商標拒絶査定不服審判
2022-014130
リホクサイ、レホクサイ、ホクサイ
- 審判番号
- 2022-014130
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-127517
- 請求日
- 2022年09月08日
- 審決日
- 2023年05月09日
- 公報発行日
- 2023年06月30日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】株式会社ヤギ
- 【請求人代理人】弁理士法人三枝国際特許事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 矢澤 一幸
- 審判官 小田 昌子
- 審判官 阿曾 裕樹
- 分類
- T18 .22 -WY (W1825)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項7号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第7号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021-127517拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、「re:HOKUSAI」の文字を横書きしてなり、第18類「かばん類,袋物,かばん金具,がま口口金,蹄鉄,皮革製包装用容器,ペット用被服類,携帯用化粧道具入れ,傘,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄,乗馬用具」及び第25類「被服,マフラー,ショール,えり巻き,毛皮製ストール,スカーフ,帽子,履物,ガーター,靴下留め,ズボンつり,バンド,ベルト,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、令和3年10月13日に登録出願されたものである。
原審では、令和4年3月9日付けで拒絶理由の通知、同年5月16日付けで意見書の提出、同年6月7日付けで拒絶査定されたもので、これに対して同年9月8日に本件拒絶査定不服審判が請求されている。
2 原査定の拒絶の理由(要旨)
本願商標は、「re:HOKUSAI」の欧文字を横書きしてなるところ、江戸後期の浮世絵師として一般に広く知られている歴史上の人物である「葛飾北斎」を認識させる「HOKUSAI」の文字を、その構成中に有してなる。
ところで、一般に、歴史上の著名な人物にゆかりのある土地等では、当該人物の氏名や略称などの標章を観光事業等に用いて地域振興を図っているのが通常であり、歴史上の人物名は、その人物の名声により強い顧客吸引力を有しているから、その者の名を表示した商品が生産、販売されることが少なくない。
そして、葛飾北斎ゆかりの地においては、葛飾北斎に関する美術館が設立されたり、葛飾北斎に関する催しが開催されている等、「葛飾北斎」が地域の活性化に利用されている実情がある。
そうすると、「葛飾北斎」を認識させる本願商標を、一私人である出願人が、自己の商標として、その指定商品について独占的に使用することは、これを利用した観光振興や地域おこしなどの公益的な施策の遂行を阻害し、社会公共の利益に反するおそれがある。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第7号に該当する。
3 当審の判断
本願商標は、「re:HOKUSAI」の文字を横書きしてなるところ、その構成文字は、同じ大きさ及び書体で、間隔なく、横一列にまとまりよく表してなることから、一連一体の語を表してなると看取できる。
そして、本願商標の構成中「re」の文字は「・・・について。返信(返信メールの件名の冒頭につく)。」の意味を有する英語(参照:「ジーニアス英和辞典 第5版」大修館書店)であり、「HOKUSAI」の文字は「江戸後期の浮世絵師」である「葛飾北斎」の略称「北斎」(参照:「広辞苑 第7版」岩波書店)のローマ字表記に通じるものであり、両語を「:」で介して結合しても、具体的な意味合いを直ちに認識させるものではないが、各構成文字の語義を結合した漠然とした意味合い「北斎について」などを連想させるような英語風の語ではある。
そうすると、本願商標は、一連一体の英語風の語を表してなるものであり、「葛飾北斎」(江戸後期の浮世絵師)に通じ得るローマ字表記を含むとしても、当該人物の名称そのものを表してなるものではなく、それを登録することが、社会公共の利益に反し、又は社会の一般的道徳観念に反するものとは直ちにいえない。
また、当審による職権調査によっても、本願商標について、その構成自体が非道徳的、卑わい、差別的、きょう激若しくは他人に不快な印象を与えるような構成であったり、その指定商品に使用することが社会公共の利益に反し、社会の一般的道徳観念に反するものであることを示す具体的な事実関係は見出せない。
以上のとおり、本願商標は、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標ではないから、商標法第4条第1項第7号に該当するものではなく、同項同号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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