商標拒絶査定不服審判
2022-013144
マスクハダフチョー、ハダフチョー
- 審判番号
- 2022-013144
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-117049
- 請求日
- 2022年08月22日
- 審決日
- 2024年09月04日
- 公報発行日
- 2024年11月29日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】小林製薬株式会社
- 【請求人代理人】杉村 憲司
- 【請求人代理人】杉村 光嗣
- 【請求人代理人】藤本 一
- 審判長/審判官
- 審判長 大島 康浩
- 審判官 阿曾 裕樹
- 審判官 吉沢 恵美子
- 分類
- T18 .13 -Z (W0305)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、特許法第150条第5項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021-117049拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、「マスク肌不調」の文字を標準文字で表してなり、第3類「家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,かつら装着用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,つけまつ毛用接着剤,口中清涼剤,口臭用消臭剤,動物用防臭剤,塗料用剥離剤,靴クリーム,靴墨,つや出し剤,せっけん類,入れ歯洗浄剤,歯磨き,化粧品,香料,薫料,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つけづめ,つけまつ毛」及び第5類「薬剤,医療用試験紙,医療用油紙,医療用接着テープ,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,おりものシート,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,綿棒,歯科用材料,おむつ,おむつカバー,はえ取り紙,防虫紙,乳幼児用粉乳,サプリメント,食餌療法用飲料,食餌療法用食品,乳幼児用飲料,乳幼児用食品,栄養補助用飼料添加物(薬剤に属するものを除く。),人工受精用精液」を指定商品として、令和3年9月21日に登録出願されたものである。
原審では、令和4年3月10日付けで拒絶理由の通知、同年4月19日付けで意見書の提出、同年5月26日付けで拒絶査定されたもので、これに対して同年8月22日に本件拒絶査定不服審判が請求されている。
2 原査定の拒絶の理由(要旨)
本願商標は、「マスク肌不調」の文字を標準文字で表示してなる。
ところで、新型コロナウイルス感染症予防のマスク着用の長期化に伴い、肌の不調を感じる人(例えば「肌荒れ」「肌のごわつき」「ニキビ」)が増えている結果、保湿ケア、クレンジングの見直し等マスクによる肌の不調の対策を講じている。
そうすると、本願商標は、その指定商品について使用するときは、これに接する取引者、需要者が、当該商品を「マスク着用による肌の不調を改善する商品」であると容易に認識し得るから、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標である。
したがって、本願商標は、これを指定商品中「前記商品」について使用するときは、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。
3 当審における証拠調べ通知
当審において、本願商標が、その指定商品との関係において、商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べを実施した結果、別掲1及び別掲2のとおりの事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき通知し、請求人の意見を求めた。
4 上記通知に対する請求人の意見
(1)別掲1の事例のうち、「マスク○○」の文字が「マスク着用による○○」と理解されることを裏付ける証拠となるのは、(2)、(6)及び(8)のみであり、そのような用例が一般的であるとはいえない。
(2)別掲2の事例によれば、「肌の調子が悪いこと」には様々な症状が含まれると理解でき、それら症状に対策するとしても有効成分や商品の性状などが異なるから、「肌不調」の文字より本願商標の指定商品の特性等を直接的、具体的に認識できない。
5 当審の判断
(1)本願商標の商標法第3条第1項第3号該当性
ア 本願商標は、「マスク肌不調」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中「マスク」の文字部分は「病菌・埃などを防ぐために鼻・口を覆うもの」の意味を、「肌」の文字部分は「人などの体の表面。皮膚。」の意味を、「不調」の文字部分は「調子が悪いこと」の意味を有する語(参照:「広辞苑 第7版」岩波書店)であり、いずれも意味の理解が容易な平易な語である。
イ 本願商標の指定商品と関連する取引業界においては、別掲1のとおり、例えば「マスク肌荒れ」、「マスク荒れ」、「マスクニキビ」、「マスク蒸れ」などのように、マスク着用による肌の不調(症例、症状)を「マスク○○」と称している実情がある。
また、当該取引業界において、別掲2のとおり、「肌不調」の語を「肌の調子が悪いこと」程の意味合いで使用している実情もある。
ウ そうすると、本願商標は、その構成文字の語義及び取引の実情を踏まえると、構成文字全体として「マスク(着用)による肌の不調」程度の意味合いを想起させるもので、その指定商品中「化粧品」及び「薬剤,衛生マスク」などに使用するときは、それに接する需要者及び取引者をして、単に商品の品質又は用途を表示するものと認識、理解させるにすぎない。
したがって、本願商標は、その指定商品中「化粧品」及び「薬剤,衛生マスク」などについて、商品の品質又は用途を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であり、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、本願商標は、全体として一体の語であるが、辞書等に掲載のある既成語ではなく、原審認定のような意味合いが直接的に生じるとはいえず、その意味合いもその指定商品との関係では、具体的、直接的なものとはいえない旨を主張する。
しかしながら、本願商標は、上記(1)のとおり、その構成文字はいずれも意味の理解が容易な平易な語であり、また、マスク着用による肌の不調を「マスク○○」と称している実情や、「肌不調」の語を「肌の調子が悪いこと」程の意味合いで使用している実情があることを踏まえると、構成文字全体として「マスク(着用)による肌の不調」程度の意味合いを想起させ、その指定商品に係る需要者及び取引者をして、単に商品の品質又は用途を表示するものと認識、理解させるにすぎない。
(3)結論
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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