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商標拒絶査定不服審判

2022-016066

オウチバンク、ウチバンク、オウチ、ウチ

審判番号
2022-016066
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
商願2021-011497
請求日
2022年10月07日
審決日
2024年01月11日
公報発行日
2024年02月22日
結論
原査定取消(特許/登録すべき)
当事者
  • 【請求人】株式会社オープンハウスグループ
  • 【請求人代理人】橘 哲男
  • 【請求人代理人】佐藤 大輔
審判長/審判官
  • 審判長 鈴木 雅也
  • 審判官 渡邉 あおい
  • 審判官 茂木 祐輔
分類
T18 .22 -WY (W09353642) / T18 .26 -WY (W09353642)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法4条1項7号商標法4条1項11号
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第4条第1項第11号、商標法第4条第1項第7号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

商願2021-11497拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。

理由

理 由 第1 本願商標及び手続の経緯 本願商標は、「おうちバンク」の文字を横書きしてなり、第9類、第35類、第36類及び第42類に属する願書に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、令和3年2月2日に登録出願されたものである。 本願は、令和3年9月17日付けで拒絶理由の通知がされ、同年11月10日付けで意見書が提出されたが、同4年6月29日付けで拒絶査定がされたものである。 これに対して令和4年10月7日付けで拒絶査定不服審判の請求がなされたものであり、指定商品及び指定役務については、原審における同3年11月10日付け手続補正書及び審判請求と同時に提出された手続補正書により、最終的に、別掲1のとおりの商品及び役務に補正されたものである。 第2 原査定の拒絶の理由の要点 1 商標法第4条第1項第11号について 原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第5811732号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成よりなり、平成27年6月20日に登録出願、第36類「建物の管理,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建物の売買の代理又は媒介,建物又は土地の鑑定評価,土地の管理,土地の貸借の代理又は媒介,土地の貸与,土地の売買,土地の売買の代理又は媒介,建物・土地の購入・売却に関する指導・助言,建物又は土地の情報の提供」を指定役務として、同年12月11日に設定登録されたものであり、その商標権は、現に有効に存続しているものである。 2 商標法第4条第1項第7号について 原査定は、「本願商標は、「おうちバンク」の文字を表してなるところ、その構成中の「バンク」の文字は「銀行」の意味を有するものである。そして、銀行法(昭和56年法律第59号)は、銀行でない者が、その名称又は商号中に銀行であることを示す文字を使用することを禁じているところ、本願商標の指定役務には、銀行が業として行う役務が含まれているため、出願人が、本願商標をその指定役務に使用するときは、それが、あたかも銀行法により免許を受けて銀行業を営む者に係る役務であるかのように誤認させるおそれがあり、我が国の金融制度に対する社会的信頼を害し、ひいては、公の秩序又は善良な風俗を害するおそれがある。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第7号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 第3 当審の判断 1 商標法第4条第1項第11号について 本願の指定商品及び指定役務は、前記第1のとおり補正された結果、引用商標の指定役務と同一又は類似の役務はすべて削除されたと認められるものである。その結果、本願の指定商品及び指定役務は、引用商標の指定役務と類似しない商品及び役務となった。 したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定の拒絶の理由は、解消した。 2 商標法第4条第1項第7号について (1)本願商標を構成する文字の語義について 本願商標は、「おうちバンク」の文字を横書きしてなるところ、その構成中の「バンク」の文字は、「銀行」の意味のほか、「特定のものや情報を集め、必要に備えて蓄えておく機関。」の意味を有する語である(広辞苑第七版)。 (2)銀行法との関係について 請求人のグループに属する子会社「株式会社おうちリンク」(参考資料1)は、銀行法第2条第14項に規定する銀行代理業(預金又は定期積金等の受入れを内容とする契約の締結の代理又は媒介等)を行うことについて、同法第52条の36の規定に基づく関東財務局長による許可を得ている(関東財務局長(銀代)第416号許可証の写し)。 また、銀行法第6条第2項は、「銀行でない者は、その名称又は商号中に銀行であることを示す文字を使用してはならない。」と規定しているところ、上記「株式会社おうちリンク」の名称中又は請求人の名称中に、そのような文字は見られない。 以上よりすれば、本願商標について、銀行法により、その使用等が禁止されているとみるべき特段の事情は見当たらない。 (3)銀行代理業における「バンク(bank)」の文字の使用状況について ア 新聞記事情報やインターネット情報によれば、銀行代理業を行う事業者が、「バンク(bank)」の文字を使用して取引を行っている実情を、以下のとおり確認することができる。(※下線は合議体が付与。) (ア)2023年3月24日付け日本経済新聞朝刊の9ページには、「野村不系・JR東 金融参入 技術革新と規制緩和で壁低く 銀行機能と事業連携」の見出しの下、「異業種が金融業に参入する。不動産仲介を手掛ける野村不動産ソリューションズ(東京・新宿)は4月に住信SBIネット銀行と提携して銀行サービスを始める。JR東日本グループも2024年に銀行サービスに参入する。・・・事業会社は銀行免許よりハードルが低い銀行代理業の許可を得て金融業に参入する。・・・4月に開始する「ノムコムNEOBANK」はアプリを通じて預金や決済、住宅ローンなどを提供する。・・・JR東日本グループは24年に開業を予定する「JRE BANK」で、楽天銀行のインフラを活用する。グループ傘下のビューカードが同行の銀行代理業として事業を担う。・・・NTTドコモは22年12月に三菱UFJ銀行と「dスマートバンク」の提供を始めた。三菱UFJ銀行のBaaS基盤を通じて預金口座サービスを提供する。」の記載がある。 (イ)2023年9月20日付け日本経済新聞朝刊の8ページには、「松井証券、銀行サービスに来月参入 岡三も来年度前半に」の見出しの下、「証券会社がフィンテックを活用して相次ぎ銀行代理業を始める。ネット証券の松井証券は10月から住信SBIネット銀行と協力して銀行サービスを始め、・・・中堅証券の岡三証券はGMOあおぞらネット銀行のインフラを活用し、2024年度前半に預金サービスを始める。・・・松井証券は10月に「MATSUI Bank」を始める。・・・岡三証券は24年度前半に「岡三BANK(仮称)」を始める。預金やデビットカード決済の機能を備える。」の記載がある。 (ウ)「TAKASHIMAYA NEOBANK」のウェブサイトにおいて、トップページには、「タカシマヤと銀行がアプリでひとつに。」の小見出しの下、「高島屋ネオバンクは高島屋をご利用のお客様にむけた住信SBIネット銀行の専用支店です。口座を開設するとアプリで銀行取引ができるほか、おトクな積立サービス[スゴ積み]や、スマホでのお支払いもご利用いただけます。」の記載があるほか、ページ下部には、「銀行代理業の概要/株式会社高島屋は銀行代理業として、預金の受入・資金の貸付・為替取引を内容とする契約締結の媒介を行います。/許可番号:近畿財務局長(銀代) 第155号」の記載がある(https://www.takashimaya.co.jp/neobank/)。 イ 上記アよりすれば、銀行代理業を行う事業者が、預金等の受入れを内容とする契約の締結の代理又は媒介等を行うに当たって、その事業の名称等に、「バンク(bank)」の文字を使用することは、一般に行われているとみるべきであり、関連当局によってその使用が規制されているとみるべき特段の事情は見当たらない。 (4)小括 本願商標は、「おうちバンク」の文字よりなるところ、上記(1)のとおり、その構成中の「バンク」の文字が必ずしも「銀行」のみを意味する語ではないこと、また、上記(2)のとおり、請求人のグループに属する子会社は、銀行代理業の許可を得ているなど、銀行法により、本願商標の使用等が禁止されているとみるべき特段の事情は見当たらないこと、さらに、上記(3)のとおり、銀行代理業を行う事業者が、当該事業において「バンク(bank)」の文字を使用することは、一般に行われていることを総合して判断すれば、本願商標は、他の法律によって、当該商標の使用等が禁止されているとか、本願商標をその指定役務について使用することが、社会公共の利益に反し、社会の一般的道徳観念に反するといった事情は見いだせないものである。 さらに、本願商標は、その構成自体が、非道徳的、卑わい、差別的、矯激又は他人に不快な印象を与えるようなものでもない。 そうすると、本願商標は、その構成自体が、又は指定役務に使用することにより、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれのあるものということはできない。 したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第7号に該当しない。 3 まとめ 上記1のとおり、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定の拒絶の理由は、解消した。 また、上記2のとおり、本願商標は,商標法第4条第1項第7号に該当するものではないから、本願商標が同号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当ではなく、取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。

審決本文(J-PlatPat)

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2022-016066

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