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商標拒絶査定不服審判

2022-017509

キセカエマウス、キセカエ、マウス

審判番号
2022-017509
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
商願2021-134827
請求日
2022年11月01日
審決日
2024年03月18日
公報発行日
2024年05月31日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】株式会社セガトイズ
  • 【請求人代理人】弁理士法人不二商標綜合事務所
  • 【請求人代理人】木村 吉宏
  • 【請求人代理人】伊東 美穂
審判長/審判官
  • 審判長 山田 啓之
  • 審判官 鈴木 雅也
  • 審判官 青野 紀子
分類
T18 .13 -Z (W0928) / T18 .272-Z (W0928)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法3条1項商標法3条3項商標法4条1項16号
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項第3号、商標法第4条第1項第16号、商標法第3条第1項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

商願2021-134827拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 1 本願商標及び手続の経緯 本願商標は、「きせかえマウス」の文字を標準文字で表してなり、第9類及び第28類に属する願書に記載の商品を指定商品として、令和3年10月28日に登録出願されたものである。 本願は、令和4年6月2日付けで拒絶理由の通知がされ、同年7月20日に意見書及び手続補正書が提出されたが、同年9月5日付けで拒絶査定がされたものである。 これに対して、令和4年11月1日に拒絶査定不服審判の請求がなされると同時に手続補正書が提出され、本願の指定商品については、上記原審及び当審における手続補正書により、別掲1のとおりの商品に補正されたものである。 2 原査定の拒絶の理由の要旨 (1)原審において、次の(2)の拒絶の理由を通知した上で、原査定は、本願商標が商標法第4条第1項第16号に該当する旨の理由のみによって、本願を拒絶したものである。 (2)本願商標は、「きせかえマウス」の文字を標準文字で表してなるものであるところ、構成中の「きせかえ」の文字は「着せ替えること」、「マウス」の文字は「コンピューターの入力装置の一」の意味を有する語としてそれぞれ一般的に知られているものであり、本願商標は全体として「着せ替えることができるマウス」ほどの意味合いを認識させる。そして、実際に、本願の指定商品を取り扱う業界において、「着せ替えることができるマウス」の取引が行われている実情が認められる。そうすると、本願商標を、その指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者に、「着せ替えることができるマウスやそれに係る商品」であることを認識させるにとどまるものであるから、商品の品質を普通に用いられる方法で表示するものである。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記意味合いに照応する商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。 3 当審における審尋 当審において、令和5年12月12日付け審尋(以下「審尋」という。)により、請求人に対し、別掲2及び別掲3のとおりの証拠を提示した上で、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する旨の暫定的見解を示し、相当の期間を指定して、これに対する回答を求めた。 4 審尋に対する請求人の回答(要旨) 請求人は、上記3の審尋に対し、令和6年1月26日付けの回答書を提出し、要旨、以下、(1)ないし(3)のとおりの意見を述べた。 (1)「着せ替えマウス」等の一連の使用は僅か2件である。また、そもそもマウスは着せ替えるものではないから、「きせかえマウス」は比喩的な表現にすぎない。さらに、審尋中に「カバー」等の語で内容を補充する使用例もあるが、それとて「着せ替え」が比喩的表現であることに変わりはないため、審尋で挙げた事例をもって、本願商標が商品の品質表示であるとはいえない。 (2)本来、「着脱」や「取り替え」といった語を用いるため、あえて「着せ替え」という表現を用いている点は比喩的でユニークである。 (3)「きせかえ」、「着せ替え」及び「KISEKAE」の文字を含む過去の登録例が存在するから、本願商標はこれらと同様、登録されるべきである。 5 当審の判断 (1)商標法第3条第1項第3号の趣旨 商標法第3条第1項第3号が、「その商品の産地、販売地、品質、原材料、効能、用途、形状(包装の形状を含む。)、生産若しくは使用の方法若しくは時期その他の特徴、数量若しくは価格」を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標について商標登録を受けることができない旨規定しているのは、このような商標は、指定商品との関係で、その商品の産地、販売地、品質、形状その他の特性を表示記述する標章であって、取引に際し必要適切な表示として何人もその使用を欲するものであるから、特定人によるその独占使用を認めるのは公益上適当でないとともに、一般的に使用される標章であって、多くの場合自他商品識別力を欠くものであることによるものと解される。そうすると、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するというためには、審決の時点において、本願商標が、その指定商品との関係で、その商品の産地、販売地、品質、形状その他の特性を表示記述するものとして取引に際し必要適切な表示であり、本願商標がその指定商品に使用された場合に、本願商標の指定商品の取引者及び需要者によって、将来を含め、商品の上記特性を表示したものと一般に認識されるものであれば足りると解される(知財高裁平成27年(行ケ)第10107号、同年10月21日判決参照)。 そして、本願商標がその指定商品に使用された場合に、本願商標の指定商品の取引者及び需要者によって、商品の品質を表示したものと一般に認識されるかどうかは、本願商標の構成やその指定商品に関する取引の実情を考慮して判断すべきである(知財高裁令和3年(行ケ)第10113号、同4年1月25日判決参照)。 (2)本願商標の商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について 本願商標は、上記1のとおり、「きせかえマウス」の文字を標準文字で表してなるところ、当該文字は、「きせかえ」の文字(語)と「マウス」の文字(語)とを結合させたものと容易に理解、認識されるものである。 そして、「きせかえ」の文字は「着せ替えること」、「マウス」の文字は、「コンピューターの入力装置の一。」の意味を有する語としてそれぞれ一般的に知られているものであり、本願商標は全体として「着せ替えることができるマウス」ほどの意味合いを認識させるというのが相当である。 また、別掲2のとおり、本願の指定商品を取り扱う分野において、「着せ替えることができるマウス」の取引が行われている実情が認められる。 そして、別掲3のとおり、本願の指定商品を取り扱う分野において、例えば、スマートフォン、パソコン、マウスパッド、ゲーム機器、おもちゃにも、(その商品のカバー等を)「取り替える」ほどの意味合いで、「きせかえ」(着せ替え)等の文字が使用されている実情が確認できる。 そうすると、本願商標を、その指定商品に使用するときは、これに接する取引者、需要者に、「着せ替えることができるマウス」であることを認識させるにとどまるから、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であり、かつ、本願の指定商品中、「ゲーム機用マウス,マウスを有する商品」以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じるおそれがあるものと認める。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、「ゲーム機用マウス,マウスを有する商品」以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。 (3)請求人の主張 ア 請求人は、「着せ替えマウス」等の一連の使用は僅か2件である旨、また、そもそもマウスは着せ替えるものではないから、「きせかえマウス」は比喩的な表現にすぎない旨、さらに、審尋中に「カバー」等の語で内容を補充する使用例もあるが、それとて「着せ替え」が比喩的表現であることに変わりはないため、審尋で挙げた事例をもって、本願商標が商品の品質表示であるとはいえない旨主張する。 しかしながら、たとえ一連の使用が僅か2件であるとしても、上記(2)のとおり、本願商標の構成からは「着せ替えることができるマウス」の意味合いを容易に認識させるものであり、また、本願の指定商品を取り扱う分野においては、別掲2のとおり、「着せ替えることができるマウス」の取引が行われている実情があり、かつ、別掲3のとおり、スマートフォン、パソコン、マウスパッド、ゲーム機器、おもちゃにも、(例えば、その商品のカバーを)「取り替える」ほどの意味合いで、「きせかえ」又はそれに通じる「着せ替え」「着せかえ」等の文字が多数使用されている実情が確認できるものである。 そうすると、本願商標「きせかえマウス」は、その指定商品との関係で、その商品の品質を表示記述するものとして取引に際し必要適切な表示であって、本願商標がその指定商品に使用された場合に、本願商標の指定商品の取引者及び需要者によって、商品の品質を表示したものと一般に認識されるものというべきである。 したがって、請求人の主張を採用することはできない。 イ 請求人は、本来、「着脱」や「取り替え」といった語を用いるため、あえて「着せ替え」という表現を用いている点は比喩的でユニークである旨主張する。 しかしながら、別掲2及び別掲3のとおり、「きせかえ」、「着せ替え」、「着せかえ」の文字が「取り替える」ほどの意味合いで使用されている実情が認められることよりすれば、「着脱」や「取り替え」といった語が用いられることがあるからといって、上記(2)の判断が左右されるものではない。 ウ 請求人は、「きせかえ」、「着せ替え」及び「KISEKAE」の文字を含む過去の登録例が存在するから、本願商標はこれらと同様、登録されるべきである旨主張する。 しかしながら、請求人の挙げる過去の登録例は、本願商標とは、構成文字や構成態様、指定商品等が異なるものであって、かつ、具体的事案の判断においては、過去の登録例等に拘束されることなく、当該商標登録出願の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様と取引の実情に応じて個別的に判断されるべきであるから、これらの事例の存在によって、上記(2)の認定判断が左右されるものではない。 エ したがって、請求人の上記主張はいずれも採用することができない。 (4)まとめ 以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3項及び同法第4条第1項第16号に該当し、登録することができない。 よって、結論のとおり審決する。

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2022-017509

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