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商標拒絶査定不服審判

2022-019194

ウルトラナノバブル、ナノバブル

審判番号
2022-019194
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
商願2021-142592
請求日
2022年11月29日
審決日
2024年08月20日
公報発行日
2024年11月29日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】株式会社タケシタ
  • 【請求人代理人】佐藤 富徳
審判長/審判官
  • 審判長 山田 啓之
  • 審判官 杉本 克治
  • 審判官 青野 紀子
分類
T18 .13 -Z (W11)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法3条1項3号商標法4条1項16号
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項第3号、商標法第4条第1項第16号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

商願2021-142592拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 1 本願商標及び手続の経緯 本願商標は、「ウルトラナノバブル」の文字を標準文字にて表してなり、第7類、第10類及び第11類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、令和3年11月16日に登録出願されたものである。 本願は、令和4年5月30日付けで拒絶理由の通知がされ、同年6月10日に意見書が提出されたが、同年8月25日付けで拒絶査定がされたもので、これに対して、同年11月29日に拒絶査定不服審判の請求がされ、同日及び同6年4月25日に手続補正書が提出されたものである。 そして、本願の指定商品については、当審における上記手続補正書により、最終的に、第11類「炭酸ガスを混合する温浴水の生成装置付き浴槽,炭酸ガスを混合する温浴水の生成装置付きシャワー装置」に補正されたものである。 2 原査定の拒絶の理由の要旨 原査定は、「本願商標は、「ウルトラナノバブル」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「ウルトラ」の文字は「「超」「過度」「極端」などの意。」等の意味を表し、「ナノ」の文字は「10億分の1を表す単位の接頭辞。」の意味を表し、「バブル」の文字は「泡。気泡。泡沫。」等の意味を表しており、「ナノ」と「バブル」を結合させた「ナノバブル」の文字は「直径が100分の1から1万分の1ミリメートルの超微細な気泡。」を意味する語であるから、本願商標全体としては、「極めて超微細な気泡」ほどの意味合いを容易に認識させる。そして、本願に係る指定商品に関連する分野において、「ナノバブル」の文字が、「大きさ直径1μm未満の気泡」の意味で一般的に使用されており、また、「ウルトラ」の文字が「ファインバブル(直径100μm未満の気泡)」の文字に付され、より細かい気泡が「ウルトラファインバブル(直径1μm(0.001mm)未満)」と称されている実情も見受けられる。そうとすれば、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、「極めて超微細な気泡を発生する商品,極めて超微細な気泡に関する商品」であることを認識するにとどまるから、本願商標は、単に商品の品質等を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 3 当審における審尋 当審において、令和6年3月15日付け審尋(以下「審尋」という。)により、請求人に対し、別掲1及び別掲2のとおりの事実を提示した上で、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する旨の暫定的見解を示し、相当の期間を指定して、これに対する意見を求めた。 4 審尋に対する請求人の意見書(要旨) 請求人は、上記3の審尋に対し、令和6年4月25日に意見書を提出し、要旨、以下(1)及び(2)のとおりの意見を述べた。 (1)別掲1及び別掲2には、「ウルトラナノバブル」の語の意味合いが「超微細な気泡」である旨の記載はなく、また、別掲2の(1)ないし(3)、(5)ないし(7)、(11)及び(12)には、「ナノバブル」が「直径1nm~1μmの泡」の記載はないから、当該情報は、審判官の説示内容を裏付ける証拠資料足り得ない。そして、本願商標の構成中、「ナノバブル」の文字が「直径が1nm以上1μm未満の気泡」という明確な定義があるにもかかわらず、曖昧な意味合いの「超微細な気泡」ほどの意味合いを容易に認識させるというのは、事実認定を誤ったものである。さらに、「ウルトラ」の意味合いは、「ウルトラ(超)」(形容詞句)の意味合いであり、「ナノバブル」より、さらに1段階小さい気泡は、本願の指定商品において実現可能(存在するか)かどうかも不確実であり、「ウルトラナノバブル」の意味合いは、いまだ漠然とした意味合いにとどまっており、本願の指定商品の品質を直接的かつ具体的に表示するものとして、一般に理解されるともいい難い。 (2)過去に、「ウルトラ」の文字を含む商標が商標法第3条第1項第3号に該当しないとして商標登録された審決例が多数あるから、本願商標もこれらの審決例と同様に、識別力を有するとするのが妥当である。 5 当審の判断 (1)商標法第4条第1項第16号該当性について 上記1のとおり、本願の指定商品は、当審における手続補正書によって補正されたため、本願商標は、その補正後の指定商品との関係において、商品の品質の誤認を生ずるおそれはなくなった。 したがって、本願商標が商標法第4条第1項第16号に該当するとの拒絶の理由は、解消した。 (2)商標法第3条第1項第3号該当性について ア 商標法第3条第1項第3号の趣旨 商標法第3条第1項第3号が、「その商品の産地、販売地、品質、原材料、効能、用途、形状(包装の形状を含む。)、生産若しくは使用の方法若しくは時期その他の特徴、数量若しくは価格」を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標について商標登録を受けることができない旨規定しているのは、このような商標は、指定商品との関係で、その商品の産地、販売地、品質、形状その他の特性を表示記述する標章であって、取引に際し必要適切な表示として何人もその使用を欲するものであるから、特定人によるその独占使用を認めるのは公益上適当でないとともに、一般的に使用される標章であって、多くの場合自他商品識別力を欠くものであることによるものと解される。そうすると、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するというためには、審決の時点において、本願商標が、その指定商品との関係で、その商品の産地、販売地、品質、形状その他の特性を表示記述するものとして取引に際し必要適切な表示であり、本願商標がその指定商品に使用された場合に、本願商標の指定商品の取引者及び需要者によって、将来を含め、商品の上記特性を表示したものと一般に認識されるものであれば足りると解される(知財高裁平成27年(行ケ)第10107号、同年10月21日判決参照)。 そして、本願商標がその指定商品に使用された場合に、本願商標の指定商品の取引者及び需要者によって、商品の品質を表示したものと一般に認識されるかどうかは、本願商標の構成やその指定商品に関する取引の実情を考慮して判断すべきである(知財高裁令和3年(行ケ)第10113号、同4年1月25日判決参照)。 イ 本願商標の商標法第3条第1項第3号該当性について 本願商標は、上記1のとおり、「ウルトラナノバブル」の文字を標準文字で表してなるところ、「ウルトラ」の文字(語)は「超・・・、並みはずれた、極端な」の意味を有し、「ナノ」の文字(語)は「「10億分の1」を意味する接頭語。」の意味を有し、「バブル」の文字(語)は「泡。気泡。」の意味(いずれも「コンサイスカタカナ語辞典第5版」株式会社三省堂)を有する語であって、各文字(語)はそれぞれ一般に知られている語であるから、本願商標は、これらの語を結合させたものと容易に認識されるものである。 ところで、別掲2のとおり、シャワーヘッドや浴槽等には、微細な気泡を発生させる機能を有する商品があり、「1nm(ナノメートル:1mmの100万分の1)~1μm(マイクロメートル:1mmの1000分の1)の超微細な泡」のことを「ナノバブル」と称している実情が認められる。 また、「ナノバブル」の語に、「超・・・、並みはずれた、極端な」の意味を有する「ウルトラ」の語を冠した「ウルトラナノバブル」の語が、別掲1のとおり、「シャワーヘッド」において、「超微細気泡」、「約0.001mm以下の」、「超微細な気泡」の記載とともに使用されている実情も認められる。 そして、本願の補正後の指定商品は、上記1のとおり、「炭酸ガスを混合する温浴水の生成装置付き浴槽,炭酸ガスを混合する温浴水の生成装置付きシャワー装置」であるところ、これらは、浴室や洗面所を構成する商品であって、いずれも微細な気泡を発生する機能を有する商品であるところ、別掲1及び別掲2(1)ないし(3)からすれば、微細な気泡を発生させる商品は、例えば、超微細な気泡を発生させ、その気泡が毛穴に入り込むことによって、皮膚(頭皮を含む。)の汚れを洗い流すという効果等が期待できることも認められる。 以上、本願商標の構成及びその意味並びに取引の実情からすると、「ウルトラナノバブル」の文字からなる本願商標は、これをその補正後の指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、「超微細な気泡」といった意味合いを認識し、「超微細な気泡を発生させる機能を有する商品」であること、すなわち、商品の品質を表したものとして一般に認識すると判断するのが相当である。 また、このように一般に認識され、かつ、別掲1のとおり、実際に使用されている本願商標は、補正後の指定商品との関係で、商品の品質を表示記述するものとして、取引に際し必要適切な表示であるといえる。 さらに、本願商標は、標準文字により表されているものであるから、普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標といえる。 したがって、本願商標は、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というべきであるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。 (3)請求人の主張について ア 請求人は、本願商標の商標法第3条第1項第3号該当性について、上記4(1)のとおり、るる主張する。 しかしながら、たとえ、別掲1及び別掲2に挙げた証拠のうちの一つのみを見れば、請求人の主張のとおりであるとしても、上記(2)アのとおり、本願商標がその指定商品に使用された場合に、本願商標の指定商品の取引者及び需要者によって、商品の品質を表示したものと一般に認識されるかどうかは、本願商標の構成やその指定商品に関する取引の実情を考慮して判断すべきである。 そして、本願商標の構成及びその意味、並びに別掲1及び別掲2に挙げた証拠を総合して認定できる取引の実情からすれば、本願商標は、上記(2)イのとおり判断するのが相当である。 したがって、請求人の主張は採用することができない。 イ 請求人は、上記4(2)のとおり、過去の審決例について主張する。 しかしながら、登録出願された商標が自他商品の識別機能を有するか否かは、当該登録出願の査定時又は審決時において、これに接する取引者、需要者の認識を基準として判断されるべきであり、当該商標の構成態様と指定商品との関係や商品の取引の実情をも踏まえて、個別具体的に判断されるものであって、請求人が示した審決例の存在によって、本願商標の商標法第3条第1項第3号該当性の判断が左右されるものではない。 ウ したがって、請求人の主張は、いずれも採用することはできない。 (4)まとめ 以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第16号に該当しないとしても、同法第3条第1項第3号に該当し、登録することができない。 よって、結論のとおり審決する。

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2022-019194

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