商標拒絶査定不服審判
2022-018217
パーソニー、ペルソニー
- 審判番号
- 2022-018217
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-143266
- 請求日
- 2022年11月12日
- 審決日
- 2023年09月11日
- 公報発行日
- 2023年11月24日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】久野 勇樹
- 【請求人代理人】木村 薫
- 審判長/審判官
- 審判長 大橋 良成
- 審判官 小林 裕子
- 審判官 浦崎 直之
- 分類
- T18 .271-Z (W41)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項15号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第15号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021-143266拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、令和3年11月16日の登録出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和4年 6月 1日付け:拒絶理由通知書
令和4年 8月20日付け:意見書、手続補正書
令和4年 8月26日付け:拒絶査定
令和4年11月12日付け:審判請求書、手続補正書
第2 本願商標
本願商標は、「PERSONY」の文字を標準文字で表してなり、第35類、第41類及び第45類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、登録出願されたものであり、その後、指定役務については、上記第1の手続補正により、第41類に属する別掲1に記載のとおりの指定役務に補正されたものである。
第3 原査定の拒絶の理由の要旨
本願商標は、「PERSONY」の文字を標準文字で表してなり、その構成中に「SONY」の文字を有してなるところ、これは、ソニー株式会社が「電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」等に長年使用し、本願商標の出願時には既に需要者に広く認識され、著名となっていたものであり、これが造語であることも相まって、この文字自体に顧客吸引力があるというのが相当である。
そうすると、本願商標をその指定役務に使用するときは、需要者が、その構成中の「SONY」の文字部分に注目し、あたかもその役務がソニー株式会社又は同社と経済的、組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る役務であるかのように、役務の出所について混同を生ずるおそれがある。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。
第4 当審の判断
1 商標法第4条第1項第15号の該当性について
(1)「SONY」の周知著名性及び独創性の程度について
原査定において引用された「SONY」の文字からなる商標(以下「引用商標」という。)は、東京都港区に本社をおく日本有数の企業である「ソニーグループ株式会社」(以下「ソニー社」という。)がその取扱いに係る商品「電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」等に使用して、本願商標の登録出願前から、我が国の需要者の間に広く知られているものと認められる。
また、「SONY」の文字は、上記の他に意味を有しないものであるから、独創性の程度は高いといえる。
(2)本願商標と引用商標の類似性の程度について
本願商標と引用商標は、それぞれ上記第2及び上記(1)のとおりの構成からなるところ、本願商標はその構成中、後半の「SONY」の文字が引用商標「SONY」とつづりを同じくするものであって、全体の7文字のうち4文字までを引用商標と共通にするものであるから、両商標はある程度の類似性を有するものといえる。
(3)企業における多角経営について
ソニー社及び同社の傘下の企業は、別掲2のとおり、引用商標や、引用商標を冠した商標を使用し、エレクトロニクス、ゲーム、映画、音楽、金融、教育等の各種商品、サービスを提供し、多角的に事業を展開していることは明らかである。
(4)本願商標の指定役務と引用商標の商品との関連性の程度並びに需要者の共通性について
本願商標の指定役務は、教育、娯楽に関するものであり、ソニー社の取扱いに係る商品「電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」等とは、直接的な関連性を有するものではない。
他方、本願商標の指定役務は、教育、娯楽に関するものであるから当該役務の需要者は、一般の消費者といえる。また、ソニー社の取扱いに係る商品「電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」等は、教育や、映画及び音楽等の娯楽に関連する用途でも使用され、広く一般の消費者が使用又は提供される商品であるから、引用商標の需要者も、一般の消費者といえ、両者の需要者は共通であるということができる。
(5)出所の混同のおそれについて
上記(1)のとおり、引用商標は、本願商標の登録出願前から、ソニー社の商標として我が国において広く知られ、相当程度の独創性も有すること、上記(2)のとおり、本願商標と引用商標とはある程度の類似性を有すること、上記(3)のとおり、ソニー社及び同社の傘下の企業は、エレクトロニクス、ゲーム、映画、音楽、金融、教育等の各種商品、サービスを提供し、多角的に事業を展開していること、上記(4)のとおり、本願商標と引用商標の需要者は、共に一般の消費者であり共通するものであることからすると、本願商標を請求人がその指定役務について使用するときは、これに接する取引者、需要者が、周知著名性を有する引用商標を想起、連想し、その役務が、あたかもソニー社又は同社と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る役務であるかのように、その役務の出所について混同を生ずるおそれがあるというべきである。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。
2 請求人の主張について
(1)請求人は、本願商標「PERSONY」の由来は、出願人が「個性が調和する社会を実現する」という理念のもと「Personal」と「Harmony」を繋げた造語であり、引用商標とは観念においても非類似であり、役務の出所について混同を生ずるおそれはない旨主張する。
しかしながら、請求人の商標の採択の意図に関わらず、本願商標の構成からすれば、上記1(5)のとおり、本願商標を請求人がその指定役務について使用するときは、これに接する取引者、需要者が、周知著名性を有する引用商標を想起、連想し、その役務が、あたかもソニー社又は同社と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る役務であるかのように、その役務の出所について混同を生ずるおそれがあるというべきである。
(2)請求人は、過去の登録例を挙げて、本願商標も同様に判断されるべきである旨主張する。
しかしながら、登録出願に係る商標が商標法第4条第1項第15号の規定に該当するか否かは、当該商標の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様や取引の実情を踏まえて、個別具体的に判断されるべきものであるところ、本願商標についての判断は、上記1のとおりであるから、請求人が挙げる登録例をもって本願商標の上記判断が左右されるものではない。
(3)したがって、請求人による上記主張は、いずれも採用することができない。
3 まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものであるから、これを登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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