商標拒絶査定不服審判
2022-011899
イイホワイトボード
- 審判番号
- 2022-011899
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-036291
- 請求日
- 2022年08月01日
- 審決日
- 2023年07月21日
- 公報発行日
- 2023年10月27日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社リコー
- 審判長/審判官
- 審判長 鈴木 雅也
- 審判官 渡邉 あおい
- 審判官 藤村 浩二
- 分類
- T18 .13 -Z (W0942) / T18 .272-Z (W0942)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法4条1項16号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021-36291拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和3年3月25日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和3年12月16日付け:拒絶理由通知書
令和4年1月26日 :意見書の提出
令和4年5月25日付け :拒絶査定
令和4年8月1日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、「eWhiteboard」の欧文字を標準文字で表してなり、第9類及び第42類に属する別掲1のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、「eWhiteboard」の欧文字を標準文字で表してなるところ、本願商標の構成中の「e」の文字は、「電子」、「Whiteboard」の文字は、「ホワイトボード、白板」の意味を有する語としてそれぞれ一般的に知られているものであり、本願商標は全体として「電子ホワイトボード」ほどの意味合いを認識させるというのが相当である。そして、実際に、本願の指定商品及び指定役務を取り扱う業界において、電子ホワイトボードに係る商品や役務の取引が行われている実情が認められる。そうすると、本願商標を、その指定商品及び指定役務に使用した場合、これに接する取引者、需要者に、「電子ホワイトボードに係る商品や役務」であることを認識させるにとどまるものであり、商品の品質及び役務の質を普通に用いられる方法で表示するものというべきである。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、上記意味合いに照応する商品及び役務以外の商品及び役務に使用するときは、商品の品質及び役務の質の誤認を生ずるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
4 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号の規定について
商標法第3条第1項第3号が、「その商品の産地、販売地、品質、原材料、効能、用途、形状(包装の形状を含む。)、生産若しくは使用の方法若しくは時期その他の特徴、数量若しくは価格」又は「その役務の提供の場所、質、提供の用に供する物、効能、用途、態様、提供の方法若しくは時期その他の特徴、数量若しくは価格」を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標について商標登録を受けることができない旨規定しているのは、このような商標は、指定商品又は指定役務との関係で、「その商品の産地、販売地、品質、形状その他の特性」又は「その役務の提供の場所、質、提供の用に供する物、効能、用途その他の特性」を表示記述する標章であって、取引に際し必要適切な表示として何人もその使用を欲するものであるから、特定人によるその独占使用を認めるのは公益上適当でないとともに、一般的に使用される標章であって、多くの場合自他商品又は自他役務の識別力を欠くものであることによるものと解される。
そうすると、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するというためには、審決の時点において、本願商標が、その指定商品又は指定役務との関係で、「その商品の産地、販売地、品質、形状その他の特性」又は「その役務の提供の場所、質、提供の用に供する物、効能、用途その他の特性」を表示記述するものとして取引に際し必要適切な表示であり、本願商標の指定商品又は指定役務の取引者及び需要者によって本願商標がその指定商品又は指定役務に使用された場合に、将来を含め、商品の上記特性を表示したものと一般に認識されるものであれば足りると解される(知財高裁平成27年(行ケ)第10107号 同年10月21日判決、知財高裁平成27年(行ケ)第10061号 同年9月16日判決)。
以上を前提に、本願商標の商標法第3条第1項第3号の該当性について判断する。
(2)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について
本願商標は、上記2のとおり、「eWhiteboard」の欧文字を標準文字で表してなるところ、原審において示した別掲2の事実のとおり、本願商標の構成中の「e」の文字は「電子」、「Whiteboard」の文字は「ホワイトボード、白板」の意味を有する語としてそれぞれ一般に知られていることから、全体として「電子ホワイトボード」を英語表記したものと認識し得るものである。
また、原審において示した別掲3の事実に加えて,別掲4の事実のとおり、パソコンの画像を大画面に映し出し、その画面上で直接操作したり、書き込んだりすることができる機器が「電子ホワイトボード」と称して実際に取引されている実情があることを鑑みれば、その英語表記である「eWhiteboard」の文字は、その指定商品及び指定役務の需要者、取引者に「電子ホワイトボード」の意味を容易に理解、認識させるものといえる。
そして、本願商標は、標準文字で表されているから、普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものであることは明らかである。
そうすると、本願商標は、その指定商品及び指定役務中、例えば「電子応用機械器具及びその部品」、「電子計算機の貸与」等との関係で、それらが「電子ホワイトボード」に関するものであるという商品及び役務の特性を表示、記述するために取引上必要な表示であり、本願商標の指定商品及び指定役務の取引者及び需要者によって、本願商標がその指定商品及び指定役務に使用された場合に、将来を含め、商品及び役務の上記特性を示したものと一般に認識されるものというべきである。
してみれば、本願商標は、指定商品の品質及び指定役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものといわざるを得ない。
また、本願商標を「電子ホワイトボードに関する商品及び役務」以外の指定商品又は指定役務に使用する場合は、商品の品質又は役務の質の誤認を生ずるおそれがあるとみるのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、過去の登録例を挙げ、本願商標も同様に判断されるべきである旨主張する。
しかしながら、登録出願に係る商標が、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるか否かの判断は、当該登録出願の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様と指定商品の取引の実情等に基づいて、個別具体的に判断されるべきものであるところ、本件については、上記(1)のとおりであるから、請求人の挙げた商標登録例があることが、本件の判断を左右するものではない。
したがって、請求人の前記主張は、採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当し、登録することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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