商標拒絶査定不服審判
2022-014389
ゴールド
- 審判番号
- 2022-014389
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-078743
- 請求日
- 2022年09月12日
- 審決日
- 2024年05月02日
- 公報発行日
- 2024年07月26日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】合資会社加藤吉平商店
- 【請求人代理人】高島 敏郎
- 審判長/審判官
- 審判長 旦 克昌
- 審判官 小林 裕子
- 審判官 清川 恵子
- 分類
- T18 .13 -Z (W33)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、特許法第150条
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021- 78743拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和3年6月24日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和4年 2月16日付け:拒絶理由通知
令和4年 4月28日 :意見書、手続補正書の提出
令和4年 6月 9日付け:拒絶査定
令和4年 9月12日 :審判請求書の提出
令和6年 2月 8日付け:証拠調べ通知
2 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、「GOLD」の文字を標準文字で表してなり、第33類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、令和3年6月24日に登録出願され、その後、指定商品については、上記1の手続補正により、第33類「日本国内産米を原料とし日本国内で製造された清酒」に補正されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
本願商標は、「GOLD」の文字を標準文字で表してなるものであるところ、本願商標の補正後の指定商品も含まれる酒を取り扱う業界において、「GOLD(gold、ゴールド)」の語が、黄金色をした商品や優れた品質の商品について広く使用されている実情がある。また、本願商標の補正後の指定商品に係る業界において、黄金色の商品が取り扱われている実情がある。そうすると、本願商標をその指定商品に使用したときは、これに接する取引者、需要者は、その商品の品質を表したものとして認識するにとどまるというのが相当であるから、本願商標は、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標といえる。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
4 当審による証拠調べ通知
当審において、本願商標が、その指定商品との関係において、商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べを実施した結果、別掲1ないし別掲3のとおりの事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条の規定に基づき通知し、請求人の意見を求めた。
5 上記通知に対する請求人の意見
請求人は、上記4の証拠調べ通知に対し、指定した期間内に何ら意見を述べていない。
6 当審の判断
(1)本願商標の商標法第3条第1項第3号該当性
本願商標は、「GOLD」の文字を標準文字で表してなるところ、「GOLD」の文字は、「金、金色、黄金(こがね)色」などの意味を有する英語であり(ベーシックジーニアス英和辞典)、中学学習程度の英語であるから、我が国において広く一般に親しまれた語であるといえる。
そして、別掲1のとおり、本願の指定商品や関連商品を取り扱う業界において、「GOLD」の意味に相応する黄金色の商品が流通していること、また、別掲2のとおり、金箔入りや金箔付きの商品について「GOLD」、「ゴールド」の文字が使用されていること、さらに、別掲3のとおり、杜氏や原材料、生産方法にこだわった商品等の品質の高い商品について「GOLD」「ゴールド」の文字が使用されている実情がある。
そうすると、「GOLD」の文字を標準文字で表した本願商標は、これをその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者をして、「黄金色の商品」又は「金箔入り又は金箔付きの商品」、あるいは「品質の高い商品」といった商品の色彩や商品の品質を表したものと認識されるにとどまるというべきであるから、本願商標は、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものである。
したがって、本願商標は、商品の色彩や品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものであるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張
ア 請求人は、本願商標は、雑誌(2013年発行「逸品礼賛」(甲7)、2021年10月号「APPLETown」(甲9)及び地酒ネットの記事(甲8)に請求人の商品が紹介されていること、2020年7月から2021年6月までの「GOLD」の720ml瓶の出荷本数が12万5千本、1800ml瓶の出荷本数が3万本で、直近1年の出荷本数が15万本程度であり、出荷本数が毎年増えていること、2013年から2021年に至るまで毎年表彰されていることを挙げて、「GOLD」は、請求人の商品を示すものとして十分な識別力を有している旨主張する。
しかしながら、本願商標は、上記(1)のとおり、商品の色彩等を表示する「GOLD」の文字を標準文字で表してなるものであり、出荷本数については720ml瓶が12万5千本であると90kl、1800ml瓶の出荷本数が3万本であれば54klであり、合計144klであり、令和2年度清酒製造酒量30万kl(甲13)からすれば、1割にも満たない数量であるから、それほど多い量ともいえない。また、毎年表彰されている賞については、その賞がどれくらいの商品の中から、どのように選定されているか等が不明である上、その賞を受賞したことによって、本願商標の周知性の獲得にどの程度作用したのかも不明であることから、当該賞の受賞をもって、本願商標が請求人の商品であることの周知性を裏付けるものとは言いがたい。
そのほか、請求人の提出する証拠からは、本願商標の周知性の程度を推し量ることはできない。
したがって、本願商標が請求人の商品を示すものとして識別力を有しているとは認められない。
イ 請求人は、「GOLD」や「ゴールド」の文字を含む過去の登録例を挙げて、先の特許庁の判断と矛盾し、著しく公平性を欠く旨主張する。
しかしながら、登録出願に係る商標が登録され得るものであるか否かの判断は、指定商品の取引の実情を考慮し、個々の商標ごとに個別具体的に検討、判断されるべきものであり、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについての判断は、他の商標登録の例に左右されるものではない。
したがって、請求人の主張は採用できない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するから、登録することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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