商標拒絶査定不服審判
2022-017755
ハルジョキンセンザイ、ハル、ジョキンセンザイ、センザイ
- 審判番号
- 2022-017755
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-139318
- 請求日
- 2022年11月07日
- 審決日
- 2023年08月22日
- 公報発行日
- 2023年11月24日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】小林製薬株式会社
- 【請求人代理人】山田 威一郎
- 審判長/審判官
- 審判長 高野 和行
- 審判官 小俣 克巳
- 審判官 石塚 利恵
- 分類
- T18 .13 -Z (W010305) / T18 .272-Z (W010305)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法4条1項16号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021-139318拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和3年11月9日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和4年 5月30日付け:拒絶理由通知
令和4年 7月11日 :意見書の提出
令和4年 8月 4日付け:拒絶査定
令和4年11月 7日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、「貼る除菌洗剤」の文字を標準文字で表してなり、第1類「除菌剤(洗濯用のもの及び薬剤に属するものを除く。),漂白剤(洗濯用のものを除く。),防汚剤,かび取り剤,防かび剤,その他の化学品,工業用のり及び接着剤,植物成長調整剤類,肥料,陶磁器用釉薬,塗装用パテ,高級脂肪酸,非鉄金属,非金属鉱物,写真材料,試験紙(医療用のものを除く。),人工甘味料,工業用粉類,原料プラスチック,パルプ」、第3類「洗濯用除菌剤,家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,かつら装着用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,つけまつ毛用接着剤,口臭用消臭剤,動物用防臭剤,塗料用剥離剤,靴クリーム,靴墨,つや出し剤,芳香洗浄剤,その他のせっけん類,歯磨き,化粧品,香料,芳香剤(身体用のものを除く。),消臭芳香剤(身体用のものを除く。),その他の薫料,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つけづめ,つけまつ毛」及び第5類「除菌剤(洗濯用及び工業用のものを除く。),抗菌剤(洗濯用及び工業用のものを除く。),消臭剤(工業用・身体用及び動物用消臭剤並びに口臭用消臭剤を除く。),芳香消臭剤(工業用・身体用及び動物用消臭剤並びに口臭用消臭剤を除く。),その他の薬剤,医療用試験紙,医療用油紙,医療用接着テープ,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,綿棒,歯科用材料,おむつ,おむつカバー,はえ取り紙,防虫紙,乳幼児用粉乳,サプリメント,食餌療法用飲料,食餌療法用食品,乳幼児用飲料,乳幼児用食品,栄養補助用飼料添加物(薬剤に属するものを除く。),人工受精用精液」を指定商品として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要点)
本願商標は、「貼る除菌洗剤」の文字を標準文字にて表してなるところ、その構成中の「貼る」の文字は「のりなどでくっつける。」等の意味を、「除菌」の文字は「細菌を取り除くこと。」の意味を、「洗剤」の文字は「洗浄作用をもつ、石鹸(せっけん)や合成洗剤などの表面活性剤の総称。洗浄剤。」の意味を有する語であるから、本願商標は、全体として、「貼るタイプの除菌効果を有する洗剤」ほどの意味合いを容易に認識させる。
そして、本願の指定商品を取り扱う業界においては、貼り付けて使用するタイプの洗剤が販売され、また、除菌効果を有する洗剤について、「除菌洗剤」の文字を使用して取引が行われている実情が認められる。
そうすると、本願商標を、その指定商品中、例えば「芳香洗浄剤,その他のせっけん類」等に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、「貼り付けて使用するタイプの除菌効果を有する洗剤」であること、すなわち、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示したものとして認識するというべきである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、上記意味合いに照応する商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。
4 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について
本願商標は、前記2のとおり、「貼る除菌洗剤」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中、「貼る」の文字は「ひらたくのばして、糊・釘などで他の物につける。」の意味を、「除菌」の文字は「細菌を取り除くこと。」の意味を、「洗剤」の文字は「衣服・器物などを洗うために、湯・水にとかして用いるもの。石鹸・合成洗剤の類で、一般に界面活性剤が用いられる。洗浄剤。」の意味を有する語(各語の意味は「広辞苑 第七版」(岩波書店)から引用。)であり、いずれも意味の理解が容易な平易な語であるから、全体として各語の語義を結合した「貼る(貼って使用する)除菌洗剤」ほどの意味合いを認識、想起させるものである。
そして、原審において示された事実(別掲参照)によれば、本願の指定商品を取り扱う業界において、貼って使用する洗剤が製造、販売されているほか、除菌効果を有する洗剤が「除菌洗剤」の名称で、一般に製造、販売されている実情が認められる。
そうすると、「貼る除菌洗剤」の文字からなる本願商標を、その指定商品中「芳香洗浄剤,その他のせっけん類」に使用するときは、これに接する取引者、需要者は、その構成全体をもって「貼って使用する除菌洗剤」であること、すなわち、商品の品質を表示したものと認識するにとどまり、これを商品の出所を表示する標識又は自他商品の識別標識として認識することはないというべきである。
そして、本願商標は標準文字で表してなるから、普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものといえる。
してみれば、本願商標は、その商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であり、上記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるものというのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、「洗剤」の語は、通常、洗濯用の洗剤や食器洗い用の洗剤を想起させることが多く、これらの商品は、対象物に「のりなどでくっつける」方法で使用する商品は存在しない旨を述べるとともに、「貼る」との動詞と「除菌洗剤」との名詞を結び付けて使用することには一定の違和感があるが、本願商標は、かかる2語をあえて組み合わせて、違和感のある比喩的な表現を創作した点に特異性がある商標である旨主張する。
しかしながら、洗剤を取り扱う業界において、液体、粉末、シート状やボール状など、様々な形態の商品が製造、販売されているところ、その一形態として、貼って使用する洗剤も製造、販売されている実情があることに加え、意味の理解が容易な平易な語の組合せである「貼る除菌洗剤」の文字は、構成全体として「貼って使用する除菌洗剤」の意味合いを容易に理解させるというべきである。
イ 請求人は、構成中に「貼る」の文字を含む過去の商標登録例を掲げて、本願商標も登録すべきである旨主張する。
しかしながら、登録出願に係る商標が自他商品の識別標識として機能し得るか否かは、当該商標の構成態様と、査定時又は審決時における取引の実情を勘案して、その指定商品の取引者、需要者の認識を基準に判断すべきものであるから、他の登録例に本件の判断が拘束されるものではない。
ウ したがって、請求人の上記主張は、いずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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