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商標拒絶査定不服審判

2022-017355

トーニューオカラノチカラ、チカラ

審判番号
2022-017355
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
商願2021-035727
請求日
2022年10月28日
審決日
2023年07月13日
公報発行日
2023年09月29日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】キッコーマン株式会社
審判長/審判官
  • 審判長 豊瀬 京太郎
  • 審判官 板谷 玲子
  • 審判官 田中 瑠美
分類
T18 .13 -Z (W29)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法3条1項3号
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項第3号、商標法第4条第1項第16号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

商願2021- 35727拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 1 手続の経緯 本願は、令和3年3月25日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和4年 1月 4日付け:拒絶理由通知書 令和4年 3月 8日 :意見書の提出 令和4年 7月28日付け:拒絶査定 令和4年10月28日 :審判請求書の提出 2 本願商標 本願商標は、「豆乳おからのちから」の文字を標準文字で表してなり、第29類「菓子(果物・野菜・豆類又はナッツを主原料とするものに限る。),食用油脂,乳製品,食肉,食用魚介類(生きているものを除く。),冷凍野菜,冷凍果実,肉製品,加工水産物,加工野菜及び加工果実,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆乳飲料,豆腐,納豆,カレー・シチュー又はスープのもと,肉・魚・野菜などに調味料を合わせたそうざいのもと,お茶漬けのり,ふりかけ,豆,食用たんぱく」を指定商品として登録出願されたものである。 3 原査定の拒絶の理由(要旨) 本願商標は、「豆乳おからのちから」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中「豆乳」の文字は、「豆腐製造の際、水に漬けた大豆をすりつぶした豆汁を加熱して漉して得た白濁液。」の意味を、「おから」の文字は、「豆腐製造の際、豆汁を漉して搾ったかす。」の意味を有する「豆腐殻」と同様の意味を、「ちから」の文字は、「効能。」の意味をそれぞれ有する語として一般に慣れ親しまれている。 また、本願の指定商品を含む食品業界において、「ちから」の文字は、原材料における優れた効能等を説明する際に、格助詞の「の」を介して「○○のちから」(○○には原材料名が入る。)のように表現されている実情がある。 さらに、同業界において、「豆乳おから」の文字は、豆乳とおからを使用した商品について、「豆乳おからクッキー」、「豆乳おからドーナツ」、「豆乳おからチョコチップスコーン」のように表現されている実情がある。 そうすると、本願商標をその指定商品に使用したときは、これに接する取引者、需要者は、この商品が、「豆乳とおからの効能を有している商品」であること、すなわち、単に商品の品質を理解させるにすぎないというのが相当であり、本願商標は、商品の品質等を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものと認める。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。 4 当審の判断 (1)商標法第3条第1項第3号該当性について 本願商標は、「豆乳おからのちから」の文字を標準文字で表してなるところ、原審説示のとおり、その構成中「豆乳」の文字は、「豆腐製造の際、水に漬けた大豆をすりつぶした豆汁を加熱して漉して得た白濁液。」を表す語として、「おから」の文字は、「豆腐製造の際、豆汁を漉して搾ったかす。」を表す「豆腐殻」と同義の語としてそれぞれ広く知られるものであり、「ちから」の文字部分は、「ききめ。効能。」等の意味を表す「力」の平仮名表記と容易に認識されるものである(以上、すべて「広辞苑第七版」株式会社岩波書店)。 そして、原審提示の情報のほか、別掲1のインターネット情報が示すとおり、「豆乳」と「おから」を使用した商品(菓子類)について、「豆乳おから」の文字が使用されていることに加え、別掲2に示すように、本願の指定商品に関連する分野において、「○○の力(ちから、チカラ)」の文字が「○○」に関する健康効果や効能等を表す言葉として普通に使用されている実情が認められることよりすれば、「豆乳おから」と「ちから」の文字を格助詞の「の」で結合してなる「豆乳おからのちから」の文字は、全体として、「豆乳とおからの効能」程の意味合いを容易に理解、認識させるものといえる。 これらを総合的に勘案すると、本願商標をその指定商品中の「菓子(果物・野菜・豆類又はナッツを主原料とするものに限る。)」に使用しても、これに接する取引者、需要者は、当該商品が「豆乳とおからの効能を有する商品」であると理解、認識するものといえ、本願商標は、単に商品の品質を表示するにすぎないものと判断するのが相当である。 したがって、本願商標は、商品の品質、効能を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であって、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものである。 よって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。 (2)請求人の主張について ア 請求人は、本願商標は、「豆乳やおからの持つなんらかの効能を備えた商品」程度の意味合いを漠然と想起させることはあっても、「豆乳おからのちから」という語の意味合いが明確であるとはいえないため、その商品の特徴等を直接的に表すものとはいえず、また、その指定商品との関係で商品の品質等を表示する語として業界で普通に使用されているという事実もないから、本願商標は一種の造語とみるのが妥当である旨主張する。 しかしながら、本願における商標法第3条第1項第3号該当性の判断において、商品の品質、効能を表示すると認識されるというためには、本願商標に接する取引者、需要者をもって、「豆乳やおからの効能を有する商品」であると認識されることで足り、豆乳やおからの持つ効能が具体的にどのようなものであるか特定されることまでは要しないというのが相当である。 そして、上記(1)のとおり、本願商標は、その構成態様や本願の指定商品を取り扱う業界における実情に照らせば、これに接する取引者、需要者をして、「豆乳やおからの効能を有する商品」であること、すなわち、商品の品質、効能を表示するものと容易に理解、認識させるものであるといわざるを得ない。 イ 請求人は、過去の登録例を挙げ、本願商標も同様に認められるべきである旨主張する。 しかしながら、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号に該当するものであるかどうかの判断は、当該商標登録出願の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様と指定商品・指定役務との関係や、その商品又は役務の分野における取引の実情をも踏まえて、個別具体的に判断されるべきものであるところ、請求人の挙げた登録例は、商標の構成態様や指定商品、判断時期が本願商標とは異なるものである点において、本願とは、事案を異にするものというべきであり、また、過去の登録例が存在することをもって、本件判断が左右されるものではない。 ウ したがって、請求人の上記ア及びイの主張は、いずれも採用することができない。 (3)まとめ 以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、登録することができない。 よって、結論のとおり審決する。

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