商標拒絶査定不服審判
2022-018565
コーハクキッコーモチ、コーハクキッコー
- 審判番号
- 2022-018565
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-154573
- 請求日
- 2022年11月18日
- 審決日
- 2024年07月09日
- 公報発行日
- 2024年09月27日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】山本 佳明
- 【請求人代理人】弁理士法人IPRコンサルタント
- 審判長/審判官
- 審判長 高野 和行
- 審判官 清川 恵子
- 審判官 白鳥 幹周
- 分類
- T18 .13 -Z (W30)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、商標法第4条第1項第16号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021-154573拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和3年12月10日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和4年 5月19日付け:拒絶理由通知書
令和4年 7月 1日 :意見書の提出
令和4年 8月16日付け:拒絶査定
令和4年11月18日 :審判請求書、手続補正書の提出
2 本願商標
本願商標は、「紅白亀甲餅」の文字を標準文字で表してなるものであり、第30類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として登録出願されたものである。そして、本願の指定商品は、当審における上記1の手続補正書により、第30類「餅」と補正されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
本願商標は、「紅白亀甲餅」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中、「紅白」の文字は、「紅色と白色。」の意味を、「亀甲」の文字は、「亀の甲。亀甲形の略。」の意味を、それぞれ有する語であるから、全体として、「紅白の亀甲形をした餅」ほどの意味合いを認識させるものである。
そして、本願の指定商品に係る業界において、「紅白」の文字が、赤色と白色の商品を組にしたものについて使用され、特に縁起物や祝事に用いる商品に用いられている実情や、「亀甲」の文字が、亀の甲を模した形状や模様を有する商品について使用されている実情があり、また、縁起物を表す言葉である「紅白」と「亀」とを組み合わせて表示している事例もある。
そうすると、本願商標をその指定商品について使用しても、これに接する取引者、需要者は、その商品が「赤色と白色の組になった亀甲の形状や模様をした餅」であること、すなわち、商品の品質、形状を表示したものと理解するにとどまるというのが相当である。
したがって、本願商標は、商品の品質等を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というべきであるから、商標法第3条第1項第3号に該当し、上記に照応する商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。
4 当審における審尋
当審において、令和6年4月22日付け審尋により、別掲に掲げる事実を提示した上で、本願商標が、その指定商品との関係において、商標法第3条第1項第3号に該当する旨の暫定的見解を示し、相当の期間を指定して、請求人に対し、意見を求めた。
5 審尋に対する請求人の意見(要旨)
請求人は、上記4の審尋に対し、令和6年5月28日に意見書を提出し、要旨以下(1)及び(2)のとおりの意見を述べた。
(1)亀甲と赤色・白色とはおよそ関連性に乏しいものであり、また、本願商標は、「紅白」及び「亀甲」という、縁起物を表す言葉を2つ組み合わせている点、及び、それらの言葉における「めでたい」の具体的な意味合いも異なる点に特徴がある。
(2)本願の指定商品を取り扱う分野において、「紅白」の文字及び「亀甲」の文字を組合せて使用する事例が皆無に等しいという事実は、これらの語が容易に結びつくものではないという需要者・取引者の一般的な認識の現れといえる。また、同分野における「亀甲」の文字の使用事例が示されていないことからすると、審尋の内容は、同分野の需要者・取引者の認識を適切に反映しているものとはいえない。
6 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号該当性について
本願商標は、「紅白亀甲餅」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中「紅白」の文字は、「紅色と白色。」を、「亀甲」の文字は「亀の甲。亀甲形の略。」を、それぞれ意味する語であり(出典:「広辞苑 第七版」株式会社岩波書店)、また、「餅」の文字は、本願の指定商品「餅」の普通名称を表したといえるものであって、これらはいずれも我が国において広く使用され、理解されているものであるから、本願商標は、「紅白」「亀甲」及び「餅」の語を結合したものと、容易に看取し得るものであって、全体として「紅色と白色の、亀甲形の餅」ほどの意味合いが理解、認識できるものである。
そして、原審提示の情報のほか、別掲1の情報にあるように、本願の指定商品を取り扱う分野においては、主に縁起物として、「紅色と白色の(セットの)商品」が広く一般的に製造、販売されており、その商品名や商品説明文において、「紅白」の文字が用いられている実情が認められる。
また、原審提示の情報のほか、別掲2の情報にあるように、本願の指定商品を含む、飲食料品を取り扱う分野においては、亀甲形の商品や亀甲模様の商品が広く一般的に製造、販売されており、その商品名や商品説明文において、「亀甲」の文字が用いられている実情が認められる。
そうすると、本願商標をその指定商品に使用しても、それに接する取引者、需要者において、その商品が「紅色と白色の(セットの)、亀甲形又は亀甲模様の餅」であるという、商品の品質を表示したものと理解されるにとどまるというのが相当であるから、本願商標は、その商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というべきである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、亀甲と赤色・白色とはおよそ関連性に乏しいものであり、また、本願商標は、「紅白」及び「亀甲」という、縁起物を表す言葉を2つ組み合わせている点、及び、それらの言葉における「めでたい」の具体的な意味合いも異なる点に特徴がある旨主張する。
しかしながら、原審提示の情報のほか、別掲の情報にあるように、「紅白」の文字は、「商品の色彩」を、「亀甲」の文字は「商品の形状又は模様」を、それぞれ表示するものとして使用されている実情があり、それらの内容が矛盾するとか、相いれないというものではない。
また、「紅白」及び「亀甲」の各文字の意味内容や、上述のごとき実情があることからすれば、縁起物を表す言葉が2つ組み合わされているとか、それらの縁起物としての具体的内容が異なるといった事実は、本願商標をその指定商品に使用したときに、これに接する取引者、需要者が、それより「紅色と白色の、亀甲形の餅」ほどの意味合いを認識し、その商品が「紅色と白色の(セットの)、亀甲形又は亀甲模様の餅」であるという、商品の品質を表示したものと理解することを妨げるものともいえない。
イ 請求人は、本願の指定商品を取り扱う分野において、「紅白」及び「亀甲」の文字を組合せて使用する事例は見当たらず、また、原審において提示された情報(特に、「亀甲」の文字の使用事例に係る情報)や別掲2の情報(以下、これらをまとめて「本件情報」という。)は、同分野とは異なる商品分野における文字の使用実情を示しているものであるから、本件情報を基に本願の指定商品の取引者、需要者の認識を推し量ることは適切とはいえない旨主張する。
しかしながら、本願の指定商品を取り扱う分野において、「紅白亀甲餅」の文字からなる表示や、「紅白」及び「亀甲」の文字を組合せた表示が、広く一般的に使用されていないとしても、上記(1)のとおり、各文字の意味内容に加え、本願の指定商品を含む、飲食料品を取り扱う分野における、「紅白」の文字及び「亀甲」の文字の使用実情を踏まえて考えれば、本願商標をその指定商品に使用しても、それに接する取引者、需要者において、その商品が「紅色と白色の(セットの)、亀甲形又は亀甲模様の餅」であるという、商品の品質を表示したものと理解されるにとどまり、自他商品の識別標識としては認識されないものというのが相当である。
また、本願の指定商品「餅」の需要者は、広く一般消費者を含むものであるところ、本件情報は、「菓子」や「かまぼこ」を取り扱う分野における実情を示すものであり、これらの商品の需要者もまた広く一般消費者を含むものであって、かつ、これらはいずれも一般的な飲食料品であることからすると、その需要者層は相当程度共通するといえるものであるから、本願商標が、その指定商品との関係で、自他商品の識別標識として機能するか否かを判断するに当たり、本件情報を参酌することは、妥当といえる。
ウ 以上のとおりであるから、請求人の上記ア及びイの主張は、いずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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