商標拒絶査定不服審判
2022-021039
シトラスサボン
- 審判番号
- 2022-021039
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2022-010994
- 請求日
- 2022年12月26日
- 審決日
- 2024年04月04日
- 公報発行日
- 2024年06月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】小林製薬株式会社
- 【請求人代理人】山田 威一郎
- 審判長/審判官
- 審判長 大橋 良成
- 審判官 阿曾 裕樹
- 審判官 吉沢 恵美子
- 分類
- T18 .13 -Z (W0305)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、特許法第150条
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2022-10994拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和4年2月1日に登録出願されたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和4年 5月26日付け:拒絶理由通知書
令和4年 7月11日付け:意見書、手続補正書
令和4年 9月26日付け:拒絶査定
令和4年12月26日付け:審判請求書
令和6年 2月15日付け:証拠調べ通知書
令和6年 2月21日付け:意見書、手続補正書
2 本願商標
本願商標は、「シトラスサボン」の文字を標準文字で表してなり、第3類及び第5類の願書記載のとおりの商品を指定商品として登録出願されたものであり、その後、上記1の原審及び当審における手続補正書により、第3類「家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,かつら装着用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,つけまつ毛用接着剤,口臭用消臭剤,動物用防臭剤,塗料用剥離剤,靴クリーム,靴墨,つや出し剤,歯磨き,香料,芳香剤(身体用のものを除く。),消臭芳香剤(身体用のものを除く。),その他の薫料,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つけづめ,つけまつ毛」及び第5類「芳香消臭剤(身体用・動物用及び工業用の芳香消臭剤並びに口臭用消臭剤を除く。),その他の消臭剤(身体用・動物用及び工業用の消臭剤並びに口臭用消臭剤を除く。),防臭剤(身体用・動物用及び工業用のものを除く。),脱臭剤(工業用のものを除く。),その他の薬剤,医療用試験紙,医療用油紙,医療用接着テープ,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,おりものシート,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,綿棒,歯科用材料,おむつ,おむつカバー,はえ取り紙,乳幼児用粉乳,サプリメント,食餌療法用飲料,食餌療法用食品,乳幼児用飲料,乳幼児用食品,栄養補助用飼料添加物(薬剤に属するものを除く。),人工受精用精液」に補正されたものである。
3 原査定の拒絶の理由の要旨
本願商標は、「シトラスサボン」の文字を標準文字で表してなるところ、「シトラス」の文字は、「柑橘類」の意味を有する語であり、「サボン」の文字は、「石けん」の意味を有する語であるから、本願商標全体として、「柑橘類の石けん」ほどの意味を容易に想起できる。また、「シトラスサボン」の語が香りを表す語として使用されている。
そうすると、本願商標をその指定商品中、シトラスサボンの香りの商品に使用したときは、これに接する取引者・需要者は、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示したものとして認識する。
したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
4 当審による証拠調べ通知
当審において、本願商標が、その指定商品との関係において、商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べを実施した結果、別掲のとおりの事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条の規定に基づき通知し、請求人の意見を求めた。
5 上記通知に対する請求人の意見
(1)本願商標の指定商品から「せっけん類」「身体用消臭剤,身体用防臭剤,その他の化粧品」を削除する補正をしたため、本願商標の指定商品に関し、「シトラスサボン」や「シトラスシャボン」との語が使用されている例は存在せず、本願商標を商標登録することで、第三者に不利益が生じるおそれはなく、本願商標は十分に独占適応性のある商標である。
(2)本願商標は、英単語とフランス語を組み合わせた「citrus savon」という特殊な表現の発音の片仮名表記をあえて商標として採択した点に独自性がある商標であり、かつ、その指定商品の品質表示として、一般的に使用されていない語からなるものであるから、商標法第3条第1項第3号に該当しない。
6 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号該当性について
ア 本願商標は、「シトラスサボン」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中「シトラス」の文字部分は「柑橘類」の意味を有する語であり、「サボン」の文字部分は「石鹸」の意味を有する外来語(いずれも「コンサイスカタカナ語辞典第4版」三省堂)である。
イ また、香りを表現する際は、複数の芳香成分を結合して表現することが一般的に行われているところ、「シトラスサボン」の語も、別掲のとおり、芳香成分を有する商品と関連して、主に柑橘系(シトラス)と石鹸(サボン)の特徴を兼ね備えた香りを指称するものとして、取引上普通に使用されている実情がある。
ウ そうすると、本願商標は、その指定商品中、例えば、第3類「香料,芳香剤(身体用のものを除く。),消臭芳香剤(身体用のものを除く。),その他の薫料」、第5類「芳香消臭剤(身体用・動物用及び工業用の芳香消臭剤並びに口臭用消臭剤を除く。)」などの芳香成分を有する商品に使用するときは、その需要者及び取引者をして、柑橘系(シトラス)と石鹸(サボン)の特徴を兼ね備えた香りの商品であることを認識、理解させるもので、単に商品の品質(香り)を普通に用いられる方法で表示するにすぎない。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、本願商標の指定商品の一部を削除する補正をしたため、その指定商品に関し、「シトラスサボン」や「シトラスシャボン」との語が使用されている例は存在せず、本願商標を商標登録することで、第三者に不利益が生じるおそれはなく、本願商標は十分に独占適応性のある商標である旨主張する。
しかしながら、「シトラスサボン」の語は、上記(1)イのとおり、芳香成分を有する商品と関連して、主に柑橘系(シトラス)と石鹸(サボン)の特徴を兼ね備えた香りを指称するものとして、取引上普通に使用されている実情があるから、その指定商品中、特に芳香成分を有する商品との関係においては、商品の品質(香り)を表したものと一般に認識されるというべきであるから、取引上何人もその使用を欲し、独占適応性を欠くものである。
イ 請求人は、本願商標は、英単語とフランス語を組み合わせた「citrus savon」という特殊な表現の発音の片仮名表記をあえて商標として採択した点に独自性がある商標であり、かつ、その指定商品の品質表示として、一般的に使用されていない語からなるものであるから、商標法第3条第1項第3号に該当しない旨主張する。
しかしながら、上記(1)イのとおり、「シトラスサボン」の語は、柑橘系(シトラス)と石鹸(サボン)の特徴を兼ね備えた香りを指称するものとして、取引上普通に使用されているから、これらの実情を総合すれば、本願商標は、一定の特徴を兼ね備えた香りを指称する語として認識、理解されるというべきである。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するから、登録することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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