商標拒絶査定不服審判
2022-014961
シルキーフィニッシュミスト、フィニッシュミスト、シルキーフィニッシュ
- 審判番号
- 2022-014961
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-099747
- 請求日
- 2022年09月21日
- 審決日
- 2023年05月23日
- 公報発行日
- 2023年06月30日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】株式会社アテニア
- 【請求人代理人】羽切 正治
- 審判長/審判官
- 審判長 高野 和行
- 審判官 小俣 克巳
- 審判官 石塚 利恵
- 分類
- T18 .13 -WY (W03) / T18 .272-WY (W03)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法4条1項16号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021-99747拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和3年8月11日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和4年1月14日付け:拒絶理由通知
令和4年6月15日付け:拒絶査定
令和4年9月21日 :審判請求書、手続補足書の提出
2 本願商標
本願商標は、別掲のとおり、「シルキーフィニッシュミスト」の片仮名と「Silky finish mist」の欧文字とを上下二段に横書きしてなり、第3類「化粧品,せっけん類,歯磨き,香料,つけづめ,つけまつ毛」を指定商品として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要点)
本願商標は、下段に「Silky finish mist」の文字と上段にその表音を表す「シルキーフィニッシュミスト」の文字とを二段に書してなるところ、その構成中の「Silky」及び「シルキー」の文字は、「絹のようにすべすべして光沢があるさま。」等の意味を有する語であり、「finish」及び「フィニッシュ」の文字は、「終えること。」等の意味を有する語であり、「mist」及び「ミスト」の文字は、「霧状のもの。また、噴霧するもの。スプレー式の整髪料など。」等の意味を有する語である。
そして、本願の指定商品を取り扱う業界においては、なめらかな質感の商品やなめらかな質感にする商品について、「Silky」及び「シルキー」の文字が使用され、また、ミスト状の仕上げ用化粧品について、「フィニッシュミスト」や「フィニッシングミスト」の文字が使用されている実情があるから、本願商標は、全体として、「なめらかな質感の、又はなめらかな質感にする、ミスト状の仕上げ用化粧品」ほどの意味合いを認識させる。
そうすると、本願商標を、その指定商品中、例えば「化粧品」に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、「なめらかな質感の、又はなめらかな質感にする、ミスト状の仕上げ用化粧品」であること、すなわち、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示したものとして認識するというべきである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、上記意味合いに照応する商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。
4 当審の判断
本願商標は、別掲のとおり、「シルキーフィニッシュミスト」の片仮名と「Silky finish mist」の欧文字とを上下二段に横書きしてなるところ、上下段を構成する各文字は、それぞれ同じ書体、同じ大きさで、横一列にまとまりよく表してなるものであり、また、構成中の上段の片仮名は、下段の欧文字の読みを表したと理解されるものである。そして、本願商標の構成中、「Silky」の文字は「絹のような、(絹のように)柔らかい、つやのある」等の意味を、「finish」の文字は「終える」等の意味を、「mist」の文字は「霧、かすみ」等の意味をそれぞれ有する平易な英語である(いずれも「ジーニアス英和辞典 第5版」(大修館書店)から引用。)。
ところで、当審において職権をもって調査したところ、本願の指定商品を取り扱う業界において、「Silky」又は「シルキー」の文字を他の語と結合して使用している実情が伺えたが、その多くは、ある特定の品質や効能等を表示するために使用されているというよりは、光沢のある滑らかな質感を持つ高級生地であるシルクの持つイメージから、高級感など、ある種の漠然としたシルクのイメージを想起させるために使用されていることが認められた。
また、同業界において、一部の小売業者が、メイクアップの仕上げに使用するミスト状化粧品を「フィニッシュミスト」と記載している例も散見されたが、一般的に、当該ミスト状化粧品は、メーカーや小売業者によって「メイクキープミスト」、「フィニッシングミスト」、「セッティングミスト」などと称されることが多い実情も見受けられた。
以上のような、各語の語義及びその使用状況からすると、「Silky」、「finish」及び「mist」(「シルキー」、「フィニッシュ」及び「ミスト」)の文字を結合した本願商標は、各文字を結合した意味合いも判然とせず、一定の具体的な内容を一般に理解させるものということはできないから、商品の品質を直接的、かつ、具体的に表示するものとはいい難い。
さらに、当審における職権調査によっても、本願の指定商品を取り扱う業界において、「Silky finish mist」及び「シルキーフィニッシュミスト」の文字が、商品の品質を直接的、かつ、具体的に表示するものとして、取引上一般に使用されている事実は発見できず、さらに、本願商標に接する取引者、需要者が、当該文字を商品の品質等を表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。
そうすると、本願商標は、その指定商品との関係において、商品の品質を表示するものとはいえず、かつ、商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるものということもできない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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