商標拒絶査定不服審判
2022-012311
イディアコーポレーション、イディア
- 審判番号
- 2022-012311
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2022-035678
- 請求日
- 2022年08月08日
- 審決日
- 2023年06月05日
- 公報発行日
- 2023年06月30日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】株式会社 イディアコーポレーション
- 【請求人代理人】小林 浩
- 【請求人代理人】岡田 貴子
- 【請求人代理人】瀧澤 文
- 審判長/審判官
- 審判長 大橋 良成
- 審判官 山田 啓之
- 審判官 浦崎 直之
- 分類
- T18 .23 -WY (W353740414344)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項8号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第8号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2022-35678拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和4年3月29日に登録出願されたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和4年 4月 7日付け:手続補正書
令和4年 5月19日付け:拒絶理由通知書
令和4年 6月10日付け:意見書
令和4年 7月 1日付け:拒絶査定
令和4年 8月 8日付け:審判請求書、手続補正書
2 本願商標
本願商標は、「株式会社イディアコーポレーション」の文字を標準文字で表してなり、第35類、第37類、第40類、第41類、第43類、第44類及び第45類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として登録出願されたものであり、その後、指定役務については、上記1の手続補正により、最終的に、第35類、第37類、第40類、第41類、第43類及び第44類に属する別掲のとおりの指定役務に補正されたものである。
3 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、「本願商標は、「株式会社イディアコーポレーション」の文字を標準文字で表してなるものであり、これは、他人の名称「株式会社イディア・コーポレーション」を含むものであり、かつ、出願人が本願商標について登録を受けることにつき、その他人の承諾を得ているものとはいえない。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第8号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第8号について
商標法第4条第1項第8号が、他人の肖像又は他人の氏名、名称、著名な略称等を含む商標は、その他人の承諾を得ているものを除き、商標登録を受けることができないと規定した趣旨は、人(法人等の団体を含む。以下同じ。)の肖像、氏名、名称等に対する人格的利益を保護すること、すなわち、自らの承諾なしにその氏名、名称等を商標に使われることがないという利益を保護することにあると解される(最高裁平成15年(行ヒ)第265号、最高裁平成16年(行ヒ)第343号)。
そして、同号の趣旨は、人格的利益の保護にあるところ、問題となる商標に他人の略称等が存在すると客観的に把握できず、当該他人を想起、連想できないのであれば、他人の人格的利益が毀損されるおそれはないと考えられる。そうすると、他人の氏名や略称等を「含む」商標に該当するかどうかを判断するに当たっては、単に物理的に「含む」状態をもって足りるとするのではなく、その部分が他人の略称等として客観的に把握され、当該他人を想起・連想させるものであることを要すると解すべきである(知財高裁平成21年(行ケ)第10074号、知財高裁平成23年(行ケ)第10190号)。
また、同号が他人の名称については著名性を要するものとしていないのに対し、他人の略称についてはこれを要するものとしているのは、略称については、これを使用する者がある程度恣意的に選択する余地があるためであると解されるから、このこととの対比において、著名性を要せずに同号該当性が認められる他人の名称とは、使用する者が恣意的に選択する余地のない名称、すなわち、法令上の正式名称であるというべきであると解される(東京高裁平成12年(行ケ)257号)。
(2)本願商標の商標法第4条第1項第8号該当性について
以上の趣旨よりすれば、商標法第4条第1項第8号の「他人の名称」を含むというためには、その商標が、他人が恣意的に選択する余地のない名称、すなわち、他人の法令上の正式名称であることを要するというべきである。
これを本件についてみるに、当審において職権により「国税庁法人番号公表サイト」(https://www.houjin-bangou.nta.go.jp/)を調査したところ、原審において引用した会社の名称は、「株式会社イディア・コーポレーション」であった。
してみれば、本願商標「株式会社イディアコーポレーション」と、原審において引用した会社の名称「株式会社イディア・コーポレーション」とは、中点の有無に差異を有しているため、他人の名称であると認めることはできない。
他に、原審において引用した会社である「株式会社イディア・コーポレーション」にとって、自己の名称を使用する際に、「・」を除いた「株式会社イディアコーポレーション」が恣意的に選択する余地のない名称であるというべき事情は見いだせない。
したがって、本願商標は、原審において引用した会社の名称とはいえないから、本願商標がその会社の名称を含むものであることを前提とし、その上で、本願商標が商標法第4条第1項第8号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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