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商標拒絶査定不服審判

2022-021146

ベイパーリカバリーホース、ベーパーリカバリーホース、ベーパーリカバリー

審判番号
2022-021146
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
商願2021-150713
請求日
2022年12月27日
審決日
2024年03月26日
公報発行日
2024年09月27日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】ダンテック リミテッド
  • 【請求人代理人】石井 豪
審判長/審判官
  • 審判長 冨澤 武志
  • 審判官 小田 昌子
  • 審判官 中島 光
分類
T18 .13 -Z (W17)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法3条1項3号
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項第3号、特許法第150条第5項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

商願2021-150713拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 1 手続の経緯 本願は、令和3年12月3日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和4年6月13日付け:拒絶理由通知書 令和4年8月19日:意見書の提出 令和4年9月20日付け:拒絶査定 令和4年12月27日:審判請求書の提出 令和5年10月31日付け:証拠調べ通知書 2 本願商標 本願商標は、「VAPOR RECOVERY HOSE」の欧文字を標準文字で表してなり、第17類「プラスチック製ホース,ホース継ぎ手付きホース,ガスケット,管継ぎ手(金属製のものを除く。)」を指定商品として登録出願されたものである。 3 原査定の拒絶の理由の要点 本願商標は、「VAPOR RECOVERY HOSE」の文字を標準文字で表してなるところ、「VAPOR」の文字は、「蒸気」や「気化物質」の意味を有する語であり、本願商標全体からは、「気化物質(蒸気)回収ホース」ほどの意味合いを認識させる。さらに、気化したガソリンを回収するホースが使用・販売されている実情を考慮すると、本願商標に接する需要者は、「気化したガソリンを回収するホース」であると容易に認識できるというのが相当である。そうすると、本願商標を指定商品中、「気化したガソリンを回収するホース」に使用した場合、これに接する需要者は、その商品の品質を普通に用いられる方法で表示したものとして認識するにとどまり、「気化したガソリンを回収するホース」以外の商品に使用した場合は品質の誤認を生ずる恐れがあるというべきであるから、本願商標は商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。 4 当審における証拠調べ通知及びそれに対する請求人の回答 当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べをした結果、別掲1ないし別掲4に示すとおりの事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、その結果を請求人に対し、前記1の証拠調べ通知書をもって通知し、期間を指定してこれに対する意見を求めた。 請求人は、当該証拠調べ通知に対し、指定した期間を経過するも、何ら意見を述べていない。 5 当審の判断 (1)商標法第3条第1項第3号該当性について ア 商標法第3条第1項第3号に掲げる商標が商標登録の要件を欠くとされているのは、このような商標は、商品の産地、販売地その他の特性を表示記述する標章であって、取引に際し必要適切な表示としてなんぴともその使用を欲するものであるから、特定人によるその独占的使用を認めるのを公益上適当としないものであるとともに、一般的に使用される標章であって、多くの場合自他商品識別力を欠き、商標としての機能を果たし得ないものであることによるものと解される(昭和53年(行ツ)第129号、最高裁昭和54年4月10日第三小法廷判決・裁判集民事126号507頁)。 また、この趣旨に照らせば、当該商標が指定商品の品質等を表すものとして、審決時に需要者に広く認識されている場合はもとより、将来を含め、需要者にその商品の品質等を表すものと認識される可能性があって、これを特定人に独占使用させることが公益上適当でないと判断されるときは、その商標は、同号に該当すると解するのが相当である。 イ 本願商標は、「VAPOR RECOVERY HOSE」の欧文字を標準文字で表してなるところ、「VAPOR」の欧文字と、「RECOVERY」の欧文字と、「HOSE」の欧文字の間に、それぞれ1文字分程度のスペースがあることから、本願商標は、前記の各語を結合してなるものと容易に認識されるものである。 そして、別掲1によれば、本願商標の構成中、「VAPOR」の欧文字、「RECOVERY」の欧文字及び「HOSE」の欧文字は、それぞれ、「蒸気(液体・固体が気化してできた気体)」、「(失った(盗まれた)ものを)取り戻すこと」及び「ホース」の意味を有する語である。なお、原査定が、「RECOVERY」の欧文字の意味として示した、「回収」の語は、「とりもどすこと」(「広辞苑 第七版」株式会社岩波書店)の意味を有するものであるから、「(失った(盗まれた)ものを)取り戻すこと」及び「回収」の両語は、互いに同じ意味を有する語であるといえる。 また、別掲2によれば、主にガソリンを取り扱う施設において、気化した物質(蒸気)の回収が行われている事実、及び、気化した物質(蒸気)の回収を目的とした、ホースを含む機器が使用されている事実がある。 さらに、別掲3によれば、本願商標の構成中、「VAPOR RECOVERY」の欧文字の片仮名表記である、「ベーパーリカバリー」の文字が、「気化した物質(蒸気)の回収」ほどの意味合いで使用されている事実があり、加えて、別掲4によれば、本願商標の片仮名表記である、「ベーパーリカバリーホース」の文字が、「気化した物質(蒸気)を回収するためのホース」を表す語として使用されている事実もある。 そうすると、本願商標の各構成文字の意味と、上記の実情に照らせば、本願商標は、全体として「気化した物質(蒸気)を回収するためのホース」ほどの意味合いを容易に認識させるものであるから、本願商標を、その指定商品に使用しても、これに接する需要者は、気化した物質(蒸気)を回収するためのホース及びその部品・付属品であることを認識するにすぎないものである。 加えて、前記のとおり、本願商標は、標準文字で表してなるものであるから、その態様上顕著な特徴は認められない。 したがって、本願商標は、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。 (2)請求人の主張について 請求人は、本願商標の構成中、「VAPOR」の欧文字は、「気化物質」の意味のほかに、「蒸気」の意味も有しており、「気化物質」と「蒸気」は、たとえ同様の意味を有する語であったとしても、需要者の認識が異なるものであって、「VAPOR」の欧文字は、一般に「蒸気」と認識するものである旨、及び、構成中、「RECOVERY」の欧文字は、「回収」の意味のほかに、「取り戻すこと」等の意味も有している旨を述べ、本願商標からは、直ちに、原査定に記載された、「気化物質(蒸気)回収ホース」ほどの意味合いを認識するとはいえない旨主張している。 また、請求人は、「VAPOR RECOVERY HOSE」及び「ベーパーリカバリーホース」の文字が、一般に使用されている実情は認められず、むしろ、「気化したガソリンを回収するホース」は、「ベーパーリターンホース」と称されている旨を述べ、その証拠として複数の自治体及び企業のウェブサイトの写し(第1号証ないし第4号証)を提出し、本願商標からは、直ちに、原査定に記載された、「気化物質(蒸気)回収ホース」ほどの意味合いを認識するとはいえない旨主張している。 しかしながら、上記(1)イのとおり、本願商標の各構成文字の意味と、「VAPOR RECOVERY」の欧文字の片仮名表記である、「ベーパーリカバリー」の文字が、「気化した物質(蒸気)の回収」ほどの意味合いで使用されている事実があり、加えて、本願商標の片仮名表記である、「ベーパーリカバリーホース」の文字が、「気化した物質(蒸気)を回収するためのホース」を表す語として使用されている事実があることに照らせば、本願商標は、全体として「気化した物質を回収するためのホース」ほどの意味合いを容易に認識させるものであるというのが相当である。 したがって、請求人の前記主張は、いずれも採用することができない。 6 まとめ 以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、登録することができない。 よって、結論のとおり審決する。

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