商標拒絶査定不服審判
2022-017458
グルメタビキブン
- 審判番号
- 2022-017458
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-120783
- 請求日
- 2022年10月31日
- 審決日
- 2024年02月13日
- 公報発行日
- 2024年03月29日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】エバラ食品工業株式会社
- 【請求人代理人】中山 俊彦
- 審判長/審判官
- 審判長 大森 友子
- 審判官 小俣 克巳
- 審判官 飯田 亜紀
- 分類
- T18 .16 -WY (W43)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項6号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第6号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021-120783拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和3年9月29日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和4年 4月18日付け:拒絶理由通知書
令和4年 6月 6日 :意見書の提出
令和4年 7月25日付け:拒絶査定
令和4年10月31日 :審判請求書の提出
令和5年11月13日付け:審尋
令和5年12月25日:回答書及び手続補正書の提出
2 本願商標
本願商標は、「グルメ旅気分」の文字を標準文字で表してなり、第29類、第30類及び第43類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として登録出願されたものであるが、指定商品及び指定役務については、前記1の当審における手続補正書により、第43類「インターネットによる飲食物のレシピに関する情報の提供,その他の飲食物のレシピに関する情報の提供」に補正されたものである。
3 原査定の拒絶の理由の要点
原審において、「本願商標は、「グルメ旅気分」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中「グルメ」の文字は「おいしい食べ物・食材。」等の意味を、「旅」の文字は「住む土地を離れて、一時他の土地に行くこと。旅行。」の意味を、「気分」の文字は「きもち。心もち。」の意味を有する語であるから、本願商標は全体として、「おいしい食べ物で旅気分(を味わう)」ほどの意味合いが理解される。さらに、近時、本願の指定商品及び指定役務に関連する分野において、「グルメ旅気分」の文字が、顧客を吸引するためのフレーズの一種として使用されている実情が見受けられる。そうすると、本願商標をその指定商品及び指定役務に使用しても、これに接する需要者は、商品及び役務の宣伝広告を表示したものとしてのみ認識するにとどまり、何人かの業務に係る商品及び役務であるかを認識することができないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、拒絶したものである。
4 当審における審尋
当審において、請求人に対し、ウェブサイト情報を提示しつつ、以下のとおりの見解を示す前記1の審尋を通知し、これに対する回答を求めた。
本願商標は、「グルメ旅気分」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中、「グルメ」の文字は「1 食通、美食家、2 おいしい食べ物・食材」等の意味を、「旅」の文字は「住む土地を離れて、一時他の土地に行くこと。旅行。」の意味を、「気分」の文字は「きもち。心もち。」の意味(いずれも「広辞苑第7版」株式会社岩波書店)を有する一般に慣れ親しまれた語であるから、その構成文字全体からは「食通、美食家の旅行をしているきもち」、「おいしい食べ物・食材で旅行をしているきもち」ほどの意味合いを認識し得る。
そして、本願の指定商品を含む飲食料品を取り扱う業界では、「グルメ旅気分」の文字若しくは該文字に類する「○○グルメ旅気分」(○○は、全国、ご当地等、地域、場所を表す語。)の文字が、「おいしい食べ物・食材で旅行をしているきもち(を味わう)」、「○○のおいしい食べ物・食材で旅行をしているきもち(を味わう)」ほどの意味合いを認識させる、商品の販売促進のための標語(キャンペーンの名称)や、顧客吸引のための宣伝広告若しくはキャッチフレーズとして使用されていることが認められる。
そうすると、本願商標をその指定商品及び指定役務中、第29類及び第30類の指定商品に使用するときは、これに接する取引者、需要者をして、請求人の取り扱いに係る商品であることを認識、理解させるよりも、「おいしい食べ物・食材で旅行をしているきもち(を味わう)」ほどの、商品の販売促進のための標語(キャンペーンの名称)や、顧客吸引のための宣伝広告若しくはキャッチフレーズを表示したものと認識、理解させるというのが相当である。
したがって、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標からなるものであるから、商標法第3条第1項第6号に該当する。
5 審尋に対する請求人の回答
前記4の審尋に対し、請求人は、前記1の回答書において、手続補正書により、前記4に該当する指定商品を削除するとともに、当該補正により、商標法第3条第1項第6号の拒絶理由は解消した旨を述べた。
6 当審の判断
本願商標は、「グルメ旅気分」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成全体より「食通、美食家の旅行をしているきもち」、「おいしい食べ物・食材で旅行をしているきもち」ほどの意味合いを理解させるとしても、前記2のとおり補正された指定役務との関係においては、役務の宣伝広告を表示したものと認識、把握されるとはいい難いものである。
また、当審において職権をもって調査したところ、補正後の本願の指定役務を取り扱う業界において、「グルメ旅気分」の文字が、役務の宣伝広告を表示するものとして、取引上一般に使用されている事実は発見できず、さらに、本願商標に接する取引者、需要者が、当該文字を役務の宣伝広告を表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。
そうすると、本願商標を補正後の指定役務に使用しても、役務の宣伝広告を表示したものとしてのみ認識するにとどまるものとはいえず、何人かの業務に係る役務であるかを認識することができないものではないから、自他役務の識別標識としての機能を果たし得るものである。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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