商標拒絶査定不服審判
2022-021413
ツクルミライノコスミライ、ツクルミライ、ノコスミライ、クリエートザフユーチャープリザーブザフユーチャー、クリエートザヒューチャープリザーブザヒューチャー、クリエートザフユーチャー、クリエートザヒューチャー、プリザーブザフユーチャー、プリザーブザヒューチャー
- 審判番号
- 2022-021413
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-132468
- 請求日
- 2022年12月20日
- 審決日
- 2024年09月10日
- 公報発行日
- 2024年11月29日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社キッツ
- 【請求人代理人】小林 哲男
- 審判長/審判官
- 審判長 山田 啓之
- 審判官 鈴木 雅也
- 審判官 青野 紀子
- 分類
- T18 .16 -Z (W060711172035374142)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項6号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第6号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021-132468拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第6類、第7類、第11類、第17類、第20類、第35類、第37類、第41類及び第42類に属する願書に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、令和3年10月25日に登録出願されたものである。
本願は、令和4年4月22日付けで拒絶理由の通知がされ、同年6月6日に手続補正書及び意見書が提出されたが、同年9月13日付けで拒絶査定がされたものである。
これに対して、令和4年12月20日に拒絶査定不服審判の請求がされたものである。
そして、本願の指定商品及び指定役務については、原審における上記手続補正書において、別掲2のとおりに補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、「本願商標は、別掲1のとおりの構成からなるが、その構成中、「Create the Future」の文字部分は、「未来を作る(創造する)」ほどの意味を表す語であって、同構成中の「つくる未来」を英語で表したものと認められ、「Preserve the Future」の文字部分は、「未来を保つ(失わないようにする)」ほどの意味を表す語であって、同構成中の「のこす未来」を英語で表したものと認められるから、本願商標全体として、「つくる未来、のこす未来」ほどの意味合いが認識される。ところで、企業においては、企業経営における価値観、精神、信念あるいは社会的使命を表明して社会から共感や信頼感を得、顧客の獲得につなげるべく、企業理念や経営方針を打ち出し、これらを通じて、企業及びその取扱いに係る商品や役務のイメージの向上に努めている実情があり、本願商標を構成する語句又はそれに通じる語句が、様々な業界において、企業理念や経営方針として一般的に使用されていることからすれば、本願商標をその指定商品及び指定役務に使用しても、これに接する需要者は、自他商品及び自他役務の識別標識ではなく、企業理念や経営方針の一種として認識するにとどまるから、本願商標は、需要者が何人かの業務係る商品又は役務であることを認識することができない商標と判断するのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審における審尋
当審において、令和6年3月14日付け審尋により、請求人に対し、別掲3のとおりの事実を提示した上で、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当する旨の暫定的見解を示し、相当の期間を指定して、これに対する回答を求めた。
4 審尋に対する請求人の回答(要旨)
請求人は、上記3の審尋に対し、令和6年4月30日付けの回答書を提出し、要旨、以下(1)及び(2)のとおりの意見を述べた。
(1)本願商標は、同色・同書・同大の文字及び記号を上下三段に横書きした結合商標であるため、(a)商標の構成部分の一部が取引者、需要者に対して商品又は役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えることがなく、(b)商標の構成部分の全てから出所識別標識としての称呼、観念が生じ、(c)商標の外観に照らし、商標全体としての構成上の一体性を備えているので、特定の構成部分が目立つことなく一体的に看取することができることから、本願商標が登録要件を満たすか否かを判断するに当たっては、商標の構成部分の一部を抽出し、この部分を登録要件と比較するのではなく、商標全体について登録要件と比較すべきものである。
(2)本願商標を構成する文字のうち、企業理念や経営方針として広く使用されているのは「Create the Future」の文字のみであり、「つくる未来」、「のこす未来」及び「Preserve the Future」の文字については、様々な業界において企業理念や経営方針等として使用されていることを確認することはできない。
5 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第6号の該当性について
本願商標は、別掲1のとおり、「つくる未来 のこす未来」、「Create the Future/」及び「Preserve the Future」の緑色の文字及び記号を、普通に用いられる書体により上下3段に横書きしてなるものである。
そして、本願商標の構成中、「Create the Future」の文字は、「未来を作る(創造する)」ほどの意味を、また、「Preserve the Future」の文字は、「未来を保つ(失わないようにする)」ほどの意味を認識させるものであり、本願商標全体としては、1段目に表された「つくる未来 のこす未来」について、その英語表記を2段目及び3段目に「Create the Future/」及び「Preserve the Future」として表されたものとして認識されるといえる。
ところで、原審説示のとおり、企業においては、企業経営における価値観、精神、信念あるいは社会的使命を表明して社会から共感や信頼感を得、顧客の獲得につなげるべく、企業理念や経営方針を打ち出し、これらを通じて、企業及びその取扱いに係る商品や役務のイメージの向上に努めている実情がある。
そして、別掲3のとおり、「つくる未来」、「Create the Future」及び「Preserve the Future」の文字が、様々な業界において、企業理念や経営方針として広く使用されている実情が認められ、また、「~ 未来」及び「~ the future」の文字についても同様に広く使用されていることが認められる。
そうすると、「つくる未来 のこす未来」、「Create the Future/」及び「Preserve the Future」の文字からなる本願商標は、これをその指定商品及び指定役務に使用しても、これに接する需要者は、企業理念や経営方針の一種を表したものとして認識するにとどまるものというのが相当であり、需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができない商標というべきである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。
(2)請求人の主張
ア 請求人は、上記4(1)のとおり、本願商標の構成上の一体性について主張する。
しかしながら、たとえ、本願商標の構成が外観上一体性を備えているとしても、本願商標の商標法第3条第1項第6号該当性を判断する上で、個々の構成部分の意味及び取引の実情を検討するプロセスが否定されるものではない。
そして、本願商標は、たとえ、同色・同書・同大の文字及び記号で表されているとしても、その構成文字及び意味合いからすれば、「つくる未来」、「のこす未来」、「Create the Future/」及び「Preserve the Future」の文字及び記号からなるものと容易に認識されるものである。
そうすると、当該構成及びその意味合い並びに別掲3の取引の実情からすれば、本願商標は、上記(1)のとおり判断するのが相当である。
イ 請求人は、上記4(2)のとおり、企業理念や経営方針として広く使用されているのは「Create the Future」の文字のみであり、「つくる未来」、「のこす未来」及び「Preserve the Future」の文字については、使用されていないと主張する。
しかしながら、たとえ、別掲3の使用例が、単独での使用でなかったり、過去の使用例であったり、「のこす未来」の文字の使用例がなかったりするとしても、本願商標の構成及びその意味合い並びに別掲3の取引の実情を踏まえれば、本願商標に接する需要者は、企業理念や経営方針の一種を表したものとして認識するとみるのが相当である。
ウ したがって、請求人の主張は、いずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するものであるから、これを登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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