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商標拒絶査定不服審判

2022-011116

ガンバルケーエーシャ

審判番号
2022-011116
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
商願2021-060180
請求日
2022年07月15日
審決日
2023年11月07日
公報発行日
2024年01月26日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】株式会社ソリューション
  • 【請求人代理人】佐藤 富徳
審判長/審判官
  • 審判長 鈴木 雅也
  • 審判官 渡邉 あおい
  • 審判官 藤村 浩二
分類
T18 .16 -Z (W35)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法3条1項6号
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項第6号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

商願2021-60180拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 1 手続の経緯 本願は、令和3年5月18日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和4年2月15日付け:拒絶理由通知書 令和4年3月4日 :意見書の提出 令和4年5月13日付け:拒絶査定 令和4年7月15日 :審判請求書、手続補正書の提出 令和5年8月2日付け :審尋 令和5年9月15日 :回答書の提出 2 本願商標 本願商標は、「がんばる経営者」の文字を標準文字で表してなり、第9類、第16類、第35類及び第41類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として登録出願されたものであり、その後、指定商品及び指定役務については、上記1の手続補正により、別掲1のとおりの役務に補正されたものである。 3 原査定の拒絶の理由の要点 原査定は、「本願商標は、「がんばる経営者」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「がんばる」の文字は「どこまでも忍耐して努力する」の意味を有し、「経営者」の文字は「企業を経営する人。雇用関係からは使用者に同じ。所有と経営との分離していない企業にあっては、資本家・企業家などと同義」を意味するものある。そして、本願商標の指定役務を取り扱う業界において、「がんばる経営者」及び「頑張る経営者」の文字が「頑張っている経営者」ほどの意味合いを表すものとして普通に使用されている実情が見受けられる(別掲3)。以上よりすれば、本願商標は全体として、「頑張っている経営者」ほどの意味合いを容易に認識させるものというのが相当である。そうすると、本願商標を第35類及び第41類の指定役務に使用した場合には、これに接する取引者、需要者は、「頑張っている経営者」に関する役務であることを端的に表す語句(宣伝文句)として認識するにとどまり、自他役務の識別標識としては認識しないと判断するのがあり。したがって、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標というべきであるから、商標法第3条第1項第6号に該当する」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 4 当審における審尋 当審において、上記1のとおり、令和5年8月2日付けで通知した審尋により、請求人に対し、別掲2のとおりの事実を提示した上で、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当する旨の合議体の暫定的見解を示し、期間を指定した上で請求人に対し意見を求めた。 5 審尋に対する請求人の回答(要旨) (1)本願商標は、その構成全体から「頑張っている経営者」程の意味合いを理解させるものであるとしても、「頑張っていない経営者」はいないのであるから、単なる「経営者」と同義であり、本願商標「がんばる経営者」は、本願の指定役務との関係において、これらの役務の説明、優位性、質、特徴等を簡潔に表わすものとはいえないから、役務の宣伝広告等を表示したものとして理解、認識されるものとはいい難いものである。 (2)本願の指定役務を取り扱う業界において、「がんばる経営者」の文字が自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないといえるほどに、取引上一般に使用されている事実を発見することができず、さらに、取引者、需要者が当該文字を自他役務の識別標識とは認識しないというべき事情も発見できなかった。 6 当審の判断 (1)商標法第3条第1項第6号の趣旨 商標法は、「商標を保護することにより、商標の使用をする者の業務上の信用の維持を図り、もつて産業の発達に寄与し、あわせて需要者の利益を保護することを目的とする」ものであるところ(同法1条)、商標の本質は、自己の業務に係る商品又は役務と識別するための標識として機能することにあり、この自他商品の識別標識としての機能から、出所表示機能、品質保証機能及び広告宣伝機能等が生じるものである。同法3条1項6号が、「需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができない商標」を商標登録の要件を欠くと規定するのは、同項1号ないし5号に例示されるような、識別力のない商標は、特定人によるその独占使用を認めるのを公益上適当としないものであるとともに、一般的に使用される標章であって、自他商品の識別力を欠くために、商標としての機能を果たし得ないものであることによるものと解すべきである(知財高裁平成21年(行ケ)第10270号、知財高裁平成24年(行ケ)第10323号判決参照)。そして、上記の趣旨は本願商標の補正後の指定役務についても同様に解される。 (2)商標法第3条第1項第6号該当性について 本願商標は、「がんばる経営者」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中「がんばる」の文字は、「どこまでも忍耐して努力する」の意味を有し、「経営者」の文字は、「企業を経営する人。」の意味を有する(いずれも「広辞苑第七版」岩波書店)、いずれも極めて一般的な語であるから、それらを組み合わせた「がんばる経営者」の文字は、「がんばっている(忍耐して努力している)経営者」の意味を容易に理解させるものである。 そして、本願商標の指定役務を取り扱う分野において、原審で示した別掲3の事実に加え、別掲2に示す事実のとおり、「がんばる経営者」又は「頑張る経営者」の文字が、「がんばっている経営者」向けの役務であることを示すために、役務の宣伝・広告等において数多く使用されている事実があることからすれば、本願商標をその指定役務に使用する場合、これに接する需要者、取引者は、本願商標を、頑張っている経営者向けの役務であることを表示する宣伝文句として認識、理解するにとどまるものというべきであり、また、その認識、理解を超えて、何人かの業務に係る役務表示であると認識する特別な事情を発見することもできない。 してみれば、かかる文字のみからなる本願商標は、特定人によるその独占使用を認めるのを公益上適当としないものであるとともに、一般的に使用される標章であって、自他役務の識別力を欠くために、商標としての機能を果たし得ないものというべきである。 したがって、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標というのが相当であり、商標法第3条第1項第6号に該当する。 (3)請求人の主張について ア 請求人は、本願商標「がんばる経営者」は、その指定役務との関係において、役務の説明、優位性、質、特徴等を簡潔に表すものとはいえないから、役務の宣伝広告等を表示したものとして理解、認識されるものとはいい難い旨主張している。 しかしながら、「がんばる経営者」の文字から生じる意味、別掲2及び3に示した「がんばる経営者」「頑張る経営者」の使用事例を踏まえれば、本願商標をその指定役務に使用する場合、これに接する需要者、取引者は、本願商標を、頑張っている経営者向けの役務であることを表示する宣伝文句として認識、理解するものというのが自然である。 イ 請求人は、「がんばる経営者」の文字が自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないといえるほどに、取引上一般に使用されている事実を発見することができず、取引者、需要者が当該文字を自他役務の識別標識とは認識しないというべき事情もない旨主張している。 しかしながら、別掲2及び3に示した「がんばる経営者」「頑張る経営者」の使用事例に照らせば、「がんばる経営者」「頑張る経営者」の文字は、本願商標の指定役務との関係で、一般的に使用される語句であって、これに接する需要者、取引者は当該文字を自他役務の識別標識とは認識しないというべきである。 ウ したがって、請求人の主張はいずれも採用できない。 (4)まとめ 以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するものであって、登録することができない。 よって、結論のとおり審決する。

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