商標拒絶査定不服審判
2022-011192
オシゴト
- 審判番号
- 2022-011192
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2020-144136
- 請求日
- 2022年07月19日
- 審決日
- 2023年08月18日
- 公報発行日
- 2023年11月24日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社シムサム・メディア
- 【請求人代理人】弁理士法人アテンダ国際特許事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 豊田 純一
- 審判官 杉本 克治
- 審判官 岩谷 禎枝
- 分類
- T18 .16 -Z (W35)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項6号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第6号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2020-144136拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、「推しごと」の文字を標準文字で表してなり、第35類「広告業,インターネットのウェブサイトによる広告の代理,インターネットのウェブサイト上の広告スペースの提供又はこれに関する情報の提供,インターネット上でのウェブサイトを通じた芸能人及びモデルのあっせん及び紹介,印刷物及び電子出版物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,芸能人及びモデルに関する事業の企画・運営・管理並びに診断及び指導・助言」を指定役務として令和2年11月20日に登録出願されたものである。
本願は、令和3年8月11日付けで拒絶理由が通知され、同年9月16日付けで意見書が提出されたが、同4年4月14日付けで拒絶査定され、これに対し、同年7月19日付けで拒絶査定不服審判が請求されたものである。
第2 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、本願商標は「推しごと」の文字を標準文字で表してなるところ、構成中の「推し」の文字は「他の人にすすめること。また俗に、人にすすめたいほど気に入っている人や物。」の意味を有する語として広く一般に認識され、また、インターネット情報によると、人にすすめたいほど気に入っている(推しの)アイドルやキャラクターを応援することや応援するために行う活動を「推しごと」と指称している事実があり、さらに、「推しごと」の文字が、各種商品の販売や広告等において広く使用されている事実があることからすると、本願商標をその指定役務に使用しても、これに接する需要者は、宣伝・広告的な意図を含んだ語であると理解し、これを超えて何人かの業務に係る表示とは認識し得ないものであるから、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
第3 当審における審尋
当審において、請求人(出願人)(以下「請求人」という。)に対し、令和5年5月12日付け審尋により、別掲1及び別掲2のとおりの事実を提示した上で、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当する旨の暫定的見解を示し、相当の期間を指定して、これに対する意見を求めたが、請求人は、これに対し何ら回答をしていない。
第4 当審の判断
1 本願商標の商標法第3条第1項第6号該当性について
本願商標は、「推しごと」の文字を標準文字で表してなるところ、当該文字は、「好きなアイドルなどを応援したりすること。「お仕事」の駄洒落。」を意味する語として「現代用語の基礎知識2023」(株式会社自由国民社発行)に載録されている。
そして、別掲1のとおり、「推しごと」及び「推し事」の語は、非常に広い意味合いとして、自分が薦めたいものを応援する目的の行動が該当することが認められ、また、別掲2のとおり、請求人以外の者が、他人に事物等を薦める行為について「推しごと」や「推し事」の語を使用している事実が認められる。
さらに、本願の指定役務は、他人からの依頼に応じて、自分が薦める方法や手段により、他人のために提供する役務が該当するものである。
そうすると、「推しごと」の文字のみからなる本願商標を、その指定役務中の「広告業,インターネットのウェブサイトによる広告の代理,インターネットのウェブサイト上の広告スペースの提供又はこれに関する情報の提供,印刷物及び電子出版物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」に使用したときは、自分が薦める方法や手段に基づいて、係る役務を提供するというような宣伝広告の一類型であることを、また、その指定役務中の「インターネット上でのウェブサイトを通じた芸能人及びモデルのあっせん及び紹介,芸能人及びモデルに関する事業の企画・運営・管理並びに診断及び指導・助言」に使用したときには、ちまたであふれている各人が薦める又は応援する芸能人及びモデルを自分が薦める方法や手段に基づいて、係る役務を提供するというような宣伝広告の一類型であることを認識させるにすぎないものであるから、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないというべきであり、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標と判断するのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。
2 請求人の主張について
(1)請求人は、審判請求書にて、「推しごと」という活動がアイドル等のオタクという限られた者に使用されていることを勘案すると、「推しごと」という語が広く一般に使用されていると推定できるものではない旨主張する。
しかしながら、上記1のとおり、「推しごと」及び「推し事」の語は、非常に広い意味合いで、自分が薦めたいものを応援する目的の行動を指称する事実があり、また、他人に事物等を薦める行為について、「推しごと」や「推し事」の語が使用されている事実があることからすると、「推しごと」という語が、アイドル等のオタクという限られた者のみに使用されているとは認められない。
(2)請求人は、審判請求書にて、「推しごと」の語がアイドルオタクにおいて好きなアイドルを応援するために行う活動等の意味を有し、その活動向けの商品に使用されている事実があるとしても、本願の指定役務に使用されている事実はなく、また、仮に本願の指定役務に使用しても、「説明」、「特性」、「優位性」、「品質」及び「特徴」を表示したとは理解できないから、本願商標は、指定役務の宣伝広告として認識されるものではなく、自他役務識別力を有するものである旨主張する。
しかしながら、本願の指定役務は、他人からの依頼に応じて、自分が薦める方法や手段により、他人のために提供する役務が該当するところ、「推しごと」の文字のみからなる本願商標をその指定役務中の「広告業,インターネットのウェブサイトによる広告の代理,インターネットのウェブサイト上の広告スペースの提供又はこれに関する情報の提供」に使用したときは、自分が薦める方法や手段に基づいて係る役務を提供するといった宣伝広告の一類型であることを、また、その指定役務中の「インターネット上でのウェブサイトを通じた芸能人及びモデルのあっせん及び紹介,芸能人及びモデルに関する事業の企画・運営・管理並びに診断及び指導・助言」に使用したときには、ちまたであふれている各人が薦める又は応援したりする芸能人及びモデルを自分が薦める方法や手段に基づいて係る役務を提供するといった宣伝広告の一類型であることを認識させるにすぎないものであるから、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものというべきであり、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標と判断するのが相当である。
(3)請求人の上記主張は、いずれも採用することができず、その他の請求人の主張も採用することができない。
3 まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2022-011192