1」という。)、その下に「株式会社 LUCKY」の文字が記載された商品下げ札が付されている。
そして、本件商標「stallion」と商品下げ札に記載された「STALLION」の欧文字よりなる使用標章1は、大文字と小文字の相違はあるものの、構成文字を同じくし、いずれも「スタリオン」の称呼及び「種馬」(出典:小学館 プログレッシブ英和中辞典)の観念を共通にすることから、これらは、社会通念上同一の商標及び標章であるといえる。
また、商品下げ札に記載された「株式会社 LUCKY」は、商標権者であると推認できる。
ただし、乙第1号証の写真は、撮影時期が明らかでなく、使用商品1が要証期間に存在していたことは証明されていない。
(2)乙第2号証は、2022年11月22日に注文された「stallion ナベシャツ キャミソール型 胸つぶし スポーツブラ 白 黒 肌3色ストラップ付3段フック調整機能 dsd-02(XL,黒)」の名称の商品を購入した札幌市在の者に対し送付された書類の写しと推測し得るものであり、本号証には、「Amazon.co.jpよりLucky-Mallの商品をお買い上げいただき、ありがとうございました。」の記載、その下の四角枠内に「注文日:2022年11月22日(火)」の記載があり、さらに、その下の表中における「商品の詳細」の欄に「stallion」の欧文字(以下「使用標章2」という。)及び「スポーツブラ」(以下「使用商品2」という。)の記載がある。
そして、本件商標「stallion」と乙第2号証の書類に記載された「stallion」の欧文字よりなる使用標章2は、構成文字を同じくし、いずれも「スタリオン」の称呼及び「種馬」の観念を共通にすることから、これらは、社会通念上同一の商標及び標章であるといえる。
また、使用商品2は、本件審判請求に係る指定商品中の「被服,下着」の範ちゅうに属する商品であると認められる。
ただし、乙第2号証には、商標権者の記載はなく、また、注文日の2022年11月22日は要証期間外である。
3 判断
(1)使用者について
使用標章1を使用商品1に使用した者は、商標権者であると推認できる。
なお、使用標章2を使用商品2に使用した者は、不明である。
(2)使用商品について
使用商品1は、いかなる商品であるのかは不明であるが、仮に、何らかの衣類であるとすると、本件審判請求に係る指定商品中の「被服」の範ちゅうに属する商品であると推認できる。
また、使用商品2は、本件審判請求に係る指定商品中の「被服,下着」の範ちゅうに属する商品であると認められる。
(3)使用標章について
本件商標と使用標章1及び使用標章2は、社会通念上同一の商標及び標章と認められる。
(4)使用時期及び使用行為について
使用商品1は、要証期間に存在していたことは証明されておらず、また、使用商品1が譲渡された事実や宣伝広告された事実は確認できない。
また、使用商品2は、札幌市在の顧客に譲渡されたことは推認し得るとしても、当該商品の注文日である2022年11月22日は要証期間外である。
(5)小括
ア 商標権者は、本件商標と社会通念上同一の商標及び標章と認められる使用標章1を、商品下げ札を取り付けた本件審判請求に係る指定商品中の「被服」の範ちゅうに属する商品であると推認できる使用商品1に使用していたとしても、使用商品1は、要証期間に存在していたことが証明されておらず、また、使用商品1が譲渡された事実や宣伝広告された事実は確認できないとすると、被請求人が提出した証拠によっては、被請求人は、要証期間に、本件商標と社会通念上同一と認められる使用標章1を、使用商品1について、商標法第2条第3項各号に規定する態様で使用する行為を行ったことを証明したということはできない。
イ 使用商品2は、本件審判請求に係る指定商品中の「被服,下着」の範ちゅうに属する商品であり、使用商品2に使用された使用標章2は、本件商標と社会通念上同一の標章と認められ、また、使用商品2は、札幌市在の顧客に譲渡されたことが確認でき、これは、商標法第2条第3号第2号に該当する使用行為であると認められるとしても、使用標章2を使用した使用商品2は、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが取り扱ったことが確認できず、また、使用商品2の注文日である2022年11月22日は要証期間外であるとすると、被請求人が提出した証拠によっては、被請求人は、要証期間に、本件商標と社会通念上同一と認められる使用標章2を、使用商品2について、商標法第2条第3項各号に規定する態様で使用する行為を行ったことを証明したということはできない。
ウ その他、被請求人の提出した証拠を参照しても、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者が、要証期間に、日本国内において、本件商標(社会通念上同一と認められるものを含む。)を本件審判請求に係る指定商品について使用したことを認めるに足る証拠は見いだせない。
4 まとめ
以上のとおり、被請求人が提出した証拠によっては、被請求人は、要証期間に、日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが、本件商標(社会通念上同一と認められる商標を含む。)を、本件審判請求に係る指定商品のいずれかについて、商標法第2条第3号各号に規定する使用行為を行ったことを証明していない。
また、被請求人は、本件商標を使用していないことについて正当な理由があることも明らかにしていない。
したがって、本件商標は、商標法第50条の規定により、取り消すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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