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商標拒絶査定不服審判

2022-020863

ブイカットアングル、カットアングル

審判番号
2022-020863
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
商願2021-127258
請求日
2022年12月22日
審決日
2023年09月25日
公報発行日
2023年12月28日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】王子ホールディングス株式会社
審判長/審判官
  • 審判長 矢澤 一幸
  • 審判官 小田 昌子
  • 審判官 阿曾 裕樹
分類
T18 .13 -Z (W16) / T18 .272-Z (W16)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法3条1項3号商標法4条1項16号
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項第3号、商標法第4条第1項第16号、特許法第150条
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

商願2021-127258拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 1 本願商標及び手続の経緯 本願商標は、「Vカットアングル」の文字を標準文字で表してなり、第16類「紙類,厚紙,紙製緩衝材,紙管,アルバム用紙製芯材,かばん用紙製芯材,自動車内装用紙製芯材,紙製包装用容器,プラスチック製包装用シート,紙製掲示板,粘着紙,粘着材付きの厚紙,厚紙製筒」を指定商品として、令和3年10月13日に登録出願されたものである。 原審では、令和4年6月15日付けで拒絶理由の通知、同年7月26日受付で意見書の提出、同年9月27日付けで拒絶査定されたもので、これに対して同年12月22日に本件拒絶査定不服審判が請求されている。 2 原査定の拒絶の理由(要旨) 本願商標は、「Vカットアングル」の文字を標準文字で表してなる。 ところで、本願商標の指定商品の分野では、「V字型にカットした紙製の角当て(アングル材)」が「Vカットアングル」の名称で販売されている実情がある。 そうすると、本願商標は、その指定商品中、例えば「V字にカットされた角当てに使用される紙類,V字にカットされた角当てに使用される厚紙,V字にカットされた角当てに使用される紙製緩衝材」などの角当てに使用される商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示したものとして認識する。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。 3 当審による証拠調べ通知(令和5年7月4日付け証拠調べ通知書) 当審において、本願商標が、その指定商品との関係において、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べを実施した結果、別掲1及び別掲2のとおりの事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条の規定に基づき通知し、請求人の意見を求めた。 4 上記通知に対する請求人の意見(令和5年8月10日付け意見書) (1)別掲1の事例は、文脈において紙製であることを強調して「アングル」の文字を使用しているもので、部品を示す言葉として「アングル」の文字に接した取引者、需要者は、その材質を直感的には金属製のものであると理解するのが一般的であるから、「アングル」の文字がそれ単体で「紙製の角当て」という特定の意味合いは直ちに想起されづらい。 (2)別掲2の事例によっても、「紙製の角当て」の分野において「Vカット」の文字が「V字状のカット」を意味する語として用いられている使用例は、極めてわずかで限定的であることに変わりなく、一般に使用されている実情があるということは不合理である。 (3)「V」の文字は様々な意味合いを込めて使用されており、「Vカット」の文字から「V字状のカット」以外の意味合いが想起される場合も少なくなく、特定の意味合いが想起されない造語と理解されるというのが妥当であるから、商品の品質を直接的に表示するものではなく、商品の品質の誤認を生じるおそれもない。 5 当審の判断 (1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号について ア 本願商標は、「Vカットアングル」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字は、同じ大きさ及び書体で、字間なく、まとまりよく一連一体の語を表してなる。 イ そして、本願商標の指定商品に係る取引業界においては、別掲1のとおり、紙製包装材料の一種(紙製の角当て)である「アングル」には、丸い物品の角を保護するために使用するV字の切り込みやVカットなどの加工をしたタイプのものがあり、別掲2のとおり、同タイプの商品を「Vカットアングル」と称している取引の実情がある。 ウ そうすると、本願商標は、その指定商品中、例えば「紙製緩衝材,紙管,紙製包装用容器,厚紙製筒」などに使用するときは、その需要者及び取引者をして、「Vカット(V字の切り込み)加工したアングル(紙製の角当て)」であることを認識、理解させるものであり、単に商品の品質(種別)及び形状を普通に用いられる方法で表示するにすぎず、また、同タイプの商品以外の商品に使用するときは、商品の品質(内容)について誤認を生じさせるおそれがある。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。 (2)請求人の主張について ア 請求人は、「紙製の角当て」を指し示す言葉として「アングル」の文字が使用される場合、「紙製」、「ペーパー」等の文字とともに使用されるか、文脈において紙製であることを強調して使用されることが多く、部品を指し示す言葉として「アングル」の文字に接した取引者、需要者は、その材質を直感的には金属製のものであると理解するのが一般的であること、また、「アングル」は「角。角度。物を見る観点。視点。」の意味も有する多義語であるから、当該文字を本願商標の指定商品に使用しても、「紙製の角当て」という特定の意味合いは直ちに想起されづらい旨を主張する。 しかしながら、本願商標の指定商品中、例えば「紙製緩衝材,紙管,紙製包装用容器,厚紙製筒」などは紙製の商品であること、上記(1)イのとおり、紙製包装材料の一種(紙製の角当て)を「アングル」と称して取引している実情があることを踏まえると、その指定商品との関係において、本願商標の構成中「アングル」の文字部分は、その他の語義の存在にかかわらず、紙製包装材料の一種である「アングル(紙製の角当て)」を指称する語として用いられていると理解するのが自然である。 イ 請求人は、欧文字「V」によって商品の形状(加工方法)が一義的に決まるものではなく、「Vカット」の文字に接する需要者、取引者をして、「V字状のカット」といった漠然とした意味合いを想起させる場合があるとしても、具体的なカット形状を特定、把握できず、暗示させるにとどまること、また、「紙製の角当て」の分野において「Vカット」の文字が「V字状のカット」を意味する語として用いられている使用例は、極めてわずかであり、一般に使用されている実情があるとはいえないこと、さらに、「V」の文字は様々な意味合いを込めて使用されており、「Vカット」の文字から「V字状のカット」以外の意味合いが想起される場合も少なくなく、特定の意味合いが想起されない造語と理解されるというのが妥当である旨を主張する。 しかしながら、上記(1)イのとおり、紙製包装材料の一種である「アングル」には、丸い物品の角を保護するために使用するV字の切り込みやVカットなどの加工をしたタイプのものがあり、同タイプの商品を「Vカットアングル」と称している取引の実情があることを踏まえると、本願商標の構成中「Vカット」の文字部分は、包装材料の加工方法の種別を表示するものと容易に理解できる。 (3)まとめ 以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するから、登録することはできない。 よって、結論のとおり審決する。

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