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商標取消審判

2022-300039

オプティマイスター、オプティ、マイスター

審判番号
2022-300039
法域
商標
審判種別
取消審判(商標取消の審決)
出願番号
商願2018-011446
登録番号
6093692
請求日
2022年01月18日
審決日
2022年11月01日
公報発行日
2023年06月30日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】ビット バイオ リミテッド
  • 【請求人代理人】名古屋国際弁理士法人
  • 【被請求人】トヨタテクニカルディベロップメント 株式会社
  • 【被請求人代理人】恩田 誠
  • 【被請求人代理人】恩田 博宣
審判長/審判官
  • 審判長 大森 友子
  • 審判官 岩崎 安子
  • 審判官 相崎 裕恒
分類
T132 .1 -Y (W0942) / T132 .11 -Y (W0942)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法2条3項8号商標法50条
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第2条第3項第8号、商標法第50条第1項、商標法第50条
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

上記当事者間の登録第6093692号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。

理由

理 由 第1 本件商標 本件登録第6093692号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、平成30年1月17日に登録出願され、「電子応用機械器具及びその部品」を含む第9類、第37類、及び「電子計算機用プログラムの設計・作成又は保守」を含む第42類に属する商標登録原簿に記載の商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同年11月2日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。 そして、本件審判の請求の登録日は、令和4年2月3日であり、その請求の登録前3年以内の平成31年2月3日から令和4年2月2日までの期間を以下「要証期間」という。 第2 請求人の主張 請求人は、本件商標の指定商品及び指定役務中、第9類の「電子応用機械器具及びその部品」及び第42類の「電子計算機用プログラムの設計・作成又は保守」(以下「請求に係る指定商品及び役務」という。)についての商標登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証を提出している。 1 請求の理由 本件商標は、その指定商品及び指定役務中、請求に係る指定商品及び役務について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。 2 答弁に対する弁駁 請求人は、答弁に対し弁駁していない。 第3 被請求人の主張 被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第16号証を提出している。 1 本件商標権者のホームページの写し(乙1)、本件商標権者開催の展示会の資料の写し(乙2)、本件商標権者の会社案内(乙3)、本件商標権者が提供する車両開発用統合適合ツール「OptiMeister」の製品紹介用ウェブサイトの写し(乙4)に本件商標が表示されている。 2 2021年10月19日にセールスフォースのプラットフォームにアップロードされたOptiMeisterの取扱説明書(乙7、乙8)には、本件商標と本件商標権者の商号が表示されている。また、説明書にはインストールとアンインストールに関する手順が記されており、OptiMeisterは、パソコンにインストールして使用するアプリケーションプログラムであることが確認される。パソコンにインストールして使用するアプリケーションプログラムは、第9類「電子応用機械器具及びその部品」に該当する商品である。 3 2020年5月15日にセールスフォースのプラットフォームにアップロードされた「OptiMeister」と「OptiMeister Framework」のライセンス価格表と機能比較表(乙10、乙11)には、本件商標が表示され、本件商標権者の商号の英語表記が記載されている。「通常ライセンス」の価格とは、アプリケーションプログラムの購入価格のことである。本件商標権者とA社との間で締結されたソフトウェア使用許諾基本契約(乙12)からも、OptiMeisterがパソコンにインストールして使用するアプリケーションプログラムであることが確認される。また、両者の間で、ソフトウェア使用許諾契約とは別の契約として締結された保守サービス基本契約(乙13)から、本件商標権者は、独立した役務として「ソフトウェアの改良」を提供していたことが確認される。「ソフトウェアの改良」は、第42類の「電子計算機用プログラムの設計・作成又は保守」に該当する役務である。 4 本件商標権者とB社との取引に関する書類(乙14)の「OptiMeisterパッケージ開発」は、第42類の「電子計算機用プログラムの設計・作成又は保守」に該当する役務であり、また、本件で納品された「OptiMeisterフレームワーク」のライセンス証書から、「OptiMeisterフレームワーク」がパソコンにインストールして使用するアプリケーションプログラムであることが確認される。被請求人とC社との取引に関する書類及び被請求人とD社との取引に関する書類(乙15、乙16)から、「OptiMeisterフレームワーク」が両者に納入されたことが確認される。 第4 当審の判断 1 被請求人が提出した証拠によれば、以下の事実が認められる。 (1)本件商標権者は、2006年4月に設立され、計測制御事業等を行う株式会社法人であり、その計測制御事業として、適合業務のツール支援を含む解析・適合業務の最適化を行い(乙1)、「OptiMeister」という適合支援ツール(以下「本件ツール」という。)を用いて顧客の用途に合わせたツール連携パッケージの提供等を行っている(乙5)。 (2)本件ツールの取扱説明書のver.1.10(乙7。以下「本件取扱説明書」という。)の表紙には、「適合支援ツール OptiMeister」、「取扱説明書」、「ver.1.10」と表示されるとともに、本件商標権者の名称及び別掲2の商標(以下「使用商標という。)が表示されている。また、「1.インストールとアンインストール」の項目において、本件ツールのプログラムのインストール先PCの環境やプログラムのインストールの際の手順が示されており、また、「2.操作説明」の項目において、プログラムの起動を含む操作の手順が示されている。 本件取扱説明書は、その提供用サイト(乙8、乙9)における最終更新の日付が2021年10月19日とされていることから、この日以降、顧客においてダウンロード可能とされていたことが明らかである。 (3)ライセンス価格表(乙10。以下「本件価格表」という。)には、本件商標権者の商号の英語表記である「TOYOTA TECHNICAL DEVELOPMENT CORPORATION」の表示及び使用商標の表示がなされている。また、「OptiMeister」と「OptiMeister Framework」について、それぞれ、ライセンス形態毎に価格と保守費を示す表が掲載されており、そのうち、「OptiMeister Framework」についての表の注釈として、「Frameworkライセンス」は「別途開発の専用アプリケーションと同時」の「利用」を前提としたものであり「Frameworkライセンス」のみでの利用はできない旨が記載されている。 本件価格表は、その提供用サイト(乙11)における最終更新の日付が2020年5月15日とされていることから、この日以降、顧客においてダウンロード可能とされていたことが明らかである。 (4)本件商標権者は、2019年10月1日にA社との間で、「OptiMeister」及び「OptiMeister Framework」についてのソフトウェア使用許諾契約基本契約(乙12。以下「使用許諾契約」という。)及び保守サービス基本契約(乙13。以下「保守サービス契約」という。)を締結した。 使用許諾契約におけるライセンスは、ライセンサーである本件商標権者が許諾製品である「OptiMeister」及び「OptiMeister Framework」をパソコン等のハードウェアにインストールして使用する権利をライセンシーであるA社に許諾するものであり(使用許諾契約1条(4))、ライセンシーはライセンサーに対して許諾製品の使用許諾の対価である「ライセンス料」を支払う義務を負う(同5条)ところ、ライセンスに係る許諾製品の使用には、インストールの実施に伴うものを含む許諾製品の複製(同1条(6)、2条(1))の他、「許諾製品の保守および運用管理」が含まれており(同2条(5))、また、許諾製品に関するバージョンアップの提供等は、ライセンサーとライセンシーとの間で別途締結される保守契約に基づき行うものとなっている(同13条、14条)。 また、保守サービス契約は、上記使用許諾契約が規定する保守契約であって、使用許諾契約におけるライセンサーがライセンシーに対し保守サービスを実施するものとなっている(保守サービス契約2条)。 2 上記1において認定した事実によれば、以下のとおり判断できる。 (1)使用商標について 本件商標は、別掲1のとおりの構成からなり、デザインが施された「Opti」の欧文字の右に弧状に配置された三つの星印の下に「Meister」の欧文字を配置したものを組み合わせたロゴであるところ、使用商標は、別掲2のとおりであり、色彩は異なるものの、本件商標と同様の、デザインが施された「Opti」の欧文字の右に弧状に配置された三つの星印の下に「Meister」の欧文字を配置したものを組み合わせたロゴであって、両者が社会通念上同一であることは明らかである。 よって、使用商標は、本件商標と社会通念上同一のものである。 (2)使用者について 上記1(2)のとおり、本件取扱説明書には本件商標権者の名称が表示されており、上記1(3)のとおり、本件価格表には、本件商標権者の商号の英語表記が表示されていることから、いずれについても、使用者は本件商標権者である。 (3)使用商品及び使用役務について ア 上記1(2)のとおり、使用商標が表示された本件取扱説明書には、本件ツールのプログラムのインストール先PCの環境やプログラムのインストールの際の手順やプログラムの起動を含む操作の手順が示されており、本件取扱説明書は、汎用のコンピュータにインストールされて使用されるプログラム(以下「使用商品」という。)についてのものであって、当該プログラムは、第9類「電子応用機械器具及びその部品」に含まれる。 したがって、使用商品は、請求に係る指定商品及び役務の範ちゅうの商品である。 イ 上記1(3)及び1(4)の使用許諾契約における許諾製品のうち「OptiMeister」は、本件ツールのプログラムであることが明らかであるところ、この使用許諾契約におけるライセンス料には、ライセンシーが本件ツールのプログラムの複製を含むプログラムの使用の権利の対価が含まれている。また、上記1(4)のとおり、本件ツールのプログラムの使用許諾契約は、別途締結される保守契約に基づく許諾製品に関するバージョンアップの提供等の許諾製品の保守及び運用管理を含むプログラムの使用を許諾するものとなっており、この使用許諾契約におけるライセンス料には、本件ツールのプログラムの保守の対価が含まれている。 これらを踏まえれば、本件価格表は、使用商品の対価であるとともに保守契約に基づく許諾製品の保守及び運用管理の役務の対価でもあるライセンス料を示すものであることから、第42類「電子計算機用プログラムの設計・作成又は保守」の役務に含まれる電子計算機用プログラムの保守(以下「使用役務」という。)についての価格表といえる。 そうすると、使用役務も、請求に係る指定商品及び役務の範ちゅうの役務である。 (4)使用時期について 上記1(2)及び1(3)のとおり、本件取扱説明書及び本件価格表は、それぞれ2021年(令和3年)10月19日以降及び2020年(令和2年)5月15日以降、顧客においてダウンロード可能とされていたことから、本件取扱説明書の使用商標及び本件価格表の使用商標のいずれも、要証期間内の使用といえる。 (5)使用行為について ア 本件取扱説明書は、使用商品とともに顧客に提供される書類であり、使用商品に関する取引書類に該当する。よって、本件商標権者は、要証期間内に、請求に係る指定商品及び役務の範ちゅうの使用商品に関する取引書類を内容とする情報に使用商標を付して電磁的方法により提供する行為を行ったものであり、この行為は、商標法第2条第3項第8号の使用行為に該当する。 イ 本件価格表は、使用商品及び使用役務の対価を含むライセンス料を示すものであって、使用商品及び使用役務に関する価格表に該当する。よって、本件商標権者は、要証期間内に、請求に係る指定商品及び役務の範ちゅうの使用商品及び使用役務に関する価格表を内容とする情報に使用商標を付して電磁的方法により提供する行為を行ったものであり、この行為は、商標法第2条第3項第8号の使用行為に該当する。 3 以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において商標権者が請求に係る指定商品及び役務について本件商標を使用していたことを証明したということができる。 したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により取り消すことはできない。 よって、結論のとおり審決する。

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