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商標拒絶査定不服審判

2022-010506

カンタンファクスシワケ、カンタンファクス、シワケ

審判番号
2022-010506
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
商願2020-157633
請求日
2022年07月05日
審決日
2023年12月01日
公報発行日
2024年02月22日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】株式会社リコー
審判長/審判官
  • 審判長 鈴木 雅也
  • 審判官 渡邉 あおい
  • 審判官 藤村 浩二
分類
T18 .13 -Z (W0942) / T18 .272-Z (W0942)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法3条1項3号商標法4条1項16号
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項第3号、特許法第150条第5項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

商願2020-157633拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 1 手続の経緯 本願は、令和2年12月22日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和3年10月25日付け:拒絶理由通知書 令和3年12月14日 :意見書の提出 令和4年4月11日付け :拒絶査定 令和4年7月5日 :審判請求書の提出 令和5年7月18日付け :証拠調べ通知書 令和5年8月25日 :意見書の提出 2 本願商標 本願商標は、「カンタンファクス仕分け」の文字を標準文字で表してなるところ、第9類及び第42類に属する別掲1のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として登録出願されたものである。 3 原査定の拒絶の理由の要点 原査定は、「本願商標は、「カンタンファクス仕分け」の文字を標準文字で表してなるところ、本願商標構成中の「カンタン」の文字は、「てがるなこと。」の意味を表す「簡単」を片仮名文字で表した語であり、また、「ファクス」の文字は、「通信回線を用いて遠隔地間で画像を送受信するシステム。」である「FAX」の表音を片仮名文字で表した語であり、また、「仕分け」の文字は、「区分すること。」の意味を有し、本願商標は、全体として、「てがるにファクスについて区別すること」程の意味合いを容易に認識できるものである。そして、本願商標の指定商品・指定役務を取り扱う業界においては、「ファクス仕分け」の文字が、「ファクス受信した文書を仕分けること」を表すものとして使用されている実情が、先の拒絶理由通知に記載の参考により見受けられる。そうすると、本願商標は、これをその指定商品及び指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者は、「てがるにファクス受信した文書の仕分けを行う機能を有する商品」、又は「てがるにファクス受信した文書の仕分けを行う機能に関する役務」であることを理解するにすぎないから、単に商品の品質・役務の質を表示するものといえる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品・役務以外の商品・役務に使用するときは、商品の品質・役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 4 当審においてした証拠調べ通知 当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べを実施した結果、本願商標がその指定商品及び指定役務との関係において、同号に該当すると認めるに足りる事実を、新たに別掲2ないし別掲3のとおり発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、請求人に対して、令和5年7月18日付けで、証拠調べの結果を通知し、相当の期間を指定して、これに対する意見を求めた。 5 証拠調べに対する意見 請求人は、上記4の証拠調べ通知に対して、令和5年8月25日に意見書を提出し、要旨以下のように述べた。 別掲2及び別掲3の事実について、いずれの例も「カンタンファクス仕分け」の文字が普通に用いられていることを示す事実ではない。本願商標は、あくまでも「カンタン」、「ファクス」、「仕分け」の文字を結合した造語であり、上記事実によって、登録されないものではない。 6 当審の判断 (1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について 本願商標は、上記2のとおり、「カンタンファクス仕分け」の文字を標準文字で表してなるところ、本願商標構成中の「カンタン」の文字は、「てがるなこと。」の意味を表す「簡単」を片仮名文字で表した語であり(広辞苑第七版、岩波書店)、また、「ファクス」の文字は、「複写電送装置」を表した語であり(コンサイスカタカナ語辞典第5版、三省堂)、また、「仕分け」の文字は、「区分すること。」の意味を有する語として一般に用いられるものであり(広辞苑第七版、岩波書店)、本願商標は、全体として、「簡単にファクスを仕分けする」ほどの意味合いを容易に認識できるものである。 そして、別掲2のとおり、本願商標の指定商品及び指定役務を取り扱う業界において、簡単に作業等が行えることを、「カンタン○○」又は「かんたん○○」(いずれも○○は実施する作業を表す文字)と称している事実があり、また、別掲3のとおり、本願商標の指定商品及び指定役務と関連する分野において、簡単に(時間や手数がかからずに)ファクスの仕分け作業が行えることを特徴とする商品が一般に存在する事実がある。 加えて、本願商標は、標準文字で表されているから、普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものであることは明らかである。 以上からすると、本願商標を、その指定商品及び指定役務に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、「簡単にファクス受信した文書の仕分けを行う機能を有する商品」及び「簡単にファクス受信した文書の仕分けを行う機能に係る役務」であることを理解、認識するにすぎないものというのが相当であり、本願商標は、単に商品の品質及び役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章であって、自他商品及び役務の識別力を欠くものといえる。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、上記機能を有する商品以外の商品及び上記機能に係る役務以外の役務に使用するときは、商品の品質及び役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。 (2)請求人の主張について ア 請求人は、「カンタンファクス仕分け」の文字が普通に用いられていることを示す事実はなく、本願商標は、あくまでも「カンタン」、「ファクス」、「仕分け」の文字を結合した造語であり、登録されない商標ではない旨主張している。 しかしながら、商標法第3条第1項第3号は、取引者、需要者に指定商品の品質等を示すものとして認識され得る表示態様の商標につき、それ故に登録を受けることができないとしたものであって、該表示態様が、商品の品質を表すものとして必ず使用されるものであるとか、現実に使用されている等の事実は、同号の適用において必ずしも要求されないものと解すべきであり(平成12年(行ケ)第76号 平成12年9月4日 東京高等裁判所)、たとえ、「カンタンファクス仕分け」の文字が一般的に使用されている事実がないとしても、その構成文字から生じる意味、本願商標の指定商品及び指定役務との関係並びに別掲2及び別掲3の事実を鑑みれば、本願商標は、取引者、需要者に商品の品質及び役務の質を示すものとして認識される商標であると判断するのが相当である。 イ 請求人は、過去の登録例を挙げ、本願商標も同様に判断されるべきである旨主張する。 しかしながら、登録出願に係る商標が、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるか否かの判断は、当該登録出願の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様と指定商品の取引の実情等に基づいて、個別具体的に判断されるべきものであるところ、本件については、上記(1)のとおり認定、判断するのが相当であるから、請求人の挙げた商標登録例があることが、本件の判断を左右するものではない。 ウ したがって、いずれも、請求人の主張は、採用することができない。 (3)まとめ 以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであって、登録することができないものである。 よって、結論のとおり審決する。

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