商標拒絶査定不服審判
2022-016735
ジェイエヌキュージューゴ、ジェイエヌキューゴ
- 審判番号
- 2022-016735
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-071173
- 請求日
- 2022年10月19日
- 審決日
- 2024年03月14日
- 公報発行日
- 2024年05月31日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】一般社団法人日本衛生材料工業連合会
- 【請求人代理人】青木 篤
- 【請求人代理人】外川 奈美
- 【請求人代理人】遠山 良樹
- 審判長/審判官
- 審判長 大森 友子
- 審判官 小俣 克巳
- 審判官 飯田 亜紀
- 分類
- T18 .15 -Z (W0542)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項5号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第5号、商標法第3条第1項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021-71173拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和3年6月9日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和3年 8月26日 :刊行物等提出書
令和3年12月14日付け:拒絶理由通知書
令和4年 5月12日 :意見書の提出
令和4年 7月20日付け:拒絶査定
令和4年10月19日 :審判請求書の提出
令和5年12月 4日付け:審尋
令和6年 1月15日 :回答書の提出
2 本願商標
本願商標は、「JN95」の文字を標準文字で表してなり、第5類「衛生マスク」及び第42類「品質保証,品質管理,品質又は規格の認証のために行う試験」を指定商品及び指定役務として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由の要点
原審において、「本願商標は、「JN」の欧文字2字と「95」の数字を結合した「JN95」の文字を普通に用いられる方法で表してなるところ、これをその指定商品及び指定役務に使用しても、欧文字2文字と数字を組み合わせた標章は、商品の型番等(役務の種別等)を表示するための記号、符号の一類型を表したものとみるべきであって、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標と認識されるにとどまると判断するのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第5号に該当する。」旨認定、判断し、拒絶したものである。
4 当審における審尋
当審において、前記1の審尋により、別掲に掲げる事実を記載した上で、本願商標が商標法第3条第1項第5号に該当するとの暫定的見解を示し、期間を指定した上で請求人に対し意見を求めた。
5 審尋に対する請求人の回答(要旨)
(1)本願商標については、請求人を含む委員、監督官庁として経済産業省、厚生労働省の担当官がオブザーバーとして出席した、JIS T9002「感染対策医療用マスクの性能要件及び試験方法」の制定の検討に向けて開催されたJIS原案作成委員会(2020年12月24日開催)において検討されたものであり、同会議において、米国のN95、日本での産業用防じんマスクのDS2、中国のKN95という名称に近く、かつ国内外で通じるものといった方向で検討された結果、本願商標は「JIS T9002」の認証基準をクリアした日本製マスクに付される標章として、採択されることになった(この議題に関しては未だ審議途中のものがあるため、現時点では議事録等の当日の議論の内容を示す資料を証拠として提出することはできない。)。
(2)本願商標は2021年6月9日に出願、2021年6月16日に「JIS T9002」が公示されたが、2021年の6月以降、「衛生マスク」等のマスク関連の商品を指定した「JN95」を含む多数の商標が出願されており(甲33)、本願商標の出願以降、「JIS T9002」において制定された認証基準をクリアしていないにもかかわらず、「JN95」の標章を付した商品が多数販売されるようになった。
(3)このような行為は、「JN95」が、商品「衛生マスク」等に携わる需要者、取引者において、単に商品の品番、型番、規格等を表示する記号、符号の一類型としてではなく、それ自体に特有の意味合いを有するものと認識されており、本願商標に蓄積されたグッドウィル、特に品質等保証機能から導かれる本願商標の価値に便乗せんとする意図をもって行われていることは明らかである。
6 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第5号該当性について
本願商標は、前記2のとおり、「JN95」の文字を標準文字により表してなるところ、一般に、欧文字1字若しくは2字と数字を組み合わせた標章は、商品の品番、型番、規格等を表示する記号、符号の一類型として認識、使用されているものである。
そして、本願の指定商品である第5類「衛生マスク」を取り扱う業界においても、別掲のとおり、欧文字1字若しくは2字と数字を組み合わせた標章が商品の品番、型番、規格等を表示する記号、符号の一類型として使用されている事実が認められる。
そうすると、本願商標をその指定商品及び指定役務中、第5類「衛生マスク」に使用しても、これに接する取引者、需要者は、商品の品番、型番、規格等を表示したものと認識、理解するにとどまるというのが相当であるから、本願商標は、欧文字と数字を組み合わせた、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標と認めざるを得ない。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第5号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、前記5(1)のように主張する。
しかしながら、請求人の主張を裏付ける資料等は見いだせず、また、職権をもって調査するもそのような事情を発見することはできなかった。さらに、本願商標に接する取引者、需要者が、JIS規格である「T9002(感染対策医療用マスク)」の認証を受けた商品に「JN95」の標章が付されていると認識しているという事情も認められなかった。
イ 請求人は、過去の判決例、審決例及び登録例を挙げ、本願商標もこれらと同様に判断されるべきである旨主張する。
しかしながら、挙げられた判決例、審決例及び登録例は、本願商標とは、構成される具体的な商標、指定商品及び指定役務は異なるものであるし、登録出願に係る商標が、商標法第3条第1項各号に該当するものであるか否かの判断は、当該登録出願の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様と指定商品の取引の実情等に基づいて、個別具体的に判断されるべきものであるところ、本願については上記(1)のとおり判断するものであるから、請求人の挙げた登録例等があることが、本願の判断を左右するものではない。
ウ したがって、請求人の上記主張は、いずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第5号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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