商標拒絶査定不服審判
2022-011911
トロナマチーズケーキ、トロナマ、トロ
- 審判番号
- 2022-011911
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2020-127784
- 請求日
- 2022年08月02日
- 審決日
- 2023年06月30日
- 公報発行日
- 2023年09月29日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社フードクリエイティブファクトリー
- 【請求人代理人】弁理士法人白坂
- 審判長/審判官
- 審判長 豊田 純一
- 審判官 杉本 克治
- 審判官 岩谷 禎枝
- 分類
- T18 .16 -Z (W43)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項6号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第6号、商標法第3条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2020-127784拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、「とろ生チーズケーキ」の文字を標準文字で表してなり、第30類「チーズケーキ」及び第43類「ケーキの提供」を指定商品及び指定役務として、令和2年10月15日に登録出願されたものである。
本願は、令和3年10月18日付けで拒絶理由の通知がされ、同年11月17日付けで意見書が提出され、同日付けの手続補正書により、本願の指定商品及び指定役務は、第43類「ケーキの提供」(以下「原審補正役務」という。)に補正されたが、同4年4月28日付けで拒絶査定がされ、これに対し、同年8月2日付けで拒絶査定不服審判の請求がなされたものである。
第2 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、本願商標は「とろ生チーズケーキ」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「とろ生」の文字は、とろけるような食感の商品であることを表す語として広く使用されており、「チーズケーキ」の文字は、原審補正役務の提供の用に供する物を表す語であるから、本願商標を原審補正役務に使用した場合、これに接する需要者は、「とろけるような食感のチーズケーキの提供」であることを認識するにとどまるから、本願商標は自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものであり、また、「とろけるような食感のチーズケーキの提供」以外の「ケーキの提供」に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるから、本願商標は商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
第3 当審における審尋
当審において、請求人(出願人)(以下「請求人」という。)に対し、令和5年3月23日付け審尋により、別掲のとおりの事実を提示した上で、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当する旨の暫定的見解を示し、相当の期間を指定して、これに対する意見を求めたが、請求人は、これに対し何ら回答をしていない。
第4 当審の判断
1 本願商標の商標法第3条第1項第6号該当性について
本願商標は、「とろ生チーズケーキ」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「チーズケーキ」の文字は、「ナチュラルチーズを主材料とし、チーズの風味と舌ざわりを生かしたケーキ。」(「広辞苑 第7版」株式会社岩波書店)を意味する語であるから、原審補正役務との関係においては、提供するケーキの種類の一を表すものである。
そして、別掲のとおり、ケーキや菓子を取り扱う業界において、請求人以外の多数の者が、「とろ生」の語や「とろなま」の語を「とろける食感」、「なめらかな舌ざわり」や「なめらかな口どけ」といった意味合いで一般に使用しており、また、「とろ生」や「とろなま」の語を冠した「とろなまバウムクーヘン」や「とろ生カスタードプリン」、「とろ生スイートポテト」のように「とろ生(なま)〇〇」を商品名として採用した商品が多数販売されている実情があることからすれば、「とろ生」の文字と「チーズケーキ」の文字を結合した「とろ生チーズケーキ」の文字は、構成全体として、「とろける食感のチーズケーキ」、「なめらかな舌ざわりのチーズケーキ」や「なめらかな口どけのチーズケーキ」といった意味合いを需要者に認識させるものである。
また、商品「ケーキ」は、店頭等で販売されるのみではなく、「ケーキ」が提供される役務が一般に行われている取引の実情があることは明らかである。
そうすると、「とろ生チーズケーキ」の文字を標準文字で表した本願商標を原審補正役務に使用しても、提供するケーキの特徴及び種類を表すにすぎず、自他役務の識別力を欠くために、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標と判断するのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。
2 請求人の主張について
(1)請求人は、審判請求書において、本願商標の構成中の「とろ」や「生」の文字が原審補正役務との関係において、直接的に役務の質や用途といった特徴等を示すものではなく、「とろ」や「生」の文字は原審補正役務との関係において一般的に何を示すものか明らかでなく、本願商標は一語の造語となっており、観念的にも「とろけるような食感のチーズケーキの提供」という一義的な意味で解釈されるとはいい難い旨主張する。
しかしながら、上記1のとおり、ケーキや菓子を取り扱う業界において、請求人以外の多数の者が、「とろ生」の語や「とろなま」の語を「とろける食感」、「なめらかな舌ざわり」や「なめらかな口どけ」といった意味合いで一般に使用しており、また、「とろ生」や「とろなま」の語を冠した「とろなまバウムクーヘン」や「とろ生カスタードプリン」、「とろ生スイートポテト」のように「とろ生(なま)〇〇」を商品名として採用した商品が多数販売されている実情があることからすれば、「とろ生」の文字と「チーズケーキ」の文字を結合した「とろ生チーズケーキ」の文字は、構成全体として、「とろける食感のチーズケーキ」、「なめらかな舌ざわりのチーズケーキ」や「なめらかな口どけのチーズケーキ」といった意味合いを需要者に認識させるものと判断するのが相当である。
(2)請求人は、審判請求書において、登録第6452287号商標及び登録6452288号商標(以下「既登録商標」という。)は、いずれも本願商標と同日に登録出願されており、判断時期を異にするものではなく、既登録商標に係る指定役務は本願の指定役務と同一であり、既登録商標の構成文字は本願商標の構成と共通するものであるから、本願商標は既登録商標と同様の判断がなされるべきである旨主張する。
しかしながら、上記1のとおり、本願商標は、自他役務の識別力を欠くために、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標である。また、請求人の挙げる既登録商標は、本願商標とは構成文字が異なるものである。さらに、本願商標の商標法第3条第1項第6号該当性の判断は、当該登録出願の査定時又は審決時において、商標の構成文字や構成態様、取引の実情等に則して、個別具体的に判断されるべきものであるから、既登録商標の存在が、本願商標の上記判断を左右するものではない。
(3)請求人の上記主張は、いずれも採用することができず、その他の請求人の主張も採用することができない。
3 まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2022-011911