商標拒絶査定不服審判
2022-018422
ソイダイエットプロテイン、ソイダイエット、ダイエットプロテイン
- 審判番号
- 2022-018422
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2022-007275
- 請求日
- 2022年11月16日
- 審決日
- 2023年10月24日
- 公報発行日
- 2024年01月26日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社ULTORA
- 【請求人代理人】IPTech弁理士法人
- 審判長/審判官
- 審判長 大森 友子
- 審判官 小俣 克巳
- 審判官 飯田 亜紀
- 分類
- T18 .13 -Z (W05) / T18 .272-Z (W05)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法4条1項16号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、商標法第4条第1項第16号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2022- 7275拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和4年1月24日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和4年 5月19日付け:拒絶理由通知書
令和4年 6月23日 :意見書の提出
令和4年 8月17日付け:拒絶査定
令和4年11月16日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、「SOY DIET PROTEIN」の文字を標準文字で表してなり、第5類「プロテインサプリメント,サプリメント,プロテインを主原料とする栄養補助食品,栄養補助食品,食餌療法用飲料,食餌療法用食品,乳幼児用飲料,乳幼児用食品,薬剤,医療用試験紙」を指定商品として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由の要点
原審において、「本願商標は、「SOY DIET PROTEIN」の文字を標準文字で表してなるところ、構成中の「SOY」の文字は、「ダイズ(大豆)」の意味を有する「Soybeen」の略称を表す語である。また、「DIET PROTEIN」の文字を片仮名で表した「ダイエットプロテイン」の文字が、本願商標に係る指定商品(以下「本願商品」という。)を取り扱う業界において、ダイエットに効果的なプロテインを表す語として用られている実情がある。そして、大豆を原料とした植物性のプロテインを「ソイプロテイン」と称している実情があるから、本願商標は全体として、「大豆を原料とした、ダイエットに効果的なプロテイン」ほどの意味合いを認識させるものといえる。そうすると、本願商標を本願商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は「大豆を原料とした、ダイエットに効果的なプロテインを含有する商品」であること、すなわち、単に商品の品質、原材料を普通に用いられる方法で表示したものとして認識するというのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記意味合いに照応する商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、拒絶したものである。
4 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について
ア 商標法第3条第1項第3号に掲げる商標が商標登録の要件を欠くとされているのは、このような商標は、取引に際し必要適切な表示として何人もその使用を欲するものであるから、特定人によるその独占使用を認めるのは公益上適当でないとともに、一般的に使用される標章であって、多くの場合自他商品識別力を欠くものであることによるものと解される(最高裁昭和54年4月10日第三小法廷判決・裁判集民事126号507頁、判例時報927号233頁参照。)。
この趣旨に照らせば、本件審決時において、当該商標が指定商品の原材料又は品質を表すものと取引者、需要者に広く認識されている場合はもとより、将来を含め、取引者、需要者にその商品の原材料又は品質を表すものと認識される可能性があり、これを特定人に独占使用させることが公益上適当でないと判断されるときには、その商標は、同号に該当するものと解するのが相当である(平成17年(行ケ)第10342号、知的財産高等裁判所、同年6月9日判決言渡)。
そうすると、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するというためには、本件審決の時点において、本願商標が、その指定商品との関係で、その商品の産地、販売地、品質、形状その他の特性を表示記述するものとして取引に際し必要適切な表示であり、本願商標の指定商品の取引者、需要者によって本願商標がその指定商品に使用された場合に、将来を含め、商品の上記特性を表示したものと一般に認識されるものであれば足りると解される。
以上を前提に、本願商標と、その指定商品との関係における同号該当性について検討する。
イ 本願商標は、前記2のとおり、「SOY DIET PROTEIN」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中、「SOY」の文字は「大豆」の意味を、「DIET」の文字は「(治療・減量のための)規定食・ダイエット食」等の意味を、「PROTEIN」の文字は「タンパク質」の意味を有する語(いずれも「ジーニアス英和辞典第5版」株式会社大修館)として、それぞれ広く一般に親しまれているものである。
ウ 原審において示された事実(別掲1)及び職権による調査(別掲2)によれば、本願の指定商品中「プロテインサプリメント,サプリメント,プロテインを主原料とする栄養補助食品,栄養補助食品」を取り扱う業界において、大豆(SOY、ソイ)はプロテインの原材料として使用されており、大豆(SOY、ソイ)たんぱくを含有するプロテイン含有商品が「SOY PROTEIN」(ソイプロテイン)の名称で、ダイエット向けのプロテイン含有商品が「DIET PROTEIN」(ダイエットプロテイン)の名称で一般に製造、販売されているほか、ダイエットの際の栄養補給や置き換え食として摂取するダイエットプロテインとしては「SOY PROTEIN(ソイプロテイン)」が推奨されている実情が認められる。
エ 本願商標を構成する「SOY」、「DIET」及び「PROTEIN」の各語の意味(上記イ)に加え、本願の指定商品を取り扱う業界における各語の用例(上記ウ)に照らすと、「SOY DIET PROTEIN」の文字からなる本願商標を、その指定商品中、「プロテインサプリメント,サプリメント,プロテインを主原料とする栄養補助食品,栄養補助食品」に使用するときは、これに接する取引者、需要者は、その構成全体をもって「ソイ(大豆)を原材料とするダイエット向けのプロテイン含有商品」の意味合いを表したもの、すなわち、商品の品質を表示したものと認識するにとどまり、これを商品の出所を表示する標識又は自他商品の識別標識として認識することはないというべきである。
そして、本願商標は「SOY DIET PROTEIN」の文字を標準文字で表してなるから、普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものといえる。
してみれば、本願商標は、その商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であり、上記商品以外の指定商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるものというのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、「SOY DIET PROTEIN」の名称でインターネット検索を行ったところ、ヒットした24件のウェブページは、全て請求人の商品に係るページであったことから、「SOY DIET PROTEIN」は、一般的に使用されている名称ではなく、請求人の商品を表すブランドである旨、また、請求人以外の使用例が存在しない以上、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものと判断されるべきである旨主張する。
しかしながら、上記(1)アのとおり、商標法第3条第1項第3号は、取引者、需要者に指定商品の品質等を示すものとして認識され得る表示態様の商標につき、それゆえに登録を受けることができないとしたものであって、当該表示態様が、商品の品質等を表すものとして必ず使用されるものであるとか、現実に使用されている等の事実は、同号の適用において必ずしも要求されないものと解される。本願商標についても、たとえ「SOY DIET PROTEIN」の文字そのものが、本願の指定商品に使用されている事実がなかったとしても、そのことが本願商標に係る商標法第3条第1項第3号該当性の判断に影響を与えるものとはいえない。そして、「SOY」、「DIET」及び「PROTEIN」の各語が、本願の指定商品を取り扱う業界において、それぞれ一般に広く使用されている実情があることに加え、これら各語を単に結合させたにすぎない本願商標の言語構成をあわせて検討すれば、本願商標は、その指定商品中、「プロテインサプリメント,サプリメント,プロテインを主原料とする栄養補助食品,栄養補助食品」との関係において、これに接する取引者、需要者に「ソイ(大豆)を原材料とするダイエット向けのプロテイン含有商品」を意味するものとして容易に認識され得ると判断するのが相当である。
イ 請求人は、構成中に「PROTEIN」や「プロテイン」の文字を含む商標に係る過去の登録例及び審決例を挙げ、本願商標も登録されるべきである旨主張する。
しかしながら、登録出願に係る商標が、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるか否かの判断は、当該商標登録出願の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様と指定商品の取引の実情等に基づいて、個別具体的に判断されるべきものであるところ、本願については上記(1)のとおり判断するものであるから、請求人の挙げた登録例があることが、本願の判断を左右するものではない。
ウ したがって、請求人の上記主張は、いずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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