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商標拒絶査定不服審判

2022-012292

スッキリジッカン

審判番号
2022-012292
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
商願2021-001866
請求日
2022年08月08日
審決日
2023年05月29日
公報発行日
2023年08月25日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】小林製薬株式会社
  • 【請求人代理人】山田 威一郎
審判長/審判官
  • 審判長 高野 和行
  • 審判官 小俣 克巳
  • 審判官 石塚 利恵
分類
T18 .13 -Z (W0305)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法3条1項3号
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項第3号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

商願2021-1866拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 1 手続の経緯 本願は、令和3年1月8日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和3年11月24日付け:拒絶理由通知 令和4年 1月 6日 :意見書の提出 令和4年 4月27日付け:拒絶査定 令和4年 8月 8日 :審判請求書の提出 2 本願商標 本願商標は、「すっきり実感」の文字を標準文字で表してなり、第3類及び第5類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として登録出願されたものである。 3 原査定の拒絶の理由(要点) 本願商標は、「すっきり実感」の文字を標準文字で表示してなるところ、その構成中の「すっきり」及び「実感」の文字は、それぞれ、「気分や味わいが爽快であるさま。」及び「実際に経験しているかのような生き生きとした感じ。」の意味を有する親しまれた日常語であるから、その構成全体からは、「気分や味わいが爽快であるさまを実感する」程の意味合いを容易に認識させるものである。 そして、便秘解消、睡眠サポートや口臭ケア用のサプリメントでは、その効能として「スッキリ(を)実感」の語句が普通に用いられており、「すっきり」とした感じを体感できるようミント(薄荷)等を配合した商品も多種販売されていることは広く知られている。 そうすると、本願商標をその指定商品中、例えば、第3類「口臭用消臭剤,せっけん類,歯磨き,身体用消臭剤,身体用防臭剤,その他の化粧品,香料,芳香剤(身体用のものを除く。),消臭芳香剤(身体用のものを除く。),その他の薫料」及び第5類「芳香消臭剤(身体用・動物用及び工業用の芳香消臭剤並びに口臭用消臭剤を除く。),その他の消臭剤(身体用・動物用及び工業用の消臭剤並びに口臭用消臭剤を除く。),防臭剤(身体用・動物用及び工業用のものを除く。),脱臭剤(工業用のものを除く。),その他の薬剤,サプリメント」に使用しても、当該需要者は、その商品の使用によって「気分や味わいが爽快であるさまを実感する」という、単に商品の効能を表示したものと理解するにとどまるものである。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。 4 当審においてした審尋 当審において、請求人に対し、令和5年3月8日付けで、別掲1に示すとおりの用例を提示した上で、本願商標は商標法第3条第1項第3号に該当するとする旨の見解を示した審尋を発し、期間を指定して、これに対する回答を求めた。 5 審尋に対する請求人の回答 前記4の審尋に対し、請求人は、令和5年3月20日付け回答書及び手続補正書を提出し、本願の指定商品中、第5類「サプリメント」を削除する補正を行うとともに、要旨以下のように主張した。 なお、上記手続補正書により補正された指定商品(以下「本願の補正後の指定商品」という。)は、別掲2のとおりである。 (1)本願の指定商品から「サプリメント」を削除する補正を行ったことにより、審尋の用例の大半が、本願の補正後の指定商品に関するものではなくなり、本願の補正後の指定商品を取り扱う業界において、「すっきり実感」との表現が一般的に使用されているとはいえなくなったため、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものではない。 (2)審尋の用例中、「歯磨き」及び「洗顔料」の商品説明の中で、「すっきり実感」の表現が使用されているが、これは文章表現の一部に使用されているにすぎず、「すっきり実感」との語が単独で効能の表示として使用されている事実を示すものではない。 6 当審の判断 (1)本願商標 本願商標は、「すっきり実感」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「すっきり」の文字は「気分や味わいが爽快であるさま。」等の意味を、「実感」の文字は「(想像・空想に対して)実物に接して起こる感じ。また、実際に経験しているかのような生き生きとした感じ。」の意味を有する語(いずれも「広辞苑 第七版」(岩波書店)から引用。)として、それぞれ我が国において広く親しまれているものである。 そして、本願の補正後の指定商品に関連する化粧品、衛生用品等を取り扱う業界においては、「すっきり実感」の文字は、「商品を使用した時の気分や使用感などが、爽快であることを実感できる」という特長(効能)を有する商品であることを表すために、取引上一般に使用されている実情が認められる(別掲1参照)。 そうすると、「すっきり実感」の文字からなる本願商標を、本願の補正後の指定商品中、第3類「口臭用消臭剤,せっけん類,歯磨き,身体用消臭剤,身体用防臭剤,その他の化粧品,香料,芳香剤(身体用のものを除く。),消臭芳香剤(身体用のものを除く。),その他の薫料」及び第5類「芳香消臭剤(身体用・動物用及び工業用の芳香消臭剤並びに口臭用消臭剤を除く。),その他の消臭剤(身体用・動物用及び工業用の消臭剤並びに口臭用消臭剤を除く。),防臭剤(身体用・動物用及び工業用のものを除く。),脱臭剤(工業用のものを除く。)」について使用しても、これに接する取引者、需要者は、その商品について「商品を使用した時の気分や使用感などが爽快であることを実感する商品」であること、すなわち、商品の品質、効能を表したものと認識、把握するにとどまり、自他商品の識別標識としては認識し得ないというのが相当であるから、本願商標は、その商品の品質、効能を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標である。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。 (2)請求人の主張について ア 請求人は、本願の指定商品から「サプリメント」を削除する補正を行ったことにより、本願の補正後の指定商品を取り扱う業界において、「すっきり実感」との表現が一般的に使用されているとはいえなくなったため、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものではない旨主張する。 しかしながら、商標法第3条第1項第3号は、取引者、需要者に指定商品の品質等を示すものとして認識され得る表示態様の商標につき、それゆえに登録を受けることができないとしたものであって、当該表示態様が、商品の品質等を表すものとして必ず使用されるものであるとか、現実に使用されている等の事実は、同号の適用において必ずしも要求されないものと解される。 本願商標についても、たとえ「すっきり実感」の文字が、本願の補正後の指定商品に使用されている用例が少なかったとしても、そのことが本願商標に係る商標法第3条第1項第3号該当性の上記判断に影響を与えるものとはいえない。また、削除補正された「サプリメント」と、本願の補正後の指定商品中、第3類「口臭用消臭剤,せっけん類,歯磨き,身体用消臭剤,身体用防臭剤,その他の化粧品,香料,芳香剤(身体用のものを除く。),消臭芳香剤(身体用のものを除く。),その他の薫料」及び第5類「芳香消臭剤(身体用・動物用及び工業用の芳香消臭剤並びに口臭用消臭剤を除く。),その他の消臭剤(身体用・動物用及び工業用の消臭剤並びに口臭用消臭剤を除く。),防臭剤(身体用・動物用及び工業用のものを除く。),脱臭剤(工業用のものを除く。)」とは、一般消費者を需要者とし、ドラッグストア等において販売されているものであって、本願商標との関係において、両商品の需要者の認識が異なるというべき特段の事情を見いだすこともできない。 そうすると、審尋で示した取引の実情は、本願の補正後の指定商品との関係においても参考とすべきものであるから、上記(1)のとおり、本願商標は、その取引者、需要者をして、商品の品質、効能を表したものと認識、把握するにとどまるというべきである。 イ 請求人は、審尋で提示した「歯磨き」及び「洗顔料」に係る用例について、「すっきり実感」の文字は、商品説明の文章の一部に使用されているにすぎず、当該語が単独で効能の表示として使用されている事実を示すものではない旨主張する。 しかしながら、「すっきり実感」の文字が、文章の一部として使用されているとしても、当該文字は商品の内容を表すものとして実際に使用されているものであり、各語の有する意味や、当該文字の使用状況等を総合的にみれば、本願商標は、「商品を使用した時の気分や使用感などが爽快であることを実感する商品」であること、すなわち、商品の品質、効能を表したものと認識、把握されるにとどまること、上記(1)のとおりである。 ウ 請求人は、本願商標について、「すっきり」の語と「実感」の語を、間に助詞や動詞等を挟まずにそのまま繋げて造語化した特異な構成からなる商標であり、取引の場で、出所識別機能を果たし得る商標である旨主張する。 しかしながら、「すっきり」及び「実感」の文字は、ともに広く親しまれた平易な語であり、両語を、助詞や動詞等を挟まずに結合した態様によって、「商品を使用した時の気分や使用感などが爽快であることを実感する」という意味合いとは別の語義や観念が生じるとみる特段の事情は見受けられない。 エ 請求人は、「すっきり」又は「実感」を構成中に含む過去の商標の登録例によれば、本願商標も登録されるべきである旨主張する。 しかしながら、これらは、本願商標とは構成文字が異なるものであって、かつ、具体的事案の判断においては、過去の審決例における評価手法等に拘束されることなく、当該商標登録出願の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様と取引の実情に応じて個別に判断されるべきであるから、これらの事例の存在によって、上記(1)の認定判断が左右されるものではない。 オ したがって、請求人の上記主張は、いずれも採用することができない。 (3)まとめ 以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、登録することができない。 よって、結論のとおり審決する。

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2022-012292

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