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商標拒絶査定不服審判

2022-010581

チケットキュウアアル

審判番号
2022-010581
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
商願2021-029660
請求日
2022年07月07日
審決日
2023年05月10日
公報発行日
2023年06月30日
結論
原査定取消(特許/登録すべき)
当事者
  • 【請求人】有限会社 和晃
  • 【請求人代理人】英 貢
審判長/審判官
  • 審判長 高野 和行
  • 審判官 小俣 克巳
  • 審判官 石塚 利恵
分類
T18 .13 -WY (W353945) / T18 .272-WY (W353945)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法3条1項3号商標法4条1項16号
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項第3号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

商願2021-29660拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。

理由

理 由 1 手続の経緯 本願は、令和3年3月12日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和3年11月 4日付け:拒絶理由通知 令和3年11月10日 :意見書、手続補正書の提出 令和4年 4月 6日付け:拒絶査定 令和4年 7月 7日 :審判請求書、手続補正書の提出 2 本願商標 本願商標は、「TicketQR」の文字を標準文字で表してなり、第9類、第35類、第36類、第39類、第42類及び第45類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として登録出願され、その後、本願の指定商品及び指定役務については、前記1の手続補正により、第9類、第35類、第36類、第39類、第42類及び第45類に属する令和4年7月7日付け手続補正書記載のとおりの商品及び役務に補正されたものである。 3 原査定の拒絶の理由(要点) 本願商標は、「TicketQR」の文字を標準文字で表してなるところ、近時、様々な分野において、チケット情報が入った二次元コードの取扱いがあり、また、二次元コードの一種である「QRコード」は単に「QR」とも称されている実情があることからすると、本願商標は全体として、「チケット情報が入った二次元コード」ほどの意味合いが理解される。 そうすると、本願商標をその指定商品及び指定役務に使用しても、これに接する需要者は、「チケット情報が入った二次元コードに関する商品・役務」といったことを認識するにすぎず、本願商標は、単に商品の品質及び役務の質を普通に用いられる方法で表示するものと判断するのが相当である。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、上記商品・役務以外の商品・役務に使用するときは、商品の品質及び役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。 4 当審においてした審尋 (1)当審において、請求人に対し、令和5年2月28日付けで、ウェブサイト情報を提示しつつ、以下のとおりの見解を示す審尋を通知し、これに対する回答を求めた。 ア 本願の指定商品及び指定役務については、当審における令和4年7月7日付け手続補正書により補正されたところ、その指定商品及び指定役務中、第36類「駐車場料金又は各種施設の利用料金の徴収に係る電子決済の代行」は、その内容及び範囲が明確とはいえない。 イ 本願商標は、「TicketQR」の文字を標準文字で表してなるところ、当該文字は、その構成中の大文字、小文字の相違に照らせば、「Ticket」の文字と「QR」の文字とを結合したものと容易に看取、把握されるものである。そして、本願商標の構成中、「Ticket」の文字は、「切符、券、入場券」の意味を有する語(「ジーニアス英和辞典 第5版」大修館書店)として一般に親しまれているものであり、「QR」の文字は、「(商標)QRコード<携帯型情報端末やコンピュータで読み取る二次元型コード:従来のバーコードよりも情報量が多い>」の意味を有する「QR code」(前掲書)を表すものとして使用される場面があることが認められる。 ところで、近年、デジタル技術の進展や、新型コロナウイルス感染症の影響等により、社会基盤や産業基盤等のデジタル化が加速しているところ、従来、紙媒体やICカードによる発券がされていた各種興行、観光施設、交通機関等に係る各種チケットについても、予約、購入及び発券の場面におけるデジタル化が進んでおり、これらのデジタルチケット(電子チケット)を利用する際には、チケットとしてQRコード(注:登録商標。以下同じ。)を表示して使用する方法が普及してきている実情がある。 そして、このような各種興行、観光施設、交通機関等のデジタル化においては、携帯電話によるダウンロードが可能なコンピュータソフトウエア、携帯電話による電子支払代金決済端末機、料金領収代行サービス等、関連する商品やサービスが相互に連携して開発・利用されるものである。 以上のように、本願商標を構成する「Ticket」及び「QR」の各語の意味に加え、現在の我が国において、デジタルチケット(電子チケット)としてQRコードを使用する方法が普及してきている実情に照らすと、「TicketQR」の文字からなる本願商標を、その指定商品及び指定役務中、第9類「携帯電話機用のダウンロード可能なコンピュータソフトウェア,駐車場又は各種施設の利用に係る電子支払代金決済用端末機」、第36類「携帯電話通信による支払代金の電子決済,駐車場料金又は各種施設の利用料金の徴収の代行」、第39類「携帯電話通信による交通機関の乗車券・回数券又は定期券或いは航空券の予約の代理・媒介又は取次ぎ」、第42類「携帯電話通信による電子データを利用した電子決済システム管理用のコンピュータプログラムの提供」(審決注:上記アのとおり、令和4年7月7日付け手続補正書により補正された本願の指定商品及び指定役務中には、内容及び範囲が明確とはいえないものを含むため、上記指定商品及び指定役務は、補正前の指定商品及び指定役務から認定した。)に使用しても、これに接する取引者、需要者は、その商品及び役務について「チケットとして使用するQRコード」に係る商品及び役務であること、すなわち、商品の品質(目的・用途)又は役務の質(内容)を表したものと認識、把握するにとどまり、これを商品若しくは役務の出所を表示する標識又は自他商品若しくは自他役務の識別標識として認識することはないというべきである。 したがって、本願商標は、その商品の品質又は役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。 (2)当審において、請求人に対し、令和5年3月23日付けで、「請求人は、当審における令和5年3月16日付け手続補正書により、本願の指定商品及び指定役務を補正しているが、当該補正後の指定役務には、第36類「駐車場料金又は各種施設の利用料金の電子決済による徴収の代行」が含まれているため、本願商標は、いまだ、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨の審尋を通知し、これに対する回答を求めた。 5 審尋に対する請求人の回答 前記4の審尋に対し、請求人は、令和5年3月16日付け回答書及び手続補正書並びに同年4月6日付け回答書及び手続補正書を提出し、本願の指定商品及び指定役務を補正するとともに、当該補正により、商標法第3条第1項第3号の拒絶理由は解消した旨を述べた。 なお、上記令和5年4月6日付け手続補正書により補正された、最終的な本願の指定役務は、別掲のとおりである。 6 当審の判断 本願商標は、「TicketQR」の文字を標準文字で表してなるところ、本願商標の構成全体として「チケットとして使用するQRコード」ほどの意味合いを理解させるとしても、前記5のとおり補正された指定役務との関係においては、役務の質(内容)を直接的かつ具体的に表したものと認識、把握されるとはいい難いものである。 また、当審において職権をもって調査したところ、補正後の本願の指定役務を取り扱う業界において、「TicketQR」の文字が、役務の質(内容)を直接的、かつ、具体的に表示するものとして、取引上一般に使用されている事実は発見できず、さらに、本願商標に接する取引者、需要者が、当該文字を役務の質(内容)等を表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。 そうすると、本願商標は、その補正後の指定役務との関係において、役務の質(内容)等を表示するものとはいえず、かつ、役務の質(内容)の誤認を生ずるおそれがあるものということもできない。 したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。

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