商標拒絶査定不服審判
2022-012368
ハナノカオリノアルクラシ
- 審判番号
- 2022-012368
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-058553
- 請求日
- 2022年08月08日
- 審決日
- 2023年09月26日
- 公報発行日
- 2023年12月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】小林製薬株式会社
- 【請求人代理人】高梨 範夫
- 審判長/審判官
- 審判長 大森 友子
- 審判官 小俣 克巳
- 審判官 飯田 亜紀
- 分類
- T18 .16 -Z (W0305)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項6号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第6号、商標法第3条第1項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021- 58553拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和3年5月14日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和3年12月10日付け:拒絶理由通知書
令和4年 1月21日 :意見書の提出
令和4年 4月28日付け:拒絶査定
令和4年 8月 8日 :審判請求書の提出
令和5年 5月 9日付け:審尋
令和5年 6月19日 :回答書の提出
2 本願商標
本願商標は、「花の香りのある暮らし」の文字を標準文字で表してなり、第3類及び第5類に属する別掲1の商品を指定商品として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由の要点
原審において、「本願商標は、「花の香りのある暮らし」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中「花」の文字は、「被子植物の生殖器官。」の意味を有する語であり、「香り」の文字は、「よいにおい。」の意味を有する語であり、「暮らし」の文字は、「くらすこと。時日をすごすこと。」の意味を有する語である。そして、本願の指定商品を取り扱う業界においては、「香りのある暮らし」の文字が宣伝、広告的に使用されている実情がある。そうすると、本願商標を指定商品中、例えば「香料,芳香剤(身体用のものを除く。),消臭芳香剤(身体用のものを除く。),その他の薫料」等に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、宣伝広告の一種であると理解するにとどまるというのが相当であるから、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものと判断する。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、拒絶したものである。
4 当審における審尋
当審において、上記1の審尋により、別掲2ないし別掲4に掲げる事実を記載した上で、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとの暫定的見解を示し、期間を指定した上で請求人に対し意見を求めた。
5 審尋に対する請求人の回答(要旨)
(1)本願商標は、その構成全体から「美しくて時めくような、つややかな美しさで、なんとなく感じられる良い感じで過ごす日々の生活。」といった意味合いを間接的、暗示的に想起させるものであるから、商品の品質等を直接的、直感的に表示することのない一種の造語として理解される。
(2)審尋では、「花の香り」や「香りのある暮らし」の文字が記載された商品の説明記事や宣伝広告記事を挙げているが、本願商標は、請求人が自己の商品に使用するための商標であり、商標としての使用は、商品の説明記事や宣伝広告記事の中で他の文章や文字とともに使用されるのとは異なる。商品包装といった限定されたスペースにおいて、自己の商品の商標であると需要者に容易に認識できる態様で表されることによって、直ちに自他商品の識別標識として認識される。
6 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第6号該当性について
本願商標は、上記2のとおり、「花の香りのある暮らし」の文字を標準文字で表してなり、別掲1の商品を指定商品とするところ、本願の指定商品には、別掲4の商品等、香りを有する商品若しくは香りに特徴を有する商品(以下「香りに関する商品」という。)が含まれており、香りに関する商品においては、別掲2のとおり、香りの一種類を表す語として「花の香り」の文字が使用されている実情がある。
また、「生活の中に香りを取り入れる」、「生活の中で香りを楽しむ」程の意味合いで、香りに関する商品の説明や宣伝広告に「香りのある暮らし」の文字が使用されていることが、別掲3よりうかがえる。
このような状況の下、本願商標をその指定商品中、別掲4の商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、「生活の中に花の香りを取り入れる」、「生活の中で花の香りを楽しむ」程の、顧客の吸引、販売促進等のためのキャッチフレーズの一種であると認識、理解するにとどまり、本願商標は、何人かの業務にかかる商品であることを認識することができない商標というのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、審尋では、「花の香り」や「香りのある暮らし」の文字が記載された商品の説明記事や宣伝広告記事を挙げているが、本願商標は、請求人が自己の商品に使用するための商標であり、商標としての使用は、商品の説明記事や宣伝広告記事の中で他の文章や文字とともに使用されるのとは異なる。商品包装といった限定されたスペースにおいて、自己の商品の商標であると需要者に容易に認識できる態様で表されることによって、直ちに自他商品の識別標識として認識される旨主張する。
しかしながら、請求人における本願商標の使用態様が上記のとおりであるとしても、本願商標に接する取引者、需要者が、「生活の中に花の香りを取り入れる」、「生活の中で花の香りを楽しむ」程の、顧客の吸引、販売促進等のためのキャッチフレーズの一種であると認識、理解するにとどまることは上記(1)のとおりである。
イ 請求人は、過去の登録例を挙げ、本願もこれと同様に判断されるべきである旨主張する。
しかしながら、登録出願に係る商標が、商標法第3条第1項に該当するものであるか否かの判断は、当該登録出願の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様と指定商品の取引の実情等に基づいて、個別具体的に判断されるべきものであるところ、本願については上記(1)のとおり判断するものであるから、請求人の挙げた登録例があることが、本願の判断を左右するものではない。
ウ したがって、請求人の上記主張は、いずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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