商標拒絶査定不服審判
2022-010662
ガツントキテクセニナル
- 審判番号
- 2022-010662
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-021677
- 請求日
- 2022年07月08日
- 審決日
- 2023年06月12日
- 公報発行日
- 2023年08月25日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社丸千代山岡家
- 【請求人代理人】三上 真毅
- 審判長/審判官
- 審判長 大橋 良成
- 審判官 山田 啓之
- 審判官 浦崎 直之
- 分類
- T18 .13 -Z (W43)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021-21677拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、令和3年2月24日の登録出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和3年 7月27日付け:拒絶理由通知書
令和3年 9月 8日受付:意見書
令和4年 2月 4日付け:通知書
令和4年 3月15日受付:意見書
令和4年 4月 1日付け:拒絶査定
令和4年 7月 8日受付:審判請求書
令和5年 3月 8日付け:審尋
令和5年 4月19日受付:回答書
第2 本願商標
本願商標は、「ガツンときてくせになる」の文字を標準文字で表してなり、第43類「飲食物の提供」を指定役務として登録出願されたものである。
第3 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、「本願商標は、「ガツンときてくせになる」と横書きしてなるところ、その構成中の「ガツン」の文字は「衝撃や刺激の強いさまを表す語」であり、「くせ」の文字は「習慣」を表し、全体としては、「刺激が強く、習慣になる」程度を認識させるものである。また、刺激が強いことや、食べることが習慣になる料理等であることをうたう文句として、「ガツンとくる」や、「くせになる」という文言が使用されている。そうすると、本願商標をその指定役務に使用しても、これに接する取引者及び需要者は、「刺激が強く、食べることが習慣になる飲食物の提供」であることを理解するにとどまり、本願商標は、単に役務の質を普通に用いられる方法で表示するにすぎないものである。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
第4 当審における審尋
当審において、本願商標の商標法第3条第1項第3号該当性について、請求人に対し、審尋で、別掲1ないし3のとおりの事実を示すとともに、当審における合議体の暫定的見解について通知し、相当の期間を指定して、これに対する意見を求めた。
第5 審尋に対する請求人の回答の要旨
請求人は、上記第4の審尋に対し、回答書を提出し、要旨、以下のとおりの意見を述べた。
商標法第3条第1項第3号の審査基準、過去の登録例及び審決例、並びに、審尋において示された事実を参酌するに、「ガツンときてくせになる」の文字は、本願指定役務の質等を直接的に表示するものではなく、また、業界内で一般に使用されていない取引の実情において、本願商標「ガツンときてくせになる」は、単に本願指定役務の質を普通に用いられる方法で表示したものと解すべき具体的根拠は何ら見当たらず、このため、商標法第3条第1項第3号には該当しない。
第6 当審の判断
1 商標法第3条第1項第3号の該当性について
本願商標は、「ガツンときてくせになる」の文字を標準文字で表してなるところ、本願商標の構成中「ガツン」の文字は、「強い衝撃を与えるさま。」を、「くせになる」の文字は、「気に入って、止められなくなる。やみつきになる。」(いずれも「大辞林第四版」株式会社三省堂)を意味する語であるから、本願商標全体としては、「強い衝撃がきてやみつきになる」ほどの意味合いを理解させるものである。
また、本願指定役務を取り扱う業界及び同業界と関連性を有する食品を取り扱う業界において、別掲1のとおり、強い衝撃や強い刺激があることや、やみつきになる飲食物を表す際に「ガツンとくる」や「くせになる」等の文字が併せて使用されている事実が認められる。
そして、前記の両業界において、別掲2のとおり、強い衝撃や強い刺激がある飲食物を表す際に、「ガツンときて」等の文字が使用されている事実が認められる。
さらに、前記の両業界において、別掲3のとおり、やみつきになる飲食物を表す際に「クセになる」等の文字が使用されている事実が認められる。
これらの事実からすると、「ガツンときてくせになる」の文字からなる本願商標は、これに接する取引者、需要者に、「強い衝撃や強い刺激がきてやみつきになる」ほどの意味合いを理解させるものであり、これをその指定役務、第43類「飲食物の提供」に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、「強い衝撃や強い刺激がきてやみつきになる飲食物の提供」であること、すなわち、単に役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であると認識するにとどまり、本願商標は、自他役務の識別標識としては認識し得ないというのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
2 請求人の主張について
(1)請求人は、「ガツンときてくせになる」の文字が、業界内で一般に使用されている事実はない旨主張する。
しかしながら、商標法第3条第1項第3号は、取引者、需要者に指定商品及び指定役務の品質等を示すものとして認識され得る表示態様の商標につき、それゆえに登録を受けることができないとしたものであって、当該表示態様が、商品の品質や役務の質等を表すものとして必ず使用されるものであるとか、現実に使用されている等の事実は、同号の適用において必ずしも要求されないものと解すべきであるところ、たとえ本願商標が一般に使用されている事実が確認できないとしても、本願商標に接する取引者、需要者は、上記1のとおり、「強い衝撃や強い刺激がきてやみつきになる」ほどの意味合いを理解するものというのが相当である。
(2)請求人は、過去の登録例、審決例を挙げて、本願商標も登録されるべきである旨主張する。
しかしながら、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号の規定に該当するか否かは、当該商標の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様や取引の実情を踏まえて、個別具体的に判断されるべきものであるところ、本願商標についての判断は、上記1のとおりであるから、請求人が挙げる登録例、審決例をもって本願商標の上記判断が左右されるものではない。
(3)したがって、請求人による上記主張は、いずれも採用することができない。
3 まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、これを登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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