商標取消審判
2022-300156
ノエシス
- 審判番号
- 2022-300156
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 取消審判(商標取消の審決)
- 出願番号
- 商願2015-116641
- 登録番号
- 5839790
- 請求日
- 2022年02月18日
- 審決日
- 2023年01月23日
- 公報発行日
- 2023年08月25日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】スーチョウ ルゥ トゥ インテリジェント テクノロジー カンパニー リミテッド
- 【請求人代理人】柴田 雅仁
- 【被請求人】株式会社 トーア
- 【被請求人代理人】弁護士法人クレオ国際法律特許事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 旦 克昌
- 審判官 大森 友子
- 審判官 相崎 裕恒
- 分類
- T132 .1 -Y (W09) / T132 .11 -Y (W09)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第50条第1項、商標法第2条第3項第8号、商標法第50条
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
上記当事者間の登録第5839790号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。
理由
理 由
第1 本件商標
本件登録第5839790号商標(以下「本件商標」という。)は、「NOeSIS」の欧文字を標準文字で表してなり、平成27年11月27日に登録出願され、第9類「業務用テレビゲーム機用プログラム,携帯電話機用ストラップ,デジタルカメラ,デジタルビデオカメラ,ビデオカメラ,電子スチールカメラ並びにこれらの部品及び附属品,電気通信機械器具,携帯情報端末機用プログラム,ダウンロード可能な移動体電話機用のプログラム,ダウンロード可能な移動体電話機用ゲームプログラム,画像処理用コンピュータプログラム,ダウンロード可能な電子計算機用プログラム,その他の電子計算機用プログラム,電子計算機用プログラムを記憶させた記憶媒体,電子計算機用周辺機器,パーソナルコンピュータ用ゲームソフトウェア,電子応用機械器具及びその部品,家庭用テレビゲーム機用プログラム,携帯用液晶画面ゲーム機用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD-ROM,ダウンロード可能な音楽,録音済みのコンパクトディスク,レコード,インターネットを利用して受信し及び保存することができる音楽ファイル,インターネットを利用して受信し及び保存することができる画像ファイル,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,ダウンロード可能な映像,ダウンロード可能なキャラクター等の静止画像・動画像・音声付き静止画像・音声付き動画像・映像,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,新聞・雑誌・書籍・地図・図面・写真の画像及び文字を記憶させた記憶媒体,ダウンロード可能な電子書籍,ダウンロード可能な電子出版物,電子出版物」並びに第41類及び第42類に属する商標登録原簿に記載の商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同28年4月8日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
そして、本件審判の請求の登録日は、令和4年3月8日であり、その請求の登録前3年以内の平成31年3月8日から令和4年3月7日までの期間を以下「要証期間」という。
第2 請求人の主張
請求人は、本件商標の指定商品及び指定役務中、第9類「全指定商品」(以下「請求に係る指定商品」という。)についての商標登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、本件商標の商標公報及び本件商標の登録原簿を提出している。
1 請求の理由
本件商標は、その指定商品及び指定役務中、請求に係る指定商品について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。
2 答弁に対する弁駁
(1)標準文字商標として商標登録された場合は、標準文字の字体で表された商標が専用権の対象となるが、乙第1号証、乙第2号証、乙第4号証ないし乙第9号証において、女の子のイラストとともに描かれている標章は、欧文字をロゴ化したものであり、「標準文字」に該当しない。
(2)「NOeSIS ORiGINAL SOUND TRACK」はアルバムのタイトルであり、複数の音楽の集合体を表示するものにすぎず、楽曲01ないし33(乙10)には、「NOeSIS」という楽曲名は含まれていない。アルバムに収録された音楽を全てダウンロードしたとしても「NOeSIS ORiGINAL SOUND TRACK」という「楽曲(音楽)」をダウンロードすることはできないから、「ダウンロード可能な音楽」についての使用ではない。
第3 被請求人の主張
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第15号証を提出している。
1 本件商標は、本件商標権者により、少なくとも第9類「携帯情報端末機用プログラム,ダウンロード可能な移動体電話機用のプログラム,ダウンロード可能な移動体電話機用ゲームプログラム,ダウンロード可能な音楽」について使用されている。
2 本件商標権者は、スマートフォン及びタブレット端末用のゲームアプリを開発し、Andoroid端末向けのアプリの販売サイトである「Google Play」において、少なくとも2020年9月23日より現在も、ゲームアプリ「NOeSIS 嘘を吐いた記憶の物語」を販売しており、このうち「嘘を吐いた記憶の物語」部分はいわゆるサブタイトルであり、「あの大人気サスペンスホラーアドベンチャーゲーム「NOeSIS」が念願のフルリメイクを施してAndroidで登場!」との記載からも明らかなように、本件商標と同一の商標が使用されている(乙1、乙4~乙9)。このようなアンドロイド用の携帯電話機用アプリは、「携帯情報端末機用プログラム,ダウンロード可能な移動体電話機用のプログラム,ダウンロード可能な移動体電話機用ゲームプログラム」の範ちゅうに属する商品である(乙1~乙9)。
3 本件商標権者は、レコード会社直営の音楽配信サービス「レコチョク」において、2016年11月から現在に至るまで「ダウンロード可能な音楽」を制作・販売しており(乙10)、当該音楽に係るアルバムのタイトル「NOeSIS ORiGINAL SOUND TRACK」中「ORiGINAL SOUND TRACK」部分は、アルバムのタイトルとして一般的に使われる名称であることから、本件商標と同一の「NOeSIS」が識別機能を発揮しているといえる(乙11~乙13)。
第4 当審の判断
1 被請求人が提出した証拠によれば、以下の事実が認められる。
(1)乙第1号証は、ウェブサイト「Google Play」における「NOeSIS 嘘を吐いた記憶の物語」というアプリケーションソフトウェア(以下「本件アプリ」という。)の購入ページ(以下「本件購入ページ」という。)の写しである。
本件購入ページには、本件アプリの提供元が「TO-A CO.,LTD」である旨が示されている。また、アプリの開発元の連絡先として「spritworks_support@to-a.info」が示され、その所在地として本件商標権者の所在地を示す「東京都荒川区荒川1-57-9」が示されている。
また、本件購入ページには、「NOeSIS 嘘を吐いた記憶の物語」の見出しと「あの大人気サスペンスホラーアドベンチャーゲーム「NOeSIS」が念願のフルリメイクを施してAndroidで登場!」という広告文が示されており、当該見出しと広告文は、いずれも「NOeSIS」の欧文字(以下「使用商標」という。)を含むものとなっている。
(2)本件商標権者のゲーム事業部は、「SpritWorks」の名称を用いて、主にゲームソフトウェアの企画及び開発を行っている(乙3)。
(3)本件購入ページについては、2020年9月23日、2021年4月19日、同年6月5日、同年10月5日、同月10日、同月18日に、いわゆるインターネットアーカイブに格納された(乙4~乙9)。格納されたページには、いずれも、上記(1)の本件購入ページと同様に、使用商標を含む見出しと広告文が示されており、さらに、表示の態様に若干の相違があるものの、アプリの提供元を示す「TO-A CO.,LTD」、アプリの開発元の連絡先を示す「spritworks_support@to-a.info」とその所在地を示す「東京都荒川区荒川1-57-9」も示されている。
2 上記1において認定した事実によれば、以下のとおり判断できる。
(1)使用商標について
本件商標は、標準文字の「NOeSIS」の欧文字であり、これに対して、使用商標は、上記1(1)のとおり、見出しと広告文に共通に含まれる「NOeSIS」の欧文字であることから、両者は、書体が異なること以外は同じ構成からなるものである。
よって、使用商標は、本件商標と社会通念上同一の商標である。
(2)使用者について
上記1(1)ないし(3)のとおり、本件購入ページには、本件アプリの提供元として「TO-A CO.,LTD」が示されているところ、これは、本件商標権者の英文名称であるものと推認される。さらに、本件購入ページには、本件アプリの開発元の連絡先として「spritworks_support@to-a.info」が示されるとともにその所在地として、本件商標権者の所在地が示されているところ、上記1(2)のとおり、本件商標権者は、「SpritWorks」の名称を用いるゲーム事業部において、ゲームソフトウエアの企画及び開発を行っていることから、本件アプリの開発元も本件商標権者であるものと推認される。
よって、使用商標の使用者は、本件商標権者であるといえる。
(3)使用商品について
上記1(1)によれば、本件購入ページがウェブサイト「Google Play」のものであることや広告文の「Androidで登場」との文面に照らして、本件アプリがアンドロイドをOSとするスマートフォンにダウンロードされて用いられるプログラムであることが明らかであり、さらに、広告文の本件アプリが「サスペンスホラーアドベンチャーゲーム」である旨の文面に照らして、本件アプリがゲームプログラムであることも明らかである。
これらに照らせば、本件アプリは、「ダウンロード可能な移動体電話機用のプログラム,ダウンロード可能な移動体電話機用ゲームプログラム,ダウンロード可能な電子計算機用プログラム, 電子応用機械器具及びその部品」に含まれる商品であって、請求に係る指定商品の範ちゅうの商品であることが明らかである。
(4)使用時期について
上記1(3)のとおり、本件購入ページは、要証期間内である、2020年9月23日、2021年4月19日、同年6月5日、同年10月5日、同月10日、同月18日にインターネットアーカイブに格納されており、使用商標と広告文を含む本件購入ページが配信されたことが明らかである。
よって、使用時期は、要証期間内である。
(5)使用行為について
上記1(1)及び1(3)の本件購入ページは、本件アプリについての広告文を含むものであることから、請求に係る指定商品の範ちゅうの商品に関する広告を内容とする情報に該当する。そして、上記(4)のとおり、要証期間内に使用商標と広告文を含む本件購入ページが配信されたことから、本件商標権者は、要証期間内に請求に係る指定商品の範ちゅうの商品に関する広告を内容とする情報に使用商標を付して電磁的方法により提供する行為を行ったものといえる。この行為は、商標法第2条第3項第8号の使用行為に該当する。
また、当該広告は日本語で表されているものであり、その提供先が日本国内であること明らかである。
3 以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において商標権者が請求に係る指定商品について本件商標を使用していたことを証明したということができる。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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