商標拒絶査定不服審判
2022-013052
トータルコンディショニング
- 審判番号
- 2022-013052
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-033471
- 請求日
- 2022年08月19日
- 審決日
- 2024年04月26日
- 公報発行日
- 2024年07月26日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】独立行政法人日本スポーツ振興センター
- 【請求人代理人】松沼 泰史
- 【請求人代理人】眞島 竜一郎
- 審判長/審判官
- 審判長 鈴木 雅也
- 審判官 渡邉 あおい
- 審判官 藤村 浩二
- 分類
- T18 .13 -Z (W1641)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、特許法第150条第5項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021-33471拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和3年3月19日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和3年12月23日付け:拒絶理由通知書
令和4年2月10日 :意見書の提出
令和4年5月16日付け :拒絶査定
令和4年8月19日 :審判請求書の提出
令和5年9月8日付け :証拠調べ通知書
令和5年10月18日 :意見書の提出
2 本願商標
本願商標は、「トータルコンディショニング」の文字を標準文字で表してなるところ、別掲1のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、「トータルコンディショニング」の文字を表してなるところ、「トータル」「コンディショニング」の各語の語義から、本願商標全体として、「総合的な調整」ほどの意味合いを理解させるものといえる。そして、実際に、身体の調子を整えて良い状態にすることを目的とした施術やマッサージ等を「トータルコンディショニング」と称して行う施設が存在する。そうすると、本願商標をその指定商品・指定役務中の「印刷物,技芸・スポーツ又は知識の教授,セミナーの企画・運営又は開催,電子出版物の提供,図書及び記録の供覧,書籍の制作,インターネットを利用して行う映像の提供」に使用しても、これに接する取引者・需要者は、身体の調子を整えて良い状態にすることを目的とした施術等(トータルコンディショニング)に関するものであることを認識するにとどまり、本願商標は、単にその商品の品質、役務の質を普通に用いられる方法で表示するにすぎないものというべきである。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
4 当審においてした証拠調べ通知
当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べを実施した結果、本願商標がその指定商品との関係において、同号に該当すると認めるに足りる事実を、新たに別掲2のとおり発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、請求人に対して、令和5年9月8日付けで、証拠調べの結果を通知し、相当の期間を指定して、これに対する意見を求めた。
5 証拠調べに対する意見
請求人は、上記4の証拠調べ通知に対して、令和5年10月18日に意見書を提出し、要旨以下のように述べた。
(1)「トータルコンディショニング」の文字は一義的に使用されていないことは明らかであることから、商品の品質や役務の質を表示するにすぎないものとして認識するというよりは、全体として一つの造語と認識されるのが相当である。
(2)取引市場においては「身体の調子を整えて良い状態にすること」ほどの意味合いを表す語として、様々な語が使用、採択されており、統一的な語は使用されていないから、本願商標をその指定商品及び指定役務に使用した場合に上記意味合いが暗示されることはあるとしても、需要者が商品や役務の内容を直接的かつ具体的に看取し得るものとはいえない。よって、本願商標は、商品や役務の内容を直接的かつ具体的に看取し得るものとはいえず、むしろ、全体として一つの造語と認識されるのが相当である。
6 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号該当性について
本願商標は、「トータルコンディショニング」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中「トータル」の文字は「全体的。総合的。」の意味を(広辞苑第七版、岩波書店)、「コンディショニング」の文字は「調整。調節。特に、運動選手などが体調を整えること。」の意味を表す(前掲書)ものであるから、全体として「体調を総合的に整えること」の意味合いを理解させるものといえる。
そして、別掲2に示すとおり、「トータルコンディショニング」の文字が、「体調を総合的に整えること」の意味合いで、セミナーのタイトルやトレーニングジムのサービス紹介等において一般的に使用されている実情が認められる。
そうすると、本願商標をその指定商品及び指定役務中の「印刷物,技芸・スポーツ又は知識の教授,セミナーの企画・運営又は開催,電子出版物の提供,図書及び記録の供覧,書籍の制作,インターネットを利用して行う映像の提供」に使用しても、これに接する取引者・需要者は、その商品や役務の内容が「体調を総合的に整えること」に関するものであることを認識するにとどまり、本願商標は、単にその商品の品質又は役務の質を普通に用いられる方法で表示するにすぎないものというべきである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、「トータルコンディショニング」の文字は一義的に使用されていないことは明らかであることから、商品の品質や役務の質を表示するに過ぎないものとして認識するというよりは、全体として一つの造語と認識されるのが相当である旨主張する。
しかしながら、別掲2に示すとおり、「トータルコンディショニング」の文字が、「体調を総合的に整えること」の意味合いで、セミナーのタイトルやトレーニングジムのサービス紹介等において一般的に使用されている実情が認められることからすれば、「トータルコンディショニング」の文字が「体調を総合的に整えること」という一定の内容を示すために使用されているとみるのが相当である。多義的,抽象的かつ曖昧で漠然としたものであるとの主張の点についていえば、それは元来「コンディショニング」の語が、「調整。調節。特に、運動選手などが体調を整えること。」という程度の抽象的な意味合いを有する語であることに起因するものであるから、実際に子細に見れば一義的に使用されていないものであったとしても、本願商標が自他商品及び役務の識別力を有しないとの判断を左右する理由となるものではない。
したがって、請求人のかかる主張は採用できない。
イ 請求人は、取引市場においては「身体の調子を整えて良い状態にすること」ほどの意味合いを表す語として、様々な語が使用されており、統一的な語は使用されていないから、本願商標をその指定商品及び指定役務に使用しても、上記意味合いが暗示されることはあるとしても、需要者が商品や役務の内容を直接的かつ具体的に看取し得るものとはいえないため、全体として一つの造語と認識されるのが相当である旨主張する。
しかしながら、上記(1)のとおり、本願商標を構成する語義及び別掲2に示す「トータルコンディショニング」の文字の使用実態からすれば、本願商標は、単にその商品の品質又は役務の質を普通に用いられる方法で表示するにすぎないものというべきである。同様の意味を表すために他の語が使用されているからといって、需要者、取引者が本願商標から異なる意味を認識する等影響を与えるものではない。
したがって、請求人のかかる主張は採用できない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2022-013052