商標拒絶査定不服審判
2022-019059
タクハイロボ
- 審判番号
- 2022-019059
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-062356
- 請求日
- 2022年11月28日
- 審決日
- 2023年09月26日
- 公報発行日
- 2023年12月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】原 周平
- 【請求人代理人】橘 哲男
- 【請求人代理人】佐藤 大輔
- 審判長/審判官
- 審判長 矢澤 一幸
- 審判官 小田 昌子
- 審判官 阿曾 裕樹
- 分類
- T18 .13 -Z (W42)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、商標法第4条第1項第16号、特許法第150条
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021-62356拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、「宅配ロボ」の文字を横書きしてなり、第42類「コンピュータのハードウェア及びソフトウェアの設計及び開発,アプリケーションプログラムの設計・作成又は保守,ビッグデータの収集・解析・分析又は保存,インターネットサーバーの記憶領域の貸与,ウェブポータルサイトの設計,コンピューターネットワークの環境設定,コンピュータソフトウエアの環境設定・インストール・故障診断・修理・改良及び保守,遠隔操作によるデータのバックアップ,検索エンジンの提供,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,アプリケーションプログラムの提供,コンピュータソフトウェアプラットフォームの提供(PaaS),サーバーのホスティング,電子計算機の貸与,電子計算機用プログラムの提供,インターネットによる天気予報情報及び気象情報の提供,デザインの考案(広告に関するものを除く),電子計算機・自動車その他その用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明,クラウドコンピューティング」を指定役務として、令和3年5月21日に登録出願されたものである。
原審では、令和4年3月8日付けで拒絶理由の通知、同年4月20日付けで意見書の提出、同年8月18日付けで拒絶査定されたもので、これに対して同年11月28日に本件拒絶査定不服審判が請求されている。
2 原査定の拒絶の理由(要旨)
本願商標は、「宅配ロボ」の文字を書してなるところ、当該文字は「無人走行による無人配送が可能なロボット」程の意味合いで使用されている。
そうすると、これを本願商標の指定役務中、無人走行による無人配送が可能なロボット用の役務に使用しても、前記意味合いを認識させるにとどまり、単に役務の用途、質を表示するにすぎない。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記意味合いの役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。
3 当審による証拠調べ通知
当審において、本願商標が、その指定役務との関係において、商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べを実施した結果、別掲のとおりの事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条の規定に基づき通知し、請求人の意見を求めた。
4 上記通知に対する請求人の意見
別掲の使用例は、単なる文中での表記にすぎず、役務の内容を表示するものとして表記されているものではなく、また、インターネットといった情報収集手段を駆使してもたった10件のみしか見つけ出すことができないのだから、むしろ自他商品・役務識別力を積極的に肯定するための根拠となるもので、自他商品、役務識別力の存在を否定する根拠とするべきではない。
5 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号について
ア 本願商標は、「宅配ロボ」の文字を横書きしてなるところ、その構成中「宅配」の文字は「商品・荷物などを、注文先や依頼先まで配達すること。」の意味を、「ロボ」の文字は「ロボット」(電気・磁気を応用したり歯車とテコを関連作動させたりなどして、比較的単純な作業を繰り返し行なうことが出来る装置。)の略語であり(参照:「大きな活字の新明解国語辞典 第8版」三省堂)、いずれも我が国で親しまれた語であるから、構成文字全体として各語の語義を結合した「宅配用ロボット」程度の意味合いを容易に想起させる。
イ そして、別掲のとおり、近年、荷物を無人で配達するロボットが注目されており、「宅配ロボ」とも略称される、宅配用ロボットを導入、実用化するための研究開発や実証実験が広く行われている実情がある。
ウ そうすると、本願商標は、その指定役務に使用するときは、その需要者及び取引者をして、「宅配用ロボット」の開発や保守、管理などに関する役務であること、すなわち、単に役務の質(内容)又は用途を表示するものと認識、理解されるにすぎない。
したがって、本願商標は、その指定役務について、役務の質又は用途を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、別掲の使用例は、単なる文中での表記にすぎず、役務の内容を表示するものとして表記されているものではなく、また、インターネットといった情報収集手段を駆使してもたった10件のみしか見つけ出すことができないのだから、むしろ自他商品・役務識別力を積極的に肯定するための根拠となるもので、自他商品、役務識別力の存在を否定する根拠とするべきではないことを指摘し、本願商標は請求人の創出した造語である旨を主張する。
しかしながら、別掲の事例は、宅配用のロボットを導入、実用化するための研究開発や実証実験が広く行われていることに加えて、当該ロボットが「宅配ロボ」とも略称されている実情を示しており、本願商標の構成文字である「宅配」及び「ロボ」の文字はいずれも我が国で親しまれた語であることを踏まえれば、本願商標は構成文字全体として「宅配用ロボット」程度の意味合いを容易に想起させるものである。
また、別掲の事例は、取引全般における使用例の全てを提示しているものではなく、そのうちの一部を職権調査の結果として通知しているにすぎない。
したがって、請求人の主張は採択できない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するから、登録することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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