商標拒絶査定不服審判
2022-014817
エーアイキャド、エイアイキャド
- 審判番号
- 2022-014817
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-099336
- 請求日
- 2022年09月20日
- 審決日
- 2023年10月26日
- 公報発行日
- 2024年01月26日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】デジタルプロセス株式会社
- 【請求人代理人】青木 篤
- 【請求人代理人】外川 奈美
- 【請求人代理人】大橋 啓輔
- 審判長/審判官
- 審判長 鈴木 雅也
- 審判官 渡邉 あおい
- 審判官 藤村 浩二
- 分類
- T18 .13 -Z (W0942) / T18 .272-Z (W0942)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法4条1項16号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、商標法第4条第1項第16号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021-99336拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和3年8月10日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和4年3月16日付け:拒絶理由通知書
令和4年5月2日 :手続補正書、意見書の提出
令和4年6月15日付け:拒絶査定
令和4年9月20日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、別掲1のとおり、「AICAD」の欧文字及び「エーアイキャド」の片仮名文字を上下二段に書してなり、第9類及び第42類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として登録出願されたものであり、その後、指定商品及び指定役務については、上記1の手続補正により、別掲2のとおりの商品及び役務に補正されたものである。
3 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、「AICAD」の欧文字と、「エーアイキャド」の文字とを普通に用いられる方法で二段に横書きしてなるものである。その構成中の「AI」及び「エーアイ」の文字は「人工知能」、「CAD」及び「キャド」の文字は「コンピューター援用設計」の意味を有する語としてそれぞれ一般的に知られているものであり、本願商標はそれらの語を結合させたものと容易に理解されるものである。そして、実際に、本願商標の指定商品及び指定役務を取り扱う業界において、AIを活用したCADの取引が行われている実情が認められる。そうすると、本願商標を、その指定商品及び指定役務に使用した場合、これに接する取引者、需要者に、「AIを活用したCADに係る商品や役務」であることを認識させるにとどまるものですから、商品の品質及び役務の質を普通に用いられる方法で表示するものといわざるを得ない。したがって、本願商標は商標法第3条第1項第3号に該当し、上記以外の商品及び役務に使用するときは、商品の品質及び役務の質の誤認を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
4 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号の該当性について
本願商標は、上記2のとおり、「AICAD」の欧文字及び「エーアイキャド」の片仮名文字を上下二段に書してなるところ、下段に書された「エーアイキャド」の文字は、上段の「AICAD」の読みを片仮名表記したものと一致することから、「AICAD」の読みを表しているとみるのが相当である。
そして、その構成中の「AI」の文字は「人工知能。」の意味(大辞泉第2版、小学館)を、「CAD」の文字は「コンピューター援用設計。」の意味(前掲書)を表すものとして、本願商標の指定商品及び指定役務を取り扱う分野において、それぞれ一般的に知られているものである。
また、原審において示した別掲3の事実に加え、別掲4の事実のとおり、本願商標の指定商品及び指定役務を取り扱う業界において、AIを活用したCADが実在している事実が認められる。
加えて、本願商標は、上下二段に書してなるものの、書体等を含めても特殊な態様であるとはいい得ないものであって、普通に用いられる方法の範囲内で表示したものと理解、認識されるにすぎないというのが相当である。
以上のことからすれば、本願商標を、指定商品及び指定役務中「AIを活用したCADに係る商品や役務」に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、単に、その商品が「AIを活用したCADに係る商品や役務」であることを理解、認識するにとどまり、本願商標は、商品の品質及び役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものというべきである。また、本願商標をその指定商品及び指定役務中「AIを活用したCADに係る商品や役務」以外の指定商品及び指定役務に使用する場合は、商品の品質及び役務の質の誤認を生ずるおそれがあるとみるのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、本願商標は、構成上まとまりよく一体的に表されており、「AI」の文字及び「CAD」の文字が極めて多義語なことも加えると、これに接する需要者、取引者がただちに「AIを活用したCADに係る商品や役務」の意味合いを認識するとは考えられない旨主張している。
しかしながら、上段の「AICAD」の文字は下段の「エーアイキャド」文字がその読みを特定しており、かつ、別掲3及び別掲4の事実のとおり、本願商標の指定商品及び指定役務を取り扱う業界において、AIを活用したCADが実在している事実があることからすれば、本願商標に接する需要者、取引者は、本願商標が一般的に広く知られている「AI」及び「CAD」の文字を結合してなるものと認識するとみるのが相当であり、そこから「AIを活用したCADに係る商品や役務」であることを認識するとみるのが相当である。
したがって、請求人のかかる主張は、採用することができない。
イ 請求人は、過去の登録例を挙げ、本願商標も同様に判断されるべきである旨主張する。
しかしながら、登録出願に係る商標が、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるか否かの判断は、当該登録出願の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様と指定商品の取引の実情等に基づいて、個別具体的に判断されるべきものであるところ、本件については、上記(1)のとおり判断するものであるから、請求人の挙げた商標登録例があることが、本件の判断を左右するものではない。
したがって、請求人のかかる主張は、採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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