商標拒絶査定不服審判
2022-017828
ゼンコクボーサイギョーセーアプリ、ボーサイギョーセーアプリ
- 審判番号
- 2022-017828
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-162910
- 請求日
- 2022年11月07日
- 審決日
- 2023年04月21日
- 公報発行日
- 2023年07月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社タイトロープ
- 【請求人代理人】五味 和泰
- 【請求人代理人】淡路 里美
- 【請求人代理人】浜崎 晃
- 【請求人代理人】松下 智子
- 【請求人代理人】本多 浩司
- 審判長/審判官
- 審判長 小松 里美
- 審判官 鈴木 雅也
- 審判官 藤村 浩二
- 分類
- T18 .13 -Z (W09) / T18 .272-Z (W09)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法4条1項16号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、特許法第150条第5項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021-162910拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和3年12月28日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和4年3月30日付け:拒絶理由通知書
令和4年5月13日 :意見書の提出
令和4年8月5日付け :拒絶査定
令和4年11月7日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、「全国防災行政アプリ」の文字を標準文字で表してなり、第9類「電子応用機械器具(「ガイガー計数器・高周波ミシン・サイクロトロン・産業用X線機械器具・産業用ベータートロン・磁気探鉱機・磁気探知機・地震探鉱機械器具・水中聴音機械器具・超音波応用測深器・超音波応用探傷器・超音波応用探知機・電子応用扉自動開閉装置・電子顕微鏡」を除く。),電子管,半導体素子,電子回路(「電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路」を除く。),電子計算機用プログラム」を指定商品として、登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、「本願商標は「全国防災行政アプリ」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中「全国」の文字は「国内全体。」、「防災」の文字は「災害を防止すること。」、「行政」の文字は「内閣以下の国の機関または公共団体が、法律・政令その他法規の範囲内で行う政務。」、「アプリ」の文字は「アプリケーションの略。特に、スマートフォンなどで用いるソフトウェア。」を表すものであるから、全体として「全国の防災及び行政に関するアプリケーション」程の意味合いを想起させる。そして、本願に係る指定商品に関連する分野において、防災及び行政に関する情報を発信するアプリケーションが提供されている実情がうかがえる。そうすると、本願商標をその指定商品中「防災及び行政に関する情報を発信するアプリケーション」について使用しても、これに接する取引者・需要者は、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示しているものと認識するにすぎないというのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
4 当審においてした証拠調べ通知
当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べを実施した結果、本願商標がその指定商品との関係において、同号に該当すると認めるに足りる事実を、新たに別掲1及び別掲2のとおり発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、請求人に対して、令和5年1月26日付けで、証拠調べの結果を通知した。
5 証拠調べに対する意見
請求人は、前記4の証拠調べ通知に対して、要旨以下のように述べた。
別掲1の事実に関して、「防災行政」とは、非常に捉えどころのない広い概念の漠然とした言葉であり、「防災情報や行政情報」という、曖昧で漠然とした意味として直ちに認識される、と判断することは、妥当とは考えられない。単に「防災」と「行政」が結合しているということのみをもって、「指定商品を取り扱う分野において、地方自治体から防災情報や行政情報を伝えるアプリケーションが提供されている実情」がある、という意味合いに安易に結び付け、「防災行政」=「防災情報や行政情報」という判断をしてしまうことは妥当とは考えられない。
また、別掲2の事実に関して、「全国」という空間に実在する「防災行政」という概念はないため、(日本)全国を対象にしたもの」ということが、本願商標には当てはまらないものである。
よって、「全国防災行政」の文字は、各自治体で提供される「防災情報や行政情報」といった意味合いが直ちに認識されるものではなく、また、全体として抽象的で漠然かつ、決して一義的ではない意味合いが認識されるにすぎない造語である。
6 当審の判断
本願商標は、「全国防災行政アプリ」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中「全国」の文字は「国内全体。」、「防災」の文字は「災害を防止すること。」、「行政」の文字は「内閣以下の国の機関または公共団体が、法律・政令その他法規の範囲内で行う政務。」、「アプリ」の文字は「アプリケーションの略。特に、スマートフォンなどで用いるソフトウェア。」(いずれも「広辞苑第七版」岩波書店)の意味を有する、いずれも我が国において親しまれた語である。
そして、別掲1のとおり、本願の指定商品に係る業界において、防災及び行政に関する情報を発信するアプリケーションソフトウェアが提供されており、かつ、それらのアプリケーションソフトウェアに、「防災行政」の文字が「防災」及び「行政」の双方を指し示すものとして使用されている事実が認められる。
また、別掲2のとおり、本願の指定商品に係る業界において、「全国」の文字が「(日本)全国を対象にしたもの」であることを指し示すものとして使用されている事実が認められる。
以上を踏まえると、「全国」、「防災」、「行政」及び「アプリ」の語を結合してなる本願商標は、これに接する取引者、需要者は「全国の防災や行政に関するアプリケーションソフトウェア」の意味を認識し、単に商品の品質(内容)を表示するにすぎないものとして理解するにとどまり、自他商品識別標識としての機能を有しないものとみるのが相当である。
さらに、本願商標は、標準文字で表されているから、普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものであることは明らかである。
したがって、本願商標は、本願の指定商品中「全国の防災や行政に関するアプリケーションソフトウェア」に使用する場合には、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であり、商標法第3条第1項第3号に該当する。また、上記商品以外の商品に使用した場合には、商品の品質について誤認を生じるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。
なお、請求人は、「全国防災行政」の文字は、各自治体で提供される「防災情報や行政情報」といった意味合いが直ちに認識されるものではなく、また、全体として抽象的で漠然かつ、決して一義的ではない意味合いが認識されるにすぎない造語である旨主張しているが、本願商標を構成する文字が有する意味や別掲1及び別掲2に示す使用事実からすれば、上記のとおり、本願商標に接する取引者、需要者は「全国の防災や行政に関するアプリケーションソフトウェア」の意味を認識するにとどまるものとみるのが相当である。
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであって、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2022-017828