商標拒絶査定不服審判
2022-010726
フワフワ
- 審判番号
- 2022-010726
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-086487
- 請求日
- 2022年07月08日
- 審決日
- 2023年06月05日
- 公報発行日
- 2023年08月25日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】久光製薬株式会社
- 【請求人代理人】長谷川 芳樹
- 【請求人代理人】黒川 朋也
- 【請求人代理人】加藤 あい
- 審判長/審判官
- 審判長 豊瀬 京太郎
- 審判官 板谷 玲子
- 審判官 白鳥 幹周
- 分類
- T18 .13 -Z (W05) / T18 .272-Z (W05)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法4条1項16号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、商標法第4条第1項第16号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021- 86487拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和3年7月9日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和3年12月13日付け:拒絶理由通知書
令和4年 1月27日 :意見書、手続補正書の提出
令和4年 4月 1日付け:拒絶査定
令和4年 7月 8日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第5類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として登録出願されたものである。
本願の指定商品は、原審における上記1の手続補正書により、第5類「医療用油紙,医療用接着テープ,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,綿棒,おむつ,おむつカバー,防虫紙,サプリメント,食餌療法用飲料,食餌療法用食品,乳幼児用飲料,乳幼児用食品,栄養補助用飼料添加物(薬剤に属するものを除く。),人工受精用精液」に補正されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
本願商標は、水色の雲のような図形内に「ふわふわ」の平仮名を白抜きで表示してなるところ、その構成中の「ふわふわ」の文字は、「柔らかくふくらんでいるさまを表わす語。ふんわり。」等の意味を有するものであり、また、「ふわふわ」の文字が、おむつ、おむつカバー及び衛生マスクに「柔らかくふくらんでいる、ふんわり」程度の意味合いで使用されていることが認められることからすれば、本願商標を、その指定商品中、例えば「おむつ、おむつカバー及び衛生マスク」について使用するときは、これに接する取引者、需要者が、水色の雲のような図形とあいまって、当該商品を「柔らかくふんわりしているおむつ・おむつカバー・衛生マスク」であると容易に認識し得るものであるから、本願商標は、その商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。
4 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について
本願商標は、別掲1のとおり、「ふわふわ」の文字を青色で縁取りして白抜きで表したものを横書きしてなり、そのうち「ふ」の字と「わ」の字は大きさが異なり高さもずれているものであって、また、各字を円で囲むような青色の背景図形を伴うものである。
そして、一般に、商品又は役務に標章等を使用する際に、様々なデザイン化が行われている現状にあっては、本願商標の構成態様が特殊な態様であるとはいい得ないものであって、このことは、別掲2の情報からも裏付けられるものであるから、本願商標は、それに接する需要者において、「ふわふわ」の文字を普通に用いられる方法の範囲内で表示したものと理解、認識されるにすぎないというのが相当である。
また、「ふわふわ」の文字は、「多量の空気を含んで柔らかくふくらんでいるさま。」「物が空中や水中を軽やかに漂うさま。」又は「行動や考えがうわついているさま。つかみどころのないさま。」(出典:「広辞苑 第七版」株式会社岩波書店)を意味する語であるところ、原審で提示した情報や、別掲3の情報にあるように、本願の指定商品中の「衛生マスク,眼帯,生理用ナプキン,脱脂綿,綿棒,おむつ,おむつカバー,乳幼児用食品」(以下「拒絶理由対象商品」という。)を取り扱う分野において、「ふわふわ」の文字が、その商品が「柔らかな商品」であることを表現するための語として、広く使用されている実情が認められる。
そうすれば、本願商標は、拒絶理由対象商品との関係において、「多量の空気を含んで柔らかくふくらんでいるさま。」を意味する語として認識されるというのが相当であり、これを拒絶理由対象商品に使用するときは、これに接する取引者、需要者は、それが「柔らかな商品」であるという、商品の品質を表示したものと認識するにとどまり、自他商品の識別標識としては認識し得ないというべきであるから、本願商標は、その商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というのが相当である。
また、本願商標を、その指定商品中、上記商品以外の拒絶理由対象商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがある商標というべきである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、「ふわふわ」の語は、「柔らかくふんわりした」といった意味合いのほか、「軽やかに漂う」「うわついている」といった意味合いも理解させる語であり、例えば商品「おむつカバー」について、「商品が軽量であるさま」といった意味合いで使用されている事例もあることから、本願商標に接する取引者、需要者において、同一の意味合いを直接的かつ具体的に理解することができるものではない旨主張する。
しかしながら、上記(1)のとおり、「ふわふわ」の文字が、拒絶理由対象商品を取り扱う分野において、その商品が「柔らかな商品」であることを表現するための語として、広く使用されている実情が認められることからすれば、本願商標に接する取引者、需要者が、「ふわふわ」の文字を多義的な語として認識するとはいい難く、むしろ、「多量の空気を含んで柔らかくふくらんでいるさま。」を意味する語として理解するとみるべきである。
イ 請求人は、過去の商標登録例を挙げ、それらが登録されてきた判断基準に従えば、本願商標も自他商品識別標識としての機能を果たしうると判断されるべきものである旨主張する。
しかしながら、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号に該当するものであるか否かの判断は、当該商標登録出願の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様と指定商品又は指定役務との関係や、その商品又は役務の分野における取引の実情をも踏まえて、個別具体的に判断されるべきものであるところ、請求人の挙げた登録例は、本願商標と構成態様が異なるものである点において、本願とは、事案を異にするものというべきであり、また、過去の登録例が存在することをもって、上記判断が左右されるものではない。
ウ したがって、請求人の上記ア及びイの主張は、いずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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