商標拒絶査定不服審判
2022-017749
スーパーオトクデー、オトクデー、トクデー、トク、デー
- 審判番号
- 2022-017749
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-000111
- 請求日
- 2022年11月07日
- 審決日
- 2024年04月12日
- 公報発行日
- 2024年07月26日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社浜友E.F.
- 【請求人代理人】田中 伸一郎
- 【請求人代理人】中村 稔
- 【請求人代理人】井滝 裕敬
- 【請求人代理人】▲吉▼田 和彦
- 【請求人代理人】藤倉 大作
- 【請求人代理人】相良 由里子
- 【請求人代理人】角谷 健郎
- 審判長/審判官
- 審判長 鈴木 雅也
- 審判官 渡邉 あおい
- 審判官 渡邉 潤
- 分類
- T18 .16 -Z (W3541)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項6号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第6号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021-111拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第35類及び第41類に属する別掲2のとおりの役務を指定役務として、令和3年1月4日に登録出願されたものである。
本願は、令和3年12月14日付けで拒絶理由の通知がされ、同4年1月26日付けで意見書が提出されたが、同年8月2日付けで拒絶査定がされ、これに対して同年11月7日付けで拒絶査定不服審判の請求がなされたものである。
第2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、黄色で彩色された縦型長方形内に、上段には赤色で彩色された「スーパー」の片仮名を横書きに、中段には赤色で彩色された「お得」の文字を縦書きに、そして、赤色で彩色された横長長方形内に横書きで「デー」の片仮名を下段に配した構成よりなるところ、本願商標全体よりは、「超お得の日」ほどの意味合いを容易に理解させるものであり、「スーパー」、「お得」、「デー」等の文字は、各種商品を取り扱う小売業者等が上記意味合いで宣伝・広告的に使用している実情がある。そうすると、本願商標をその指定役務に使用しても、これに接する需要者は、「超お得に買い物ができる日」であるといった役務の特性や優位性を表した宣伝文句の一種であると理解し、認識するにとどまるものとみるのが相当であって、本願商標は、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものである。したがって、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標として、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
第3 当審における審尋
当審において、令和5年12月21日付け審尋により、別掲3に掲げる事実とともに、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとの暫定的見解を示し、期間を指定した上で請求人に対し意見を求めた。
第4 証拠調べ通知書に対する請求人の意見
請求人は、前記第3の審尋に対し、所定の期間を経過するも、何ら意見を述べていない。
第5 当審の判断
1 本願商標を構成する要素の語義や使用状況について
(1)本願商標を構成する文字の語義について
本願商標は、別掲1のとおり、黄色の背景に、赤色の縁取りで中抜きにして表された「スーパー」の文字を横書きで配し、その下には、「得」の美化語である「お得」の文字を縁取り付きの赤色で縦書きにして配し、その下には、やや右上に傾斜した赤色長方形内に「デー」の文字を黄色で横書きして配してなるものである。
そして、「スーパー」の文字は、「「超・・・」「上の」「より優れた」の意。」であり、「得」の文字は「もうけること。利益。また、有利なこと。」を意味する語であり、「デー」の文字は、「「日」の意。」であって、「記念・祝賀などの催しのある日。「バレンタイン-」「虫歯予防-」」を意味する語である(いずれも「広辞苑第7版」)。
これら各語の語義及び「デー」の語の上記用例を考慮すると、各語を結合した「スーパーお得デー」の文字は、「お得な日」の意味合いを認識させる「お得デー」の文字に、「超」の意味を有する「スーパー」の文字を付して「さらにお得」であることを強調したものと理解するのが自然といえるから、全体として「超お得な日」ほどの意味合いを容易に理解させるものである。
(2)本願商標を構成する文字等の使用状況について
小売業等における各種商品の販売や、各種役務の提供において、「スーパー」、「お得」及び「デー」の各文字を結合した「スーパーお得デー」の文字や、同義の語を一部使用した「スーパーお得DAY」、「超お得デー」といった文字が、別掲3(1)のとおり使用されており、こうした事例においては、上記文字が、通常より価格が安い、ポイントが高い等、通常よりも極めてお得な日であること、すなわち「超お得な日」ほどの意味合いをもって、商品や役務の宣伝広告において、消費者への来店の働きかけなどのフレーズとして実際に使用されていることが確認できる。
(3)商品や役務の宣伝広告における文字等のデザイン化について
商品や役務の宣伝広告において、セールス情報などの表示を構成する文字等が、装飾的なデザインを施されて使用されていることは、別掲3(2)のとおり確認することができる。
そして、かかる事例においては、文字の大きさを変える、縦書きと横書きを織り交ぜたり、一部を斜めに表示したりする、背景色と異なる色彩で表示する、縁取ったり中抜きにしたりする、一部の文字を四角枠内に記載する、といったデザイン手法が広く用いられている。
また、こうしたデザインは、消費者の注意喚起を引き起こすために用いられているとみるのが相当であって、各事例の宣伝広告の表示が、商品又は役務の出所識別標識として使用されているとか、そのように取引者、需要者に認識されているといった実情は見当たらない。
2 商標法第3条第1項第6号該当性について
本願商標は、上記1(1)の構成よりなり、構成中の文字は、全体として、「スーパーお得デー」の文字を表したものであり、当該文字は、構成文字から「超お得な日」ほどの意味合いを容易に理解し得る上、上記1(2)のとおり、商品や役務の宣伝広告において、実際に「超お得な日」ほどの意味合いをもって、消費者への来店の働きかけなどのフレーズとして使用されるものである。
また、上記1(3)のとおり、本願商標の文字のデザイン化と共通する文字等のデザインは、商品や役務の宣伝広告において一般にみられるものであり、またそうしたデザインは、消費者の注意喚起を引き起こすために行われているとみるべきである。そして、本願商標が別掲3(2)の各事例と比較して特徴的ということはできず、むしろ比較的シンプルというべきものである。
そうすると、商品や役務の宣伝広告において一般的に用いられる程度のデザインが施された「スーパーお得デー」の文字よりなる本願商標を、その指定役務に使用をしても、これに接する取引者、需要者は、「超お得な日」というフレーズによる宣伝広告であること、すなわち、通常よりもお得に役務が提供される又は小売等役務における取扱商品の購入がお得であることを表したものと理解するにとどまるというのが相当であり、これを出所識別標識として認識することはないというべきである。
したがって、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができないものであるから、商標法第3条第1項第6号に該当する。
3 請求人の主張について
請求人は、「お得」や「デー」の語を含む登録例や、キャッチフレーズと認識され得る審決例、図案化された文字からなる登録例等を挙げ、本願商標も自他役務の識別力を有する旨主張する。
しかしながら、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第6号に該当するものであるか否かの判断は、当該商標全体の構成態様や指定役務の取引の実情等に基づいて、個別具体的に判断されるべきものであり、異なる文字を含む事例や、異なる文字についての異なる図案化手法により構成される他の登録例の存在をもって、上記判断を左右することはできない。
したがって、請求人の上記主張を採用することはできない。
4 まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するから、これを登録することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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