商標拒絶査定不服審判
2022-010683
ドコデモサッキン、ドコデモ
- 審判番号
- 2022-010683
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-053733
- 請求日
- 2022年07月08日
- 審決日
- 2023年05月24日
- 公報発行日
- 2023年08月25日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】小林製薬株式会社
- 【請求人代理人】高梨 範夫
- 審判長/審判官
- 審判長 豊瀬 京太郎
- 審判官 板谷 玲子
- 審判官 白鳥 幹周
- 分類
- T18 .13 -Z (W05) / T18 .272-Z (W05)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法4条1項16号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、商標法第4条第1項第16号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021- 53733拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和3年4月30日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和3年10月25日付け:拒絶理由通知書
令和4年 1月 8日 :意見書の提出
令和4年 4月 6日付け:拒絶査定
令和4年 7月 8日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、「どこでも殺菌」の文字を標準文字で表してなり、第5類「薬剤,医療用試験紙,医療用油紙,医療用接着テープ,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,綿棒,歯科用材料,おむつ,おむつカバー,はえ取り紙,防虫紙,乳幼児用粉乳,サプリメント,食餌療法用飲料,食餌療法用食品,乳幼児用飲料,乳幼児用食品,栄養補助用飼料添加物(薬剤に属するものを除く。),人工受精用精液」を指定商品として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
本願商標は、「どこでも殺菌」の文字を標準文字で表してなるところ、本願の指定商品に係る分野においては、場所を選ばずにどこででも使用できる殺菌効果のあることをうたった商品が取り扱われている実情があり、そのような商品について、「どこでも」の文字が使用されている事実が認められ、また、同分野においては、一般的に「どこでも」の文字が、場所を選ばずにどこででも使用できるような商品に普通に使用されている実情が認められる。
そうすると、本願商標は、その指定商品との関係において、その構成全体から、「場所を選ばずにどこででも使用できる殺菌効果のある商品」程の意味合いを容易に認識させるものというべきであり、本願商標をその指定商品中、第5類「薬剤」に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、その商品が、「場所を選ばずにどこででも使用できる殺菌効果のある商品」であること、すなわち、単に商品の品質を理解、認識するにすぎないというべきであるから、本願商標は、商品の品質等を普通に用いられる方法で表示するにすぎないものというのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。
4 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について
本願商標は、「どこでも殺菌」の文字を標準文字で表してなり、これは「どこでも」の文字と「殺菌」の文字を結合してなるものと容易に理解、認識できるものである。
そして、原審提示の情報にあるとおり、本願の指定商品中「薬剤」を取り扱う分野においては、その商品が「場所を選ばずに使用できる商品」であることを表現するために「どこでも」の文字が広く使用されている実情があり、また、そのような商品の中には「殺菌効果を有する」ものも含まれているのであって、かつ、その商品説明において「どこでも殺菌」といった語句が使用されている事例があることも認められる。
そうすれば、本願商標をその指定商品中「薬剤」に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、それが「場所を選ばずに使用できる、殺菌効果を有する商品」であることを表示したものであると、容易に理解、認識するというのが相当であるから、本願商標は、その商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というのが相当である。
また、本願商標を、その指定商品中、上記商品以外の「薬剤」に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがある商標というべきである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、本願商標は、その構成各語の意味からすれば、「はっきり定められていない(あらゆる)場所・所在・位置に棲息する細菌等の病原菌を死滅させること」を意味するものであり、そこには「使用できる」といった意味合いは皆無であるから、たとえ本願商標の使用に係る商品との関係を考慮したとしても、「どこでも使用できる商品」といった具体的な意味合いを直ちに想起させることはない旨主張する。
しかしながら、上記(1)のとおり、本願の指定商品中「薬剤」を取り扱う分野において、その商品が「場所を選ばずに使用できる商品」であることを表現するために「どこでも」の文字が広く使用されており、また、そのような商品の中には「殺菌効果を有する」商品も含まれているものであって、かつ、その商品説明において「どこでも殺菌」といった語句が使用されている事例があることからすれば、本願商標に接する取引者、需要者は、それが「場所を選ばずに使用できる、殺菌効果を有する商品」であることを表示したものであると、容易に理解、認識するというのが相当である。
イ 請求人は、過去の登録例や審決例を挙げ、「どこでも」の文字やそれを構成中に含む商標が多数登録され自他商品識別力を認められていることから、それらの登録商標を考慮すれば、本願商標についても登録を認められるべきである旨主張する。
しかしながら、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号に該当するものであるか否かの判断は、当該商標登録出願の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様と指定商品・指定役務との関係や、その商品又は役務の分野における取引の実情をも踏まえて、個別具体的に判断されるべきものであるところ、請求人の挙げた登録例や審決例は、商標の構成態様が本願商標とは異なるものである点において、本願とは、事案を異にするものというべきであり、また、過去の登録例が存在することをもって、上記判断が左右されるものではない。
ウ したがって、請求人の上記ア及びイの主張は、いずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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