商標拒絶査定不服審判
2022-016171
エックスワイピッキングロボット、ピッキングロボット、エックスワイピッキング、ピッキング
- 審判番号
- 2022-016171
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-110608
- 請求日
- 2022年10月11日
- 審決日
- 2024年07月05日
- 公報発行日
- 2024年09月27日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社ダイフク
- 【請求人代理人】弁理士法人R&C
- 審判長/審判官
- 審判長 山田 啓之
- 審判官 渡邉 あおい
- 審判官 深田 彩紀子
- 分類
- T18 .13 -Z (W07123742)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021-110608拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第7類、第12類、第37類及び第42類に属する別掲2に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、令和3年9月6日に登録出願されたものである。
本願は、令和4年4月19日付けで拒絶理由の通知がされ、同年6月3日付けで意見書が提出されたが、同年7月8日付けで拒絶査定がされ、これに対して、同年10月11日に拒絶査定不服審判の請求がされたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、「本願商標は、「XY‐ピッキングロボット」の文字を普通に用いられる方法で表してなるところ、本願商標の構成中の「ピッキング」の文字は、「選び取ること」の意味を有し、「ロボット」の文字は、「目的の作業・操作をコンピューターの制御で自動的に行う機械や装置」の意味を有する語として広く使用されている。そして、本願の指定商品及び指定役務に関する業界において、本願商標の構成中の「XY」の文字と「ロボット」の文字を組み合わせた「XYロボット」の文字が、直角に組み合わせた直線軸からなるもので、一軸動作のユニットを組み合わせて構築される「直交ロボット」の意味を表すものとして使用され、同構成中の「ピッキングロボット」の文字が、「物を選び取って移動させるロボット」の意味を表すものとして使用されている実情が見受けられることから、本願商標の構成全体からは「物を選び取って移動させる直交ロボット」の意味合いが容易に生じる。そうすると、本願商標をその指定商品及び指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者は、当該商品が「物を選び取って移動させる直交ロボット」又は「物を選び取って移動させる直交ロボット」に関する商品であること、また、当該役務が「物を選び取って移動させる直交ロボット」に関する役務であることを理解し、又は認識するにとどまることから、本願商標は、単に商品の品質又は役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標と判断するのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審における審尋
当審において、令和6年3月21日付けで通知した審尋により、別掲3ないし別掲6のとおりの事実を提示した上で、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当する旨の暫定的見解を示し、相当の期間を指定して、これに対する回答を求めた。
4 審尋に対する請求人の回答
請求人は、上記3の審尋に対し、所定の期間を経過するも、何ら意見を述べていない。
5 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号該当性について
本願商標は、別掲1のとおり、「XY‐ピッキングロボット」の文字を横書きしてなるところ、その構成中「ピッキング」の文字は、「物流において、物品を保管場所から取り出したり配送先ごとに仕分ける作業。」の意味(大辞林第四版、三省堂)を有するものとして、また、「ロボット」の文字は、「人間の仕事を代替し、複雑な動作や作業をコンピューター操作により自動的に行う装置。」の意味(前掲書)を有するものとして、広く一般に知られている言葉である。
そして、本願の指定商品及び指定役務(別掲2)に関する業界において、別掲3ないし別掲6の事例のとおり、本願商標の構成中の「XY」の文字と「ロボット」の文字を組み合わせた「XYロボット」の文字が、直角に組み合わせた直線軸からなるもので、一軸動作のユニットを組み合わせて構築される「直交ロボット」の意味を表すものとして使用されており、また、同構成中の「ピッキングロボット」の文字が、「物を選び取って移動させるロボット」の意味を表すものとして使用されている実情が見受けられ、加えて、「物を選び取って移動させる直交ロボット」が一般に取引されている実情がうかがえることからすれば、本願商標をその指定商品及び指定役務に使用しても、その取引者、需要者は、本願商標の構成全体からは「物を選び取って移動させる直交ロボット」の意味合いを理解、認識するにすぎないとみるのが相当である。
また、本願商標は、太字で表されているものの、全体として際立った外観上の特徴を有するとはいい難いものであるから、本願商標は、普通に用いられる方法で表示するものといえる。
そうすると、本願商標をその指定商品及び指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者は、当該商品が「物を選び取って移動させる直交ロボット」又は「物を選び取って移動させる直交ロボット」に関する商品であること、また、当該役務が「物を選び取って移動させる直交ロボット」に関する役務であることを理解、認識するにとどまることから、本願商標は、単に商品の品質又は役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標と判断するのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、本願商標の構成中「ピッキング」の文字は「選び取ること。」の他、「摘み取ること。掘ること。(錠などを)こじあけること。」などの意味を有することから、本願商標は全体として、「(物などを)選び取る直交ロボット」「(物などを)摘み取る直交ロボット」「(場所などを)掘る直交ロボット」「(鍵などを)こじあける直交ロボット」などの意味合いが想起され得るものであり、「物を選び取って移動させる直交ロボット」の意味合いが一義的に想起されるものではない旨主張する。
しかしながら、本願の指定商品及び指定役務を取り扱う業界において、「ピッキングロボット」の文字が、「物を選び取って移動させるロボット」の意味を表すものとして使用されている実情も見受けられること及び他の意味を認識させるとする証拠は見付からないことから、本願の指定商品及び指定役務の取引者、需要者は、本願商標を構成する「ピッキングロボット」の文字から「物を選び取って移動させるロボット」の意味を理解、認識するとみるのが相当である。
したがって、請求人の主張は採用できない。
イ 請求人は、本願商標「XY‐ピッキングロボット」の語をインターネットで検索しても、請求人に関するもの以外に実際に使用されている事実が発見できないことから、本願商標は、十分な自他商品識別力を有する旨主張する。
しかしながら、商標法第3条第1項第3号は、取引者、需要者に指定商品の品質等を示すものとして認識され得る表示態様の商標につき、それ故に登録を受けることができないとしたものであって、該表示態様が、商品の品質を表すものとして必ず使用されるものであるとか、現実に使用されている等の事実は、同号の適用において必ずしも要求されないものと解すべきであり(平成12年(行ケ)第76号判決)、たとえ、「XY‐ピッキングロボット」の文字が、本願の指定商品及び指定役務について他者が使用していないとしても、上記(1)のとおり、本願商標は、その構成文字から生じる意味及び別掲3ないし別掲6で示した事実によれば、商品の品質及び役務の質を普通に用いられる方法で表すものと認められ、自他商品役務の識別標識としての機能を果たし得ないものというべきである。
したがって、請求人の主張は採用できない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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